記事
体臭には重曹とミョウバンどっちが効く?
公開. 更新. 投稿者:皮膚外用薬/皮膚病.この記事は約3分8秒で読めます.
6,538 ビュー. カテゴリ:体臭予防には重曹がいいか、ミョウバンがいいか?
体臭を抑えるような薬ってあるの?
体臭に効果のある成分として重曹水やミョウバン水がある。
ミョウバンは酸性、重曹はアルカリ性という逆の性質を持っているのに、両方とも消臭効果があるという謎。
そもそも臭いの原因物質には色々あり、硫黄化合物系、窒素化合物系、脂肪酸系といったものがあります。
ただ単に液性で臭いの原因物質を打ち消すことはできないのだろう。
体臭、皮膚から分泌される臭い物質はには、酢酸、酪酸、プロピオン酸といった酸性傾向を示す物質が多いので、アルカリ性を示す重曹が効果的らしい。
汗や尿の臭いの原因のアンモニアはアルカリ性なので、酸性のミョウバンが効果的らしい。
で、結局どっちがいいのかと聞かれると、わからない。
どっちも使うのがいいだろう。
ミョウバンの消臭効果
ナスの漬物やらベーキングパウダーに使われるミョウバンという物質がありますが、このミョウバンには消臭効果があります。
臭いの原因である汗の成分はアルカリ性で、酸性のミョウバンと化学反応することによって臭いを中和し、消臭する。
特に、悪臭の原因であるアンモニアはアルカリ性なので、このミョウバンと強く反応し、臭いを消すことができるのだそうだ。
ミョウバンは、硫酸カリウムアルミニウム12水和物というのが正式名称。
足の臭いが気になるときは重曹を使うと消臭できる
重曹には、汗のpH(水素イオン濃度指数。酸性、アルカリ性の度合いを示す物理量)を中和し、臭いの原因である菌の繁殖を抑える働きがあるため、消臭効果があるそうです。
重曹を使っての消臭効果はあくまで一時的なものですので、固めて靴やスニーカーの中に入れておくと良いでしょう。より消臭効果を発揮するには、靴下の内側で使用するのが望ましいです。
アポクリン腺とエクリン腺
アポクリン腺とエクリン腺。
汗を分泌する腺、汗腺には2つの種類がある。
わきがの原因として有名なアポクリン腺。
エクリン汗腺は体全体の皮膚に分布し、ここから汗が分泌され、体温調節の役割を果たしてくれます。
多汗症の人はこのエクリン汗腺が特に発達していたり、自律神経野失調により汗が出やすい状態にあります。また、交感神経の刺激が強かったり、辛いものを食べたりする影響でもエクリン汗腺の分泌量が多くなります。精神的な緊張による冷や汗、手のひらや頭、顔などに大量に汗をかくのも同じことです。しかし、エクリン汗腺から出る汗は、いやなにおいの直接的な原因にはなりにくいものです。
そこでもうひとつの汗腺、アポクリン汗腺があります。
いわゆる「わきが」のにおいは、アポクリン汗腺から発せられる臭気のことです。
アポクリン汗腺は、わきの下の有毛部、乳輪周り、胸毛の一部、外陰部の外側に存在し、これらの部位は“哺乳類の乳腺が存在する部分”という意味で「マンマリーライン」と呼ばれています。さらに、耳内部の外耳道内など毛根のある場所に分泌管が開口しています。
アポクリン汗腺でつくられたたんぱく質は毛穴から分泌し、これがわきがのにおいの主な原因となります。もともとアポクリン腺でつくられるたんぱく質自体には、人間が強く感じる臭気はないのですが、常在する細菌により酸化され、これが悪臭として放出されるのです。
アポクリン汗腺の活動は性ホルモンと密接な関係にあり、思春期、わき毛が生えそろうころからにおいが強くなるようです。
外耳道にもアポクリン汗腺が発達しているため、耳垢がぬれているタイプの人はワキガも強いのだとか。
アポクリン腺は性ホルモンと密接な関係にある、とあるとおり、アポクリン腺からはフェロモンも出ているらしい。
臭いの強烈な人は、それだけフェロモンも出ている。
耳垢がネバネバした人はワキガ?
耳垢にはカサカサしたドライタイプと、ネバネバしたウェットタイプの人がいます。
白人や黒人はウェットタイプ、日本人など黄色人種はドライタイプが多いそうです。
耳垢がウェットな人ほど、ワキガの頻度が高いという統計的データがあります。
ワキガの治療で汗腺を吸い取る?
ワキガの治療法でクワドラカット法というものがある。
ワキの下の皮膚から棒状のシェーバーを入れて汗腺を吸引するという方法。
なんだか痛々しい。
自分も夏場はワキの臭いが気になりますが、手術までしようとは思いませんね。
今年も8×4でがんばるぞ。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。