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デルモベートスカルプローションを体に塗っちゃダメ?
公開. 更新. 投稿者:アトピー性皮膚炎/ステロイド外用薬.この記事は約2分4秒で読めます.
4,866 ビュー. カテゴリ:デルモベートスカルプローションは頭専用?
デルモベートスカルプローションは「スカルプ」という名のとおり、主に頭皮に使われる塗り薬です。
効能効果も
「主として頭部の皮膚疾患 湿疹・皮膚炎群、乾癬」
と、「主として頭部」という使用部位が書かれている。
「主として」なので、頭部以外に使っちゃいけない、というわけではない。
私自身はデルモベートスカルプローションを頭部以外に使っている症例を見たことはないが、乾癬などで頭部以外に使うこともありそう。
頭部以外に使ってはいけない理由は無いと思われる。
使用上の注意には、
「皮膚萎縮、ステロイド潮紅などの局所的副作用が発現しやすいので、特に顔面、頸、陰部、間擦部位の皮疹への使用には、適応症、症状の程度を十分考慮すること。」
と書いてあるが、これはデルモベートスカルプローションに限らず、ステロイド外用薬全般に言えることである。
デルモベートスカルプローションのジェネリックもいくつか存在するが、グリジールスカルプローション以外には「スカルプ」とは付いていない。
デルモベートは最強クラスのステロイド外用薬なので、ローションという浸透力の高い製剤で全身に塗ってしまうと、副作用のリスクも高まるので、頭皮に限局した使用にとどめてほしいというメーカー側の配慮なのかも知れないな。
でも、夏場はけっこうステロイドのローションタイプが体に処方される。
軟膏でベトベトするのは嫌だから。
デルモベートスカルプローションは直接頭に付ける?
デルモベートスカルプローションの使い方について。
デルモベートスカルプローションに添付してある説明書を見ると、頭皮に容器を直接当てて使っています。
この使い方を実践すると、押し具合によっては頭から垂れてきます。
で、垂れてきた液が眼の中に入ります。
そして、緑内障になります。
という最悪の結果にならないように、投薬時に使用法の説明について、「説明書を読んでください」というおざなりの説明で済まさないようにしたほうがよろしい。
デルモベートスカルプローションを実際に出してみたことが無いのでわかりませんが、性状については「無色澄明の粘稠な液」と書いてあるので、ある程度粘り気があって液だれしないようになっているのかも知れません。
液だれが心配であれば、とりあえず1滴指に垂らして、頭皮に刷り込むという方法のほうが良さそう。
直接容器からつけることが出来るというのは、指を汚さないというメリットもあるので、直接使う場合には、液だれしないように注意しながら、軽く力を入れて押し出すように注意が必要。
普通のヘアースタイルの人であれば液だれを髪でブロックできるかも知れませんが、デルモベートスカルプローションを使っている人だと、液だれしやすい毛の量である可能性も高い。
投薬時に患部を直視するのもはばかれるかも知れないが、きちんと説明しよ。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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