記事
ドラッグストアは薬局か?
公開. 更新. 投稿者:薬局業務/薬事関連法規.この記事は約2分9秒で読めます.
2,230 ビュー. カテゴリ:薬局と店舗販売業
ドラッグストア内の薬局に勤めていながら、その構造と許可の仕組みについてイマイチ理解していない薬剤師です。
ドラッグストアの形態としては、店舗販売業か薬局の許可を受けたものが多い。
どっちの許可も受けずに、医薬品を販売せず、ドラッグストアと名乗っているドラッグストアもあるかも知れないが、大抵は第二類、第三類の医薬品は置いてある店舗販売業の許可くらいは受けているものが多いだろう。
業態 | 調剤の可否 | 販売する医薬品の品目 | 販売方法 | 分割販売の可否 | 許可権者 |
---|---|---|---|---|---|
薬局 | 可 | すべての医薬品 | 店舗販売 | 可 | 所在地の都道府県知事 |
店舗販売業 | 否 | 一般用医薬品(薬剤師:第一・二・三類)(登録販売者:第二・三類) | 店舗販売 | 可 | 店舗ごとに、その店舗の所在地の都道府県知事(所在地が保健所を設置する市または特別区の区域にある場合においては、市長または区長) |
つまり、ドラッグストア=薬局ではない。
そして、ドラッグストアの中にある薬局の仕組みだが、ドラッグストア自体が薬局としての許可を受けて営業しているものと、ドラッグストア自体は店舗販売業の許可を受けて、その中に薬局が入っているという形態で営業しているものとがある。
多いのは後者の形態である。
なぜなら、ドラッグストア自体が薬局としての許可を受けている場合、その営業時間内は薬剤師が勤務していなければならないからです。
大抵のドラッグストアは10時ころまでは営業していると思いますが、10時まで勤務している薬剤師は少ないでしょう。
ドラッグストアの営業時間と薬局の営業時間(受付時間)が異なるということは、それぞれで申請しているということになる。
薬局と店舗の兼務
ここで疑問になるのは、薬局で働いている薬剤師が、店舗でも働くということが許されるのか?
Q.薬局又は店舗販売業の管理者以外の薬剤師がそれぞれの店舗で勤務す る旨を許可申請等の際に提出しており、当該薬局又は店舗販売業における薬剤師の勤務状況が薬局並びに店舗販売業及び配置販売業の業務を行 う体制を定める省令(昭和39年厚生省令第3号。以下「体制省令」と いう。)を満たしていることが明確であれば、当該薬剤師が同一時間帯に 薬局及び店舗販売業の両方の店舗を行き来して医薬品の販売等を行うことは可能か。
A.当該薬剤師以外の薬剤師が勤務することにより体制省令の基準を満た していることが明確である場合、薬局及び薬局と併設する店舗販売業の双方で同一時間帯に勤務することを妨げるものではない。ただし、当該 薬剤師の業務については、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全 性の確保等に関する法律(昭和 35 年法律第 145 号)第8条及び同法第 29 条に基づき、その業務内容(薬局又は店舗販売業のいずれにおいて業務を行うか等)に応じて、薬局又は店舗販売業の管理者の監督の範囲内 で実施される必要がある。
このケースは、店舗販売業に勤務する薬剤師としての届け出と、薬局の勤務薬剤師としての届け出が重複しても良いかどうかということなのだろう。
実務として、薬局の薬剤師がヒマなときに店舗の手伝いをしてもよいかどうかということは、特にうるさくは言われないということだろう。
ただし、薬局の薬剤師が、店舗の店長から「手伝え」と言われる筋合いはない。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。