記事
ノイキノンは酸化型コエンザイムQ10?
公開. 更新. 投稿者:心不全/肺高血圧症.この記事は約2分40秒で読めます.
4,847 ビュー. カテゴリ:酸化型と還元型の違いは?
コエンザイムQ10には酸化型と還元型がある。
還元型コエンザイムQ10とは?(還元型コエンザイムQ10について) 株式会社カネカ
抗酸化力を発揮するのは還元型だけ。
CoQ10には酸化型と還元型があるが、体内では大部分が還元型として存在し、エネルギー産生賦活や抗酸化作用など、細胞が正常に機能するうえで必須の作用を発揮していると考えられる。従来からの酸化型が機能を発揮するためには、体内で還元型に変換される必要があるが、最近の研究では、体内での変換力は加齢や病気等によって低下することがわかってきている。
血漿中ではコエンザイムQ10の約98%は還元型で存在する。
酸化型を服用した場合にも、一旦還元されてから体の中にプールされる。
しかし、このコエンザイムQ10を還元する能力は、加齢により低下することがわかっている。
さらに、糖尿病や肝疾患などの疾病でも低下してしまう。
このため、コエンザイムQ10が不足している可能性が高いのは、高齢者や疾患を持つ人である。
医療用のコエンザイムQ10(ユビデカレノン=ユビキノン)のノイキノンは酸化型コエンザイムQ10。
ノイキノンを高齢者に飲ませても効きが悪いかも知れない。
コエンザイムQ10は強心剤?
コエンザイムQ10といえば、中高年に人気のアンチエイジング的なサプリメントとして有名。
ですが、医薬品にも同じ成分のノイキノンという薬があります。
コエンザイムQ10の一般名はユビデカレノン。
脂溶性のビタミン様物質で、体内でも合成されます。
このノイキノン、薬効分類的には強心剤のカテゴリです。
心疾患を持つ患者の中に、ユビデカレノンの欠乏者が多いことなどから、うっ血心不全症状の改善薬として開発されました。
日本では1973年4月にエーザイがノイキノンカプセルとして製造・販売の承認を取得しました。
ノイキノンの効能効果は「基礎治療施行中の軽度及び中等度のうっ血性心不全症状」。
OTCでもユビデカレノンを含むエーザイのユビテンSというのがありますが、「軽度な心疾患により,日常生活の身体活動を少し越えた時に起こる次の症状※の緩和:動悸,息切れ,むくみ」が効能効果です。
コエンザイムQ10のイメージとはちょっと違いますかね。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。