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膵炎にPPI?
公開. 更新. 投稿者:肝炎/膵炎/胆道疾患.この記事は約1分8秒で読めます.
4,087 ビュー. カテゴリ:膵炎に制酸剤?
膵炎には、胃酸も関与すると考えられている。
胃酸により十二指腸内のpH値が低下すると、十二指腸粘膜から膵外分泌刺激ホルモンが分泌され、膵液の分泌が亢進する。
その結果、膵臓の炎症が悪化すると考えられている。
そこで、胃酸分泌を抑制し、二次的に膵液分泌を抑えることを狙って、H2ブロッカーやPPIなどの胃酸分泌抑制剤が使用される1)。
また同剤は、併用する消化酵素剤の作用が胃酸で減弱するのを防ぐ役割も果たしている。
膵炎にはベリチームのような膵臓性消化酵素を外から補うことで、膵酵素の内分泌を抑え、膵臓を安静にする。
ベリチームのような膵酵素は胃酸で失活してしまうので、胃酸を抑えるPPIやH2ブロッカーを併用し、食後に服用する。
しかし、H2ブロッカーやPPIに膵炎の適応は無いので、適応外使用となる。
膵炎に消化酵素剤?
ストミラーゼなど、膵性消化酵素を含有する消化酵素剤が使用されるのは、炎症による膵昨日の低下や膵炎治療薬の使用により膵液分泌が減少し、食物中の脂肪や蛋白質が消化できず、栄養摂取不足が起きるためである。
また膵液分泌には、小腸上部の膵酵素量の減少により、その分泌が亢進するという「ネガティブフィードバック制御」が存在することが知られており、この面でも膵酵素を外部から補充することが効果的だと考えられている。
なお、消化酵素剤の投与量は、患者の膵機能低下の度合いによって決められ、常用量の10倍以上が投与されることもある。
参考文献
1)急性膵炎診療ガイドライン2010
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