更新日:2017年1月22日.全記事数:3,169件.

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PPIとH2ブロッカーの違いは?


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PPIとH2ブロッカー

胃酸分泌を促す主たる物質は、①アセチルコリン②ガストリン③ヒスタミン、の3種類である。

①のアセチルコリンは、味覚や嗅覚などを介した、中枢からの刺激によって分泌される。
②のガストリンは、胃内に食物が入るという物理的、化学的刺激によって分泌される。
③のヒスタミンは、夜間や空腹時に分泌されるほか、アセチルコリンやガストリンによっても分泌が促進される。

PPIは、胃酸分泌の最終段階に関与する壁細胞のプロトンポンプを不活性化するため、①~③のすべての物質を介した胃酸分泌を抑える。
一方のH2ブロッカーは、ヒスタミンに拮抗することで、③を介した胃酸分泌を抑える。
一般にPPIは、H2ブロッカーに比べて効果の発現が遅いが、胃内pHの低下を抑制する効果が高く、消化性潰瘍を速やかに治癒させる。

このことから、PPIは消化性潰瘍を治癒する際の第1選択薬とされている。

参考書籍:日経DI2011.7

H2ブロッカーのほうが早く効く?

ヒスタミン、ガストリン、アセチルコリンの3種類全てに働くPPIのほうがH2ブロッカーより強力に酸分泌を抑制します。

しかし、効果の発現はH2ブロッカーのほうが早いです。

これはPPIの服用始めには、酸分泌の活発なプロトンポンプにしか作用しないこと、壁細胞内でプロトンポンプのリニューアルが起こり、新しいプロトポンプからの酸分泌が起こることなど、さまざまな要因によって効果発現が遅延するためです。

プロトンポンプとは?

エネルギーを消費して(能動的に)、細胞の中のプロトン(H+)を細胞外に汲み出す膜タンパク質(酵素)。

胃、腎臓、結腸に存在し、胃では胃酸の分泌を担っています。

H2ブロッカー

名前の通り、H2受容体と拮抗する薬。

胃粘膜壁細胞のヒスタミンH2受容体に拮抗して働き、胃酸の分泌を抑制する。
強力な酸分泌抑制作用を有する。
潰瘍治癒に関する明確な臨床試験データと長年の臨床使用実績が評価されている。

特にヘリコバクター・ピロリ菌陰性潰瘍例で選択されている。
単剤投与で十分な有用性認められている。
治療中止後の再発率は低くないので、再発予防のためには維持療法が必要である。

PPIのほうが強力に胃酸分泌を抑制するが、効果の発現はH2ブロッカーのほうが早い。
保険請求上、PPIの長期処方には制限が設けられているので、H2ブロッカーのほうが長期的に使いやすい。
PPI登場後も引き続き潰瘍治療薬として頻用されている。

胃壁細胞のH2受容体に拮抗することで胃酸分泌を抑制する。
PPIに次ぐ強力な酸分泌抑制効果をもつ。
経口薬・注射薬がそろっており、安全性も良好で用いやすい。

抗ガストリン薬

プログルミド(プロミド)はグルタミン誘導体で抗ガストリン効果をもつ。
酸分泌抑制力はやや弱い。
潰瘍治療に単独で用いられることは少ない。

問題答え
カイロックの薬効分類は(  )であるH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)
タガメットの薬効分類は(  )であるH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)
ザンタックの薬効分類は(  )であるH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)
ガスターの薬効分類は(  )であるH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)
アルタットの薬効分類は(  )であるH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)
アシノンの薬効分類は(  )であるH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)
プロテカジンの薬効分類は(  )であるH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)
オメプラゾンの薬効分類は(  )であるプロトンポンプ阻害薬(PPI)
オメプラールの薬効分類は(  )であるプロトンポンプ阻害薬(PPI)
ネキシウムの薬効分類は(  )であるプロトンポンプ阻害薬(PPI)
タケプロンの薬効分類は(  )であるプロトンポンプ阻害薬(PPI)
パリエットの薬効分類は(  )であるプロトンポンプ阻害薬(PPI)
ガストロゼピンの薬効分類は(  )である選択的ムスカリン受容体拮抗薬
プロミドの薬効分類は(  )である抗ガストリン薬
タケキャブの薬効分類は(  )であるカリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)

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