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ジクアスは1日6回使わないとダメ?
公開. 更新. 投稿者:眼/目薬/メガネ.この記事は約3分4秒で読めます.
14,971 ビュー. カテゴリ:1日6回点眼?
ジクアス点眼液の用法は、「通常、1回1滴、1日6回点眼する。」となっている。作用持続時間が短いため、頻回に点眼しなければならないようだ。
ドライアイに使う目薬の使用回数は基本的に多い。
ヒアレインとか、マイティアとか、フラビタンとかも1日6回とか使う。
ジクアス点眼液:通常、1回1滴、1日6回点眼する。
ヒアレイン点眼液:1回1滴、1日5~6回点眼し、症状により適宜増減する。
人工涙液マイティア:通常、1回1~2滴を1日5~6回点眼する。
フラビタン点眼液:通常、1回1~2滴を1日3~6回点眼する。
ムコスタ点眼液:通常、1回1滴、1日4回点眼する。
実際はこんな頻回に点眼できなかったりするし、処方の指示も1日6回というものは少ない。
しかし、これも疑義照会の対象となり得るんだろうなあ。
5mLの点眼薬を実際に1日6回使うと何日で無くなるか。
1日6回両目に使うと、12滴。
5mLの目薬は大体100滴させる。
100÷12=8.333
8~9日で無くなる計算。
1週間ちょっと。
1人で何本も持っていくから、すぐに在庫無くなっちゃう。
ジクアスで視力回復?
ジクアスで視力が回復するという話を以前「ためしてガッテン」でやっていました。
誤解を生みましたが、それはドライアイによって目がかすんでいくと視力が低下していくが、ジクアスなどでドライアイが改善すれば視力も改善するという話らしい。
ドライアイを治療すれば、視力の向上が見込める人は多いのだろう。
ジクアスで目ヤニ?
ジクアスを使うと、透明の糸状の目ヤニが出てくるという。
ジクアスはムチンの分泌を促す薬。
このムチンがべとつく感じがあるらしい。
副作用としては5%以上に「刺激感」があり、最も多いが、
0.1~5%未満のものに「眼脂、結膜充血、眼痛、そう痒感、異物感、不快感、結膜下出血、眼の異常感(乾燥感、違和感、ねばつき感)、霧視、羞明、流涙」
眼脂(目ヤニ)やねばつき感というのもある。
ねばつき、べとつきが眼から出てくると、目ヤニみたいに感じるようです。
ドライアイにより眼表面の摩擦亢進により、目がゴロゴロするという異物感を感じることもありますが、ジクアスによるムチンの増加により、異物感が悪化するという逆効果に至ることも少なからずあります。
ジクアスの刺激感の一因として、発売後に防腐剤の含有量を下げると同時に、保存剤エテド酸ナトリウム水和物(EDTA)を追加していること、またジクアスは、結膜上皮及び杯細胞膜上のプリン受容体に作用して、水分及び粘膜を潤すムチンの分泌を促すことでドライアイ症状を改善させますが、最近プリン受容体と神経障害性疼痛との関連性を示唆する研究もあり、受容体を介した副作用発現の可能性もあります。
ジクアスの最も多い副作用の刺激感に伴い、充血を起こすことがある。充血は最初だけで継続使用しているうちに消失します。
ドライアイ治療のティーフォットとは?
ドライアイの治療は従来、人工涙液(人工涙液マイティア点眼液)やヒアルロン酸ナトリウム(ヒアレイン点眼液)の頻回点眼を中心とした涙液層の水分補給が中心だった。
だが最近になって、角結膜の粘液性の成分であるムチンの産生を促進するレバミピド(ムコスタ点眼液)や、水分およびムチンの分泌を促すジクアホソルナトリウム(ジクアス点眼液)が登場した。
これにより、涙液層と表層上皮から成る眼表面の異常に対し、層別の成分を補充することで涙液層の安定性を高め、ドライアイを治療するという新しい考え方が生じた。
この層別治療の考え方をTFOTと呼ぶ。
最も表面にある油層に異常のある場合の局所治療としては、温罨法、眼瞼清拭などと共に、ジクアホソルが挙がる。
液層の水分を補給するのは、人工涙液、ヒアルロン酸、ジクアホソルである。
ヒアルロン酸は、水分を分子中に取り込み、蒸発しにくくする。
一方、液層の分泌型ムチンおよび角膜上皮の膜型ムチンの産生や分泌を促すのは、ジクアホソルとレバミピドである。
このうちレバミピドは胃粘膜保護薬としても利用されているが、ムチン産生促進作用を有しており、親水性成分であるムチンが涙液を角結膜表面に保持し、ドライアイを改善させる。
また、レバミピドには抗炎症作用があるとされ、眼表面の炎症を抑える可能性もある。
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