更新日:2016年12月31日.全記事数:3,117件.

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ギラン・バレーの原因はカンピロバクター?


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ギラン・バレーの原因はカンピロバクター?

ギランバレー症候群といえば、大原麗子や安岡力也がかかった、原因不明の難病。

と思いきや、原因は比較的解明されているようです。

 特に60%以上の例で何らかの先行感染が認められる。特に因果関係がはっきりしているのはサイトメガロウイルス、EBウイルスなどのウイルスや、マイコプラズマ、カンピロバクターの4つである。カンピロバクターはGBS発症の1週間前頃に下痢、サイトメガロウイルス、EBウイルス、マイコプラズマは2週間前程度に上気道炎を先行感染として起こすことが多い。ワクチンの接種後の発症例も認められている。ワクチンの場合は3週間以上前のことが多い。よってGBSを疑った場合は、1週間前に下痢をしなかったか、2週間前に咽頭痛や咳、鼻水といった風邪の症状はなかったのか、1か月以内にワクチンの接種をしなかったのかと調査していく必要がある。

カンピロバクターは全体の20~30%を占める主要な先行感染であり、カンピロバクター後にGBSを発症する確率は0.1%である。カンピロバクターの菌体のLOS分子がガングリオシドと分子相同性をもっており、感染源に対する抗体が誤って自己の末梢神経も攻撃してしまうということによって発症するという分子相同性疾患という概念が作られたが、その他の先行感染などでは不明な点も多く、また先行感染が証明されない症例も多い。血清中の抗ガングリオシド抗体の上昇が50%~60%で認められる。ガングリオシド抗体はSRLや近畿大学にて測定される。ギラン・バレー症候群 – Wikipedia

マイコプラズマやカンピロバクターなどが原因になることもあるということで、かなり身近な病気とも考えられる。

発症後1~3週間でピークを迎え、その後自然軽快していく、ということなので、病院に行っても原因不明のまま自然と治って、「アレは何だったんだろう?」的な人もいるのではないかと。

軽度のギラン・バレー症候群を疑っても「ギラン・バレー症候群です」とは言わない医師もいるそうな。
確かに、「ギラン・バレー症候群」なんて病名を告げたら、あらぬ不安と誤解を患者に植え付けてしまう恐れもあるやも。

ギランバレー症候群は治る病気です。

食中毒とギランバレー症候群

厚生労働省の食中毒統計によると、毎年およそ2万~3万人程度の食中毒患者が発生している。
患者数が最も多いのはノロウイルスによるもので、毎年1万~2万人程度の患者が報告されている。カンピロバクターは、サルモネラやウェルシュ菌と並び細菌性食中毒の原因菌の1つで、毎年2000人前後の患者が報告されている。
ただし、食中毒統計上の数値はあくまで届け出があるものに限られる。
実際には、軽症で受診に至らないケースや、食中毒症例として報告されていない患者も多い。
このような現状から、カンピロバクター食中毒患者は、年間数百万人程度存在するとの推定もある。

カンピロバクターはニワトリやウシの腸管内に常在しており,鶏肉や牛肉の不完全な加熱が食中毒の原因となる。
特に鶏肉の汚染率は高く、日本国内の市販鶏生肉の60~70%が汚染されているとの報告がある。
食中毒予防のためには食肉を十分に加熱調理する必要があり、中心部の色が完全に変わるまで加熱する(中心部温度75℃以上で1分以上)ことが勧められる。
カンピロバクター属菌は少なくとも27菌種が報告されており、日 本ではC.jejuni、C.coliを食中毒の原因菌とする。
国内の食中毒の原因のほとんどはC.jejuniである。

カンピロバクターは数百個程度の少ない菌量でも食中毒を起こし得る。
汚染された食品の摂食だけでなく、汚染された食品を扱った調理器具を介した二次汚染のリスクもある。
カンピロバクター食中毒の潜伏期間は他の食中毒と比べてやや長く、2~7日。
主な症状は下痢、腹痛、発熱、頭痛、嘔気。
下痢や腹痛のほか、発熱が比較的多いのが特徴である。
患者の多くは自然治癒し、予後良好なので治療は必要ない。

ただし、粘血便や重症の下痢、敗血症などを呈した患者には抗菌薬が使用される。
ニューキノロン系薬剤に対する耐性菌が増加しているため、第一選択薬にはマクロライド系薬剤が推奨される。セフェム系薬剤には自然耐性を示す。

なお、C.jejuniによる食中毒発症後の続発症として、末梢神経障害であるギラン・バレー症候群(GBS)を生じる
ことがある。
GBSは急性の運動麻揮を主徴とする末梢神経系の炎症・脱髄性疾患で、重度の後遺症例や死亡例もある。
GBS患者の少なくとも30%においてC.jejuniの先行感染があると推定されており、カンピロバクター腸炎患者の約0.1%がGBSを合併するとの報告がある。
鶏肉の生食はこうしたリスクを伴うことを、患者には適切に伝えるべきだろう。

ギラン・バレー症候群

ギラン・バレー症候群とは、急に発症する、末梢神経の病気です。
ギラン・バレーさんが発見した病気、ではなく、1916年にこの疾患の政府軍人を報告したギランさんとバレーさん、二人の名前に由来します。
手足のしびれが出て筋力が低下し、4週間以内に症状のピークを迎えます。
症状が軽い人もいれば、手足が全く動かなくなり、呼吸が出来なくなって人工呼吸器が必要になる人もいます。
症状は遅くとも1ヶ月以内にピークとなり、その後徐々に回復にむかい、6~12ヶ月で多くの患者さんがよくなります。
自分で歩けないほどの後遺症が残る場合もありますが、一般的には治る病気です。

ギラン・バレー症候群は治る?

ギラン・バレー症候群は急性単相性の経過を示し、発症の1~2週間以内に病状がピークとなり、4週までに病気の活動は停止するといわれています。
その後徐々に回復し、多くは6~12ヶ月前後で寛解し、神経内科的疾患では比較的予後が良いほうの病気といわれています。
しかし、英国で行われた調査結果では、発症1年後に8%の患者が死亡し、9%は介助なしでは歩行困難な後遺症が残ったと報告されています。
また、わが国の調査では98名のギラン・バレー症候群患者のうち、53%の患者が社会生活に支障をきたし、就労者のうち約31%が退職を余儀なくされ、8%が家庭生活で介助を要したと報告されています。

フィッシャー症候群とギラン・バレー症候群の違いは?

目を動かす筋肉(外眼筋と言いますね)が障害されるタイプのものを、特別に「フィッシャー症候群」と呼んでいます。「ギラン・バレー症候群」と「フィッシャー症候群」の話:六号通り診療所所長のブログ:So-netブログ

ギラン・バレー症候群の一亜型に、これも同じく難病に指定されているフィッシャー症候群があります。

フィッシャー症候群の特徴としては、眼球運動の障害や運動失調が中心で、四肢の筋力低下がギラン・バレー症候群ほど目立ちません。

フィッシャー症候群は欧米人に比べて、日本人に多くみられます。

参考書籍:日経DI2015.7

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