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いびきをかく人は睡眠時無呼吸症候群?
公開. 更新. 投稿者:睡眠障害.この記事は約4分28秒で読めます.
1,486 ビュー. カテゴリ:いびきと睡眠時無呼吸症候群
全ての睡眠時無呼吸症候群の患者さんは凄いいびきをかきます。
いびきをかかない睡眠時無呼吸症候群(SAS)は存在しないといえる。
ただし、いびきだけなら呼吸には問題ありません。
いびきをかいているうちに咽頭部が完全に閉塞した状態が無呼吸です。
睡眠時無呼吸と肥満
睡眠時無呼吸は睡眠中の筋弛緩により舌根部や軟口蓋が下がり、上気道が閉塞することで起こる疾患です。
人間は誰でも、仰向けに寝ると舌根が沈下し、さらに睡眠中には喉の筋肉が弛緩するため上気道、特に咽頭部が狭くなります。
しかし、普通は咽頭部が多少狭くなっても呼吸には何ら問題は生じません。
ところが、肥満によって咽頭部が狭くなっている人や、生まれつき咽頭部が狭い人が睡眠状態に入ると、狭い咽頭部がさらに狭くなります。
この狭い咽頭部を空気が出入りする時の音がいびきです。
いびきは呼吸音の1つで、しかも咽頭部が狭くなっていることを示しているのです。
肥満している人は咽頭部が狭くなっていますが、それは肥満によって首だけでなく、喉の内側にも脂肪がついているからです。
実際、欧米の睡眠時無呼吸患者さんはほとんどが肥満を伴っています。
しかし、日本人では睡眠時無呼吸患者さんの約25%は肥満を伴っていません。
これは肥満がなくても顔面形態の異常(小顎症、下顎後退症)があるとSASを発症しやすくなるためと考えられています。
睡眠時無呼吸と女性
肥満の男性に多いことが知られている睡眠時無呼吸ですが、女性にも起こり得る。
女性の場合、一般的には、閉経期以降に増えることが分かっています。
なぜかというと、女性ホルモンは呼吸をうながす作用があるので、閉経前までは無呼吸症は女性のほうが少ないですが、閉経以降は、男女の発症率の差が縮まっていく傾向にあります。
また、一般的には同じ肥満度であれば、男性のほうが無呼吸症になりやすいが、近年では、女性の「小あご化」「細あご化」が進んでおり、「あご=容れ物」と「舌など=中身」のバランスが悪いと、空気の通り道が塞がりやすくなり、睡眠時無呼吸になりやすいという。
肥満の場合は「容れ物」に対して「中身」が大きくて喉がつまりやすくなるが、「小あご」「細あご」の場合は、「中身」に対して「容れ物」が小さくて空気の通り道が塞がりやすくなる。
若い美人の女性でも無呼吸症に注意が必要。
睡眠時無呼吸の自覚症状
長期間放置すれば居眠り運転による事故など、重大な結果を招くこともある睡眠時無呼吸症候群(SAS)。
だが、治療が必要な患者のうち、実際に治療を受けているのは1割にも満たないのが実態。
上気道、特に喉が睡眠中に部分的に細くなって、閉塞して呼吸が止まってしまう病気です。
10秒以上の呼吸停止を無呼吸といいが、無呼吸以外に低呼吸といって、呼吸が正常呼吸の半分程度に落ちるという場合もあります。
無呼吸症というのは、「大いびき」をかくというのが特徴的で、習慣的にいびきをかく人が、5~10年たつうちに、無呼吸症に発展するケースが多いです。
人は、酒を飲むと喉の筋肉がゆるむので、いびきもひどくなることが多いのですが、飲酒しない夜でもこういう現象がみられるのであれば、無呼吸症がかなり疑われます。
SASの診断基準は、無呼吸または低呼吸が1時間に5回以上おこり、かつ自覚症状を伴うものです。
自覚症状としては、息がとまるとその都度、目を覚ましますから眠りが浅くなります。
これにより夜間の睡眠が不十分になり、昼間に眠気が起こりやすくなります。
もしこれらの自覚症状がない場合でも、無呼吸または低呼吸が1時間に15回以上おこると、SASと診断されます。
兆候としては、常習性のいびきと呼吸停止です。
夫婦であれば横で寝ている人が分かるでしょうし、旅先で同室の友人に指摘されるという人も多いです。
独身者など一緒に寝る人がいない場合は、「寝汗をかきやすい」「朝に頭痛が多い」「歳をとっていないのに夜中にトイレが近い」などの特徴があります。
また、多くは口を開けて寝ている場合が多いので、「朝、口が乾いている」というケースが多いです。
また、親にいびきや無呼吸がある場合は、骨格、上気道の形態等の遺伝的の理由により、子どもが無呼吸症になる可能性が高いので、「自分もそうではないか」と疑ってみる必要があります。
いびきは病気?
いびきといびきの間に息が止まってしまう場合に睡眠時無呼吸の可能性があるが、いびきや睡眠時無呼吸は寝ているため自身で気付くことは極めて困難です。
このため配偶者のアプローチが重要といわれるが、いびきの危険性を認識している人が少ない。
睡眠時無呼吸は高血圧や糖尿病などと密接な関係がある。
睡眠時無呼吸患者は一般の人と比べて、高血圧で1.4~2.9倍、脳卒中・脳梗塞は3.3倍、糖尿病は4倍とのデータもある。
CPAP
いびきや睡眠時無呼吸症候群の治療に、鼻CPAP(シーパップ)療法というものがあります。
鼻マスクに器械がつながっていて、空気が送りこまれ、ノドの内側から膨らませて、ノドがつぶれないようにする治療法です。
一見苦しそうですが、これによって酸素不足が解消され、ぐっすり眠れるらしいです。
しかし、CPAPで治るというわけでは無いので、肥満がある人はやせる、など体質改善が必要です。
睡眠ポリグラフ
睡眠ポリグラフ検査とは、睡眠障害の診断に用いられる検査の一つである。
睡眠時無呼吸の影響
無呼吸により低酸素血症になり、睡眠が浅くなります。
低酸素血症になる事で、心臓には大きな負荷がかかります。
高血圧が多くなり、心不全を起こしやすくなります。
また、不整脈の発現率も上がり、心筋梗塞とか狭心症といった虚血性心疾患も多くなります。
この病気は、一般的に肥満の人に多いが、無呼吸症自体も、肥満の有無にかかわらずメタボリック症候群を悪化させる可能性があります。
子どもの場合は、肥満の影響と扁桃腺肥大の影響で、空気の通り道が細くなって起こるケースが多いが、日中の眠気だけではなく、学習における集中力がなくなったり、落ち着きがなくなったりするケースがあります。
また、安定した深い眠りの時に成長ホルモンがでるので、睡眠障害になることで、発達にも影響が出たりする場合があります。
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