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薬を水なしで飲んじゃいけない理由
公開. 更新. 投稿者:服薬指導/薬歴/検査.この記事は約1分29秒で読めます.
4,853 ビュー. カテゴリ:水なしで薬を飲む
時折、水なしで薬を飲むという荒業をする人がいます。
投薬後に「朝の薬飲んでないから、ここで飲んでく」とおもむろに薬を取り出し、そのまま口に入れてゴクリと。
唖然としてしまいますが、すぐに水を持ってきて「危険なので、水で飲んでください」とその場で注意する。
「水無しで薬飲める俺、ワイルドだろ~」とでも思うのだろうか。
なぜ危険なのかというと、薬が食道にひっかかり、食道潰瘍といって食道に穴が開くこともあるからだ。特にメキシチール、ビスホスホネート系、ダラシン、ビブラマイシンなどの副作用で注意が必要。
また、十分量の水、約200mLの水分を摂取することによって、薬を吸収部位である腸にスムーズに運ぶことができるので、効果の面からも飲水が必要なのである。
かく言う私も、必要最小限の水を口に含んで薬を飲みがちである。
食道潰瘍
食道は、胃と違って酸や刺激に対する防御機構が弱い。
従って、食道に錠剤やカプセルが停滞して内容薬物が溶け出した場合、その薬物の性状(酸性・アルカリ性、浸透圧が高い、溶解するときに発熱するなど)によって、食道の細胞が直接傷害を受けることがある。
例えば、ビスホスホネート製剤は強い酸性で、水なしや少量の水で服用すると食道粘膜が傷害される。
消化性潰瘍の既往がある人では多く起こる。非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)と併用するとリスクはさらに高まる。
食道粘膜が傷つくと食道の部分(胸骨の下あたり)が痛む。物を飲み込むときに痛んだり、飲み込みにくいことがある。
テトラサイクリン系抗菌薬、カリウム薬や鉄剤でも起こることが知られている。
就寝前服用で薬が処方されている高齢者では、夜間のトイレを気にして、服用するときに水の量が少ないことがあり、注意が必要である。
添付文書に「食道潰瘍」の副作用の記載のある医薬品
・アクトネル
・ザーコリ
・ビブラマイシン
・ビラミューン
・フォサマック
・ベネット
・ボナロン
・ボンビバ
・メキシチール
・レイアタッツ
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