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一箱何人分?発注する際の包装単位
公開. 更新. 投稿者:調剤/調剤過誤.この記事は約2分5秒で読めます.
1,482 ビュー. カテゴリ:在庫回転率
1箱注文すると使い切れないことあるよね
薬局で医薬品管理、発注業務を行うときには、「購入してからどのくらいの日数で在庫が無くなるか?」「小包装で買うか、大包装にするか?」「他店から転送してもらうか?」「零売で買うか?」といったことを考えながら行っている。
錠剤だと大体100錠包装なので、1日1回の薬なら100日分、1日2回の薬なら50日分、1日3回なら33日分となる。その薬を使用している患者が1人2人であれば1箱で足りるかも知れないが、3人以上使用していると1箱では欠品を起こすリスクが高くなる。
錠剤は大体100錠包装と書いたが、1000錠以上の包装しかない製品もある。
例えば、エクセラーゼ配合錠。1箱1200錠包装である。
1日3回なので、400日分となる。つまり1人しか処方されていなければ、1年以上もつのである。これは過剰である。
粉であれば、ラックビー微粒N は1箱1008包、エンテロノン‐R散は1050包と整腸剤系は大包装主体となっている。
消化酵素や整腸剤は単価が安いので、利益を出すために大包装にせざるを得ない事情もわかる。
私が本当にいら立ちを覚えるのが、セロクエル細粒50%である。
1瓶100g。
用法は、
通常、成人にはクエチアピンとして1回25mg、1日2又は3回より投与を開始し、患者の状態に応じて徐々に増量する。通常、1日投与量は150〜600mgとし、2又は3回に分けて経口投与する。
となっているので、1日0.6g使えば166日分くらいでそこそこの回転率にはなる。しかし、そんな大量に使うケースは稀で、高齢者の認知症周辺症状にごく少量で投与されるケースがほとんどだ。1/10くらいの量である。
2019年現在のセロクエル細粒の薬価は584.1円/gであり、10g包装でも十分利益は取れそうなので、小包装の発売を求む。
リーゼ顆粒10%も同様に、1瓶100gでけっこう持つ。
用法は、
用量は患者の年齢,症状により決定するが,通常成人にはクロチアゼパムとして1日15〜30mgを1日3回に分けて経口投与する.
なので、1日15㎎とすると0.15gであり666日分もつ。
向精神薬系は、多剤併用する患者が多いので、1薬品当たりの嵩は少ないほうがよいという事情もわかるが、1日量が少ないのであれば1瓶の量も少なくしてほしいものだ。
錠剤の1000錠包装は、大包装であることが一目瞭然だが、散剤の使用量はかなり幅があるので、1瓶100gという数字だけを見てもどのくらいの日数で使い切るのかわかりづらい。安易に注文してしまうと上司から怒られるという具合だ。
包装単位に関する愚痴を書けば、「ウィークリーシートいらねえ」「なんでディオバンの100錠包装がねーんだ」とかいろいろ出てくるので、溜まってきたら書き足します。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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