記事
糖尿病患者はモニラックシロップを飲んじゃダメ?
公開. 更新. 投稿者:糖尿病.この記事は約1分30秒で読めます.
5,231 ビュー. カテゴリ:モニラックを糖尿病患者に投与しちゃダメ?
モニラックシロップはほとんど吸収されず、大腸内の腸内細菌によって分解されます。
したがって、糖として吸収されエネルギーになることはありません。
モニラックシロップで血糖値は上昇せず、糖尿病の悪化の心配はないと考えられています。
しかし、モニラックの添付文書の慎重投与には、
「糖尿病の患者[本剤はラクツロースのほか、ガラクトース(11%以下)及び乳糖(6%以下)を含有する。] 」
と書かれている。
あんまり心配する必要は無いけど、ちょっと注意。
糖尿病患者にモニラックは有効か?
モニラックは血糖値を上昇させないので、糖尿病患者にも使いやすい下剤です。
ただし、糖尿病患者さんは自律神経障害によって、便秘・下痢を繰り返す人が多いので、ソルビトールやモニラックだけではなく、すべての下剤のコントロールも他の患者さんよりも多少、難しくなります。
糖尿病患者はシロップ剤を飲んじゃダメ?
Q:糖尿病患者にシロップ剤を投与した場合,血糖コントロールに影響するか?
A:例えば,1mL中に白糖250mgを含有するシロップ剤を1日10mL投与した場合,白糖1gは4kcalなのでカロリーは10kcalとわずかである。厳密なカロリー制限がされていない限り,製剤化に用いる程度の糖質によって血糖値が左右されることは考えられない。ちなみに単シロップは1mL中に白糖850mgを含有し,カロリーは1mLが3.4kcalとなる。質疑応答 2009年4月
だそうです。
大人にシロップ剤を使うケースって、よく知りませんが。
経管とかだと、あるのかな。
甘味料の分類
甘味料には、砂糖、デンプン由来の糖、オリゴ糖、糖アルコールなどや、天然甘味料や人工甘味料がある。
このうち血糖に直接影響するのは、砂糖とデンプン由来の甘味料である。
糖アルコールなどの難消化吸収性糖質甘味料や非糖質系甘味料は、消化吸収されにくく、血糖上昇やインスリン分泌を直接刺激しない。
甘味料の分類 | ||
---|---|---|
糖質系甘味料 | 砂糖 | ショ糖(グルコース) |
糖質系甘味料 | デンプン由来の糖 | ブドウ糖(グルコース)、麦芽糖(マルトース)、果糖(フルクトース)、水飴など |
糖質系甘味料 | その他の糖 | フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖 |
糖質系甘味料 | 糖アルコール | ソルビトール、マンニトール、エリスリトール、キシリトールなど |
非糖質系甘味料 | 天然甘味料 | ステビア、甘草(グリチルリチン) |
非糖質系甘味料 | 人工甘味料 | サッカリン、アスパルテーム、スクラロースなど |
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。