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白内障予防にリザベン点眼液?
公開. 更新. 投稿者:緑内障/白内障.この記事は約3分42秒で読めます.
4,229 ビュー. カテゴリ:後発白内障とリザベン
後発白内障の予防にリザベン点眼液が効くという話があるそうだ。
リザベン点眼液の適応症は「アレルギー性結膜炎」だけなので、もちろん適応外使用ですが。
しかし、白内障の術後にリザベンが処方されている患者はあまり見たことがない。
白内障の術後に使われている点眼薬といえば、黄斑浮腫の予防にNSAIDsの点眼薬が主。
MINDSを読むと、
「後発白内障の発生率は術後1年で11.8%(9.3-14.3%)、術後3年で20.7%(16.6-24.9%)、術後5年で28.4%(18.4-38.4%)であった。」
結構多い。
「白内障手術後トラニラストの点眼(3ヶ月の経過観察)、開放隅角緑内障の症例に線維柱帯切除術と超音波乳化吸引術・眼内レンズ挿入術を行い、マイトマイシンCの術中投与の有無で後発白内障後嚢切開施行率を比較するとマイトマイシンC投与が効果的である。」
リザベン点眼薬の使用についても書かれているけど、エビデンス的にはあまり効果的とは言えないようだ。
術前はカリーユニオンリーだったのに、術後にNSAIDsやらリザベンやらあれこれ点眼させるのってのも患者にとって面倒だろうから、あまり実行されていないのかも。
リザベンの作用機序的には、ケロイド、肥厚性瘢痕の改善と同じで、コラーゲンの合成抑制作用とのことですが、後発白内障だけじゃなくて白内障の予防に使えたりはしないのかなあ。
白内障の手術後にまた白内障?
せっかく白内障の手術で眼内レンズを入れたにも関わらず、また白内障になってしまうということがあるらしい。
白内障の手術を行ったあとに、残った細胞がまた増えてしまうと後発白内障になるらしい。
白内障の術後の合併症には、高眼圧症・嚢胞様黄斑浮腫・後発白内障などがあります。
このうち後発白内障とは後嚢(レンズをとった水晶体の嚢)が濁ることにより起こる白内障のことで、術後の合併症としては頻度の高いものです。
(術後1年で11.8%、術後3年で20.7%、術後5年で28.4%の頻度で起こるという報告があります)
白内障の手術では、水晶体の袋を残して(後嚢)、その中に眼内レンズを入れます。
後発白内障では水晶体の袋が濁ってきます。
後発白内障の症状としては「ハッキリみえない」や「ものがかすむ」など白内障と同様の症状が現れます。
なお、後発白内障は自然治癒はせず、レーザーを用いて後嚢を切開して治療します。
ほとんどの患者さんはレーザーを行った直後より視力の回復が得られます。
白内障術後にレーザー治療?
白内障の手術といえば眼内レンズですが、白内障の手術を行ったあとの後発白内障ではレーザー治療が行われる。
後発白内障は白内障手術を行った人に発生する特殊な白内障です。
白内障手術後の合併症と考えられていて、術後数ヶ月から数年かけて発症します。
調査によって異なりますが、5%~30%の人が発症するとの結果も出ています。
白内障になる水晶体は水晶体嚢と言う透明な袋に包まれた細胞の塊で、白内障になるとこの細胞の塊が混濁します。
実際の手術では水晶体嚢(袋)に穴を開けて、中の濁った細胞の塊だけ摘出します。
その後、水晶体嚢の中に人工レンズを入れて手術を終わりにするのですが、手術後には水晶体嚢の中に少数の細胞が残ります。
この残った細胞が、また増えて濁ってくることを後発白内障と言います。軽い濁りでは、見え方に影響しないので治療の必要はありませんが、濁りが強くなると、見え方が悪くなってしまいます
この後発白内障になってしまったら、水晶体嚢の後ろ側の見え方に関係する部分だけレーザーで穴を開ける治療を行う。
白内障でレーザー治療をしてきた、という患者さんがいたら、すでにレンズは入れていての後発白内障なのだろうと考える。
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