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水疱性類天疱瘡にニコチン酸アミドの大量投与?
公開. 更新. 投稿者:皮膚科.この記事は約1分6秒で読めます.
7,913 ビュー. カテゴリ:水疱性類天疱瘡
水疱性類天疱瘡と聞くと、最近はDPP-4阻害薬の副作用というのが思い浮かびます。
水疱性類天疱瘡とは、血液中に存在する皮膚の基底膜に対する自己抗体が自己抗原に反応して、皮膚を傷害し、皮膚に水ぶくれ(水疱)を作る病気です。
水疱性類天疱瘡の治療としては、ステロイドの内服が主体となります。
また、「天疱瘡,類天疱瘡」に適応をもつレクチゾール(DSS)も使われます。
軽症例で、テトラサイクリン・ニコチン酸アミド併用内服療法というのも行われることがある。
軽症例では、テトラサイクリン500~2,000mg/日(あるいはミノサイクリン100~200mg/日)とニコチン酸アミド500~2,000mg/日を併用する(いずれも保険適応外使用)。
水疱性類天疱瘡の治療に、ニコチン酸アミドを使用するか?(一般)公益社団法人 福岡県薬剤師会 |質疑応答
軽症の段階でなかなか見つからないのと、保険適応外で使いづらいので、こんな処方はなかなかお目にかかりにくいかと思いますが、ニコチン酸アミド2000㎎といったら、1日量20gなので必ず疑義照会になると思います。
ニコチン酸アミド散10%の通常の用量は、
「ニコチン酸アミドとして通常成人1日25〜200mgを経口投与する。」
となっているので、多くても2g。
「きっと処方間違いだろう」と思い込んで疑義照会すると、医師から「そのままで」と言われるだけで、困惑すると思います。様々な薬の使い方、知っておきましょう。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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