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妊婦が風疹にかかると危険?
公開. 投稿者:妊娠/授乳.この記事は約2分33秒で読めます.
1,129 ビュー. カテゴリ:先天性風疹症候群
妊娠中に風疹にかかると、生まれてくる赤ちゃんに奇形や障害をもたらすことがあります。
これを先天性風疹症候群といいます。
胎児の器官形成期として重要な妊娠12週までに妊婦が風疹に罹患すると、ウイルスによる臓器障害としての臨床症状が約50%に出現するといわれています。
感染が早期であるほど症状は重篤となる。
そのような患児では、低体重、精神発達遅滞を伴う小脳症、白内障、網膜症、難聴、動脈管開存や心室中隔欠損などの先天性心疾患からなる多発性の臓器病変を示す。
感染した患児は、器官形成の異常に引き続き、風疹ウイルスによる肝炎、脾臓炎、肺臓炎、心筋炎、脳炎、骨髄炎などの多彩なウイルス感染の臨床像を示す。
骨髄に影響が及べば血小板減少となり、皮膚には著明な出血斑がみられる。
先天性風疹症候群の乳児では数カ月間慢性的に持続感染が生じていると考えられている。
ウイルスは鼻咽頭、尿、脳脊髄や、先天性白内障を伴う罹児からは水晶体からも培養可能である。
やがて経過とともに鼻咽頭や尿から排出されウイルスは減少し、やがて消失する。
2004年には、一部の地域で局地的な流行があったことも手伝って、先天性風疹症候群の赤ちゃんが全国で10名生まれました。
風疹の予防接種が任意になってから、風疹に抗体を持たない女性が増えてきているので危険です。
妊婦と風疹ワクチン
妊娠中に風疹ワクチンを接種してはいけません。
ワクチンによって先天性風疹症候群が起こる可能性があるためです。
ワクチン接種後は2ヶ月間の避妊が必要とされています。アメリカでは3ヶ月。
最近は風疹が流行することもありますが、患者は男性、特に20~40歳代に多い。
1994年まで中学生の予防接種は女子に限られたため、免疫がない男性が多いことが影響しているという。
我が国における予防接種の歴史
1977年:風疹定期接種(中学生女子)の開始
1994年:風疹接種時期が生後12~90月未満の男女と風疹未罹患の中学生男女(中学生男女への接種は03年9月30日までの経過措置)
妻が妊娠中に、夫が風疹にかかると危ないので、風疹の予防接種を受けておきましょう。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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