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潰瘍性大腸炎は治る?
公開. 投稿者:下痢/潰瘍性大腸炎.この記事は約2分40秒で読めます.
1,438 ビュー. カテゴリ:炎症性腸疾患の治療はいつまで?
IBD患者は若年が多く長期の治療が必要で、AZAなどの免疫調整薬や抗TNFαモノクローナル抗体製剤で寛解を維持している患者から、「いつまで治療を続けるのか」、あるいは「中止が可能であるか」という質問を受けることがある。
これについてはいまだ結論が出ていないのが現状であるが、2年以上寛解していても投与中止によって再燃率が上昇することが知られており、現在のところ何らかの事情で中止せざるを得ない場合を除き継続することが多い。
しかし、投与中止しても再燃しない症例も存在しており、中止可能例もある。
症状の寛解のみならず内視鏡的な粘膜治癒あるいは生検での病理学的な治癒までが長期に得られている症例では中止可能ではないかといわれているが、まだはっきりしていない。
潰瘍性大腸炎から大腸癌になる?
慢性に炎症が持続すると炎症を母地とした癌の発生率が高くなります。
潰瘍性大腸炎患者さんでは、一般の人と比べると大腸癌の発生率が高いといわれています。
若年発症、全大腸炎型、慢性持続型で10年以上長期経過した方に多いとされており、海外では3%程度といわれています。
炎症性腸疾患治療薬の特徴は?
サラゾスルファピリジン、メサラジンは潰瘍性大腸炎活動期の軽症~中等症例での第1選択薬である。
寛解期の潰瘍性大腸炎例に対する維持療法でも第1選択薬と考えられる。
クローン病に対する効果は限定的で、より多くの治療選択肢がある海外では、第1選択薬とすることに異論もある。
サラゾスルファピリジンは伝統的な薬剤で、現時点でも標準薬である。
メサラジンはサラゾスルファピリジンの有効成分(5-ASA)で、同等の有効性とより少ない副作用が知られている。
メサラジン注腸剤は遠位潰瘍性大腸炎の第1選択薬と考えられる。
同じ経口メサラジンでも、ペンタサとアサコールは有効成分到達部位が異なり、理論的に使い分けが可能である。
多彩な病態を呈する炎症性腸疾患に対する治療薬の選択や併用療法を考慮する上では、疾患に対する総合的な知識が要求される。
インフリキシマブはクローン病および関節リウマチの治療における有用な薬剤であり、適応症例も増加している。
重大な副作用が知られているため、専門医に委ねられるべきである。
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