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バクタミニ配合錠は小児に使いやすい?
公開. 更新. 投稿者:抗菌薬/感染症.この記事は約2分9秒で読めます.
3,993 ビュー. カテゴリ:バクタミニ配合錠って何?バクタと比べてどのくらい少ないの?
バクタミニ配合錠
いつの間にやら新製品、バクタミニ配合錠という薬が出ていた。
これまでのバクタ配合錠の直径は11mmという大きさと原薬の苦みのために、小児や高齢の患者が服薬に抵抗を示される課題がありました。
バクタミニ配合錠は、服薬コンプライアンスの向上を目的に1錠の直径を6mmに小型化し、また苦みの軽減を目的として甘味剤を添加した錠剤です。
バクタミニ配合錠4錠が、バクタ配合錠1錠分に相当します。
いいじゃない。小児に飲ませやすい。
半錠に割ってたこともあるし。
でも、バクタの小児適応はニューモシスチス肺炎にしか承認されていないので、よく使われる尿路感染症などの一般感染症については適応外。
ステロイド連用する患者さんのニューモシスチス肺炎発症予防に対してはいいのかもね。
ところで、バクタミニ配合錠の包装単位をみてみると、
800錠[瓶、バラ]
使いづれー。
バクタで新生児黄疸?
バクタは新生児に禁忌となっている。
低出生体重児,新生児には投与しないこと。[高ビリルビン血症を起こすことがある。]
高ビリルビン血症を起こすことがあるため。
授乳婦にも注意が必要。
新生児早期は胎児ヘモグロビンが崩壊して血中にビリルビンが放出される。
ビリルビンはアルブミンと結合するが、血中濃度が高くなると遊離ビリルビンの濃度が高くなり、核黄疸を起こす危険性が生じる。
抗菌薬であるST合剤を新生児に投与するとアルブミンと結合して遊離ビリルビンが増加する。
したがって、原則として新生児へのST合剤の投与は控える。
薬の中には内因性物質と蛋白結合を競合し、内因性物質の分布に影響するものもある。
特に新生児で問題となるのは、ビリルビンとアルブミン結合を競合する薬剤で、そのような薬の多くは、遊離したビリルビンにより核黄疸を起こす可能性があるために新生児期での投与は禁忌とされている(例:スルフアメトキサソール)。
小児の薬の分布で気を付けること
薬の分布は、蛋白結合率、分子量、脂溶性/水溶性の程度、水分率や脂肪の量、体液のpH、それぞれの臓器・組織への血流の程度などのさまざまな因子に影響を受ける。
通常新生児期には、水分率が高く、体脂肪量・筋肉量は少ない。
例えば体重当たりの水分率は正期産児では約75%と、成人の50~60%よりもかなり高い。
このため、水溶性の薬の中には、ゲンタマイシンなどのように、新生児などで分布容積が大きくなり、体重当たりの1回投与量が高めに設定されているものもある。
新生児は生理的に血中アルブミン濃度が低い。
このために、アルブミンとの蛋白結合率の高いフェニトインのような医薬品では、血中濃度の評価に注意を要する。
すなわち、低アルブミン血症では、フェニトインの総血中濃度は下がるけれども、遊離の血中濃度は、血中アルブミン濃度が正常な場合とさほど変わらないことも多い。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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