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パーキンソン病患者はビタミンB6摂っちゃダメ?
公開. 更新. 投稿者:パーキンソン病.この記事は約2分18秒で読めます.
6,781 ビュー. カテゴリ:レボドパとビタミンB6
レボドパはビタミン剤で効きにくくなる?
レボドパは、ピリドキシン(ビタミンB6)とは併用注意です。
ビタミンB6は末梢でのレボドパの脱炭酸化を促進すると考えられているため、レボドパの作用が減弱することがある、と記載されています。
レボドパは脳内でドパミンに代謝され、発症によって不足しているドパミンを補充する。
しかし、レボドパをドパミンに代謝する酵素であるドパ脱炭酸酵素(ドパデカルボキシラーゼ)は、ピリドキシルリン酸を補酵素としており、ビタミンB6の食事からの摂取量増加がある場合やサプリメントやビタミンB6製剤を投与されている場合には、ドパ脱炭酸酵素の活性が亢進し、レボドパが血液脳関門を通過する前の末梢組織においてレボドパのドパミンへの転換が促進してしまい、脳内へのレボドパ送達量が減少、治療効果が低下してしまう。
そこで、末梢におけるレボドパからドパミンヘの変換を抑制するために、脱炭酸酵素阻害薬のカルビドパの同時投与、あるいはレボドパ・カルビドパを配合した製剤が利用されています。
脱炭酸酵素阻害剤が配合されているレボドパ合剤では、このような現象は発生しないと言われています。
レボドパ配合剤では相互作用に記載はありません。
レボドパ単剤とDCI配合剤、どっちがいい?
L-ドパ製剤は、血液脳関門を通過して脳内の芳香族アミノ酸脱炭酸酵素の作用でドパミンに変化し、減少しているドパミンを補うことで作用を発揮する。
しかし、L-ドパのみの投与の場合、末梢性ドパ脱炭酸酵素により、末梢でL-ドパがドパミンに代謝されるため、副作用として消化管症状が多くみられ、また、高用量のL-ドパが必要となる。
それに対しL-ドパ・カルビドパ水和物は、末梢性ドパ脱炭酸酵素阻害薬(DCI)であるカルビドパの配合剤であるため、消化器系の副作用の軽減と、L-ドパの減量につながっている。
また、ビタミンB6とL-ドパの併用では作用の減弱が相互作用として問題となるが、カルビドパとの合剤はビタミンB6と併用しても影響がない。
ただし、L-ドパ単独のほうがジスキネジアの発生が少ないとされている。
パーキンソン病患者が注意するサプリメントは?
パーキンソン病治療薬のレボドパとの併用に注意が必要な薬剤の一つに、ピリドキシン塩酸塩がある。
ピリドキシンは腸管から吸収されてピリドキサールリン酸になるが、これはDOPA脱炭酸酵素の補酵素として働くため、レボドパの末梢での脱炭酸化か促され、脳への到達量を減少させるためだ。
ピリドキシンは水溶性ビタミンであるビタミンB6群の一つ。
なお、レボドパと脱炭酸酵素阻害薬(ペンセラジド塩酸塩またはカルビドパ水和物) の配合剤は、レボドパ単剤と異なり、ピリドキシンの影響をほとんど受けないとされ、併用注意ではない。
このほか、レボドパとの併用で注意が必要なOTC薬の成分には、鉄やアルミニウム、銅などの金属イオンがある。
レボドパのカテコール基とキレートを形成し、消化管吸収が阻害されて効果が減弱するためで、レボドパ単剤および配合剤の両方で併用を避ける必要がある。
OTC の胃腸薬やカルシウム剤などには銅クロロフィリンが含まれている製品が多い。
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