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坐薬を入れる順番は?
公開. 更新. 投稿者:調剤/調剤過誤.この記事は約2分53秒で読めます.
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坐薬を入れる順番って決まってるの?
2種類の坐薬が処方された場合、挿入する順番に気をつける必要がある。
坐薬には、主成分が水溶性で、基剤が油脂性のもの(アンヒバ、アルピニーなど)と、主成分が脂溶性で、基剤が水溶性のもの(ダイアップ、ナウゼリンなど)の2種類がある。
例えば、基剤が油脂性(ハードファット)のアンヒバ坐剤を先に入れてしまうと、基剤が直腸に残った状態で、主成分が脂溶性であるダイアップやナウゼリンの坐薬を挿入することになる。
すると、脂溶性の主成分が直腸ではなく基剤に取り込まれ、吸収が阻害されてしまう。
つまり、2種類の坐薬が出された場合は、水溶性基剤のダイアップ、ナウゼリンなどを先に挿入し、少なくとも30分以上空けてから、油脂性基剤のアンヒバ、アルピニーなどを挿入すべきである。
また、臨床的にも解熱より抗痙攣薬の方が重要である、という認識も持っておくとよい。
基剤 | 坐薬 |
---|---|
水溶性基剤 | ダイアップ坐剤 |
水溶性基剤 | ナウゼリン坐剤 |
水溶性基剤 | レペタン坐剤 |
水溶性基剤 | エスクレ坐剤 |
油脂性基剤 | アンヒバ坐剤 |
油脂性基剤 | アルピニー坐剤 |
油脂性基剤 | カロナール坐剤 |
油脂性基剤 | ワコビタール坐剤 |
油脂性基剤 | ボルタレン坐剤 |
油脂性基剤 | ネリプロクト坐剤 |
油脂性基剤 | ユニプロン坐剤 |
アンヒバとナウゼリンを使う順番は?
アンヒバという熱さましの坐薬と、ナウゼリンという吐き気止めの坐薬がいっしょに処方されることは、しばしばあります。
アンヒバの基剤は油脂性であり、ナウゼリンの基剤は水溶性です。
ナウゼリンの成分は脂溶性なので、同時に使用するとナウゼリンの成分がアンヒバの基剤に取り込まれて、ナウゼリンの作用が減弱するという。
そのため、ナウゼリンを先に使って、作用が発現するまでの時間(約1時間)待ってからアンヒバを使う、あるいは、アンヒバを先に使って、作用が発現するまでの時間(約30分)待ってからナウゼリンを使うのがいいです。
アンヒバとダイアップを使う順番は?
坐薬を入れたて直腸内に入った薬は、上部直腸から吸収された薬は門脈に入るが、中部および下部直腸からは薬は門脈を経由せずに直接下大静脈に入り全身に分布する。
そのため、直腸に投与され吸収された薬の多くは肝臓を通らず、初回通過効果を受けずに全身に分布することになる。
速効性が期待される小児の痙攣重積治療には、ジアゼパム坐薬(ダイアップ坐剤)が有効とされる。
しかし、坐薬の投与後すぐに排便があると、薬が排出される可能性があるために注意が必要である。
また基剤の関係で、アセトアミノフェン坐薬と一緒に投与するとジアゼパムの吸収が遅れるとの報告があるため、両者を同時に投与することは避けた方が良い。
ジアゼパムの効果をすぐに必要とする場合には、まずジアゼパム坐薬を投与し、20~30分待ってからアセトアミノフェン坐薬を投与する方がよい。
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1 件のコメント
ナウゼリン→アンヒバのとき30分では…?