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ダブルチェックによる弊害
公開. 更新. 投稿者:調剤/調剤過誤.この記事は約2分33秒で読めます.
4,694 ビュー. カテゴリ:ダブルチェックの意味
ミスを防ぐにはダブルチェックでしょ
皆さんの薬局ではダブルチェックしているでしょうか?
2名以上の薬剤師がいる薬局ではダブルチェックが必須、となっている薬局もあるでしょう。
しかし、モーラステープ1種類だけの処方でもダブルチェック、二重鑑査を求めてくる薬剤師がいる。
私は長年、一人薬剤師として勤務してきたからでしょうか?ダブルチェックをあまり他人に求めることはしません。
ただ、調剤ミスをしてしまうと、「ダブルチェックしなかったからだ」と責められることは多い。
ダブルチェックにはある一定の効果がある反面、汎用することで起こる弊害もあります。
医療事故調査制度についてチーム医療 (mhlw.go.jp)
ダブルチェックを汎用することで起こる弊害
①ダブルチェックには人手と時間がかかる。
②同時ダブルチェックは、時に相手の業務を中断させる。
③あせってダブルチェックすると、チェック項目を省略し誤りを見落とす。
④ダブルチェックすることが目的となり、流れ作業になる。
⑤相手がチェックしてくれているだろうという依存心が生まれる。
ダブルチェックをトリプルチェックにすればミスが減るというわけではない。
また、間違いを発見するためにダブルチェックを2回繰り返すという対策は、
ミスが発生→ダブルチェックを増やす→多忙になる→ひとつひとつの作業の精度が下がる
というエラーサイクルが回り続けるという。
正直、新人薬剤師でもなければ、1枚の処方箋に対してダブルチェックは不要と感じる。
2枚以上、5品目以上といったルールを設けて、ダブルチェックを行うべきかと思う。品目数が多くなってくると、単純なエラーだけでなく、併用禁忌など違う視点も必要になってくるからだ。
ダブルチェックをせずに、ミスを減らすには、指差し確認・声だし確認が重要となる。
通常ダブルチェックを行っている薬局でも、時にはシングルチェックで調剤せざるを得ない状況もある。
「確認したつもり」を無くすために、一つ一つの薬品名・剤形・規格・用法用量・日数をチェックしていく声に出すという作業を見直す必要がある。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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1 件のコメント
私の経験からの短的な意見です。
調剤薬局のレセコンでも業務内容はまちまちとは思います。
それでも、日常生活も言える事ですが、
一人薬剤師であろうが、何らかの形での二重チェック(2回のチェック)は必要と考えます。
それでも、調剤ミスは防げません。
速さで言えば、1回チェックの方が速いですが、
薬剤師は、最低限、処方箋通りに、
1錠のミスも出さずに調剤・監査・投薬する責務があると考えます。