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子宮筋腫の薬は6ヶ月までしか使えない?
公開. 更新. 投稿者:月経/子宮内膜症.この記事は約2分25秒で読めます.
3,002 ビュー. カテゴリ:子宮筋腫の薬を使うと骨折しやすくなるの?
GnRHアゴニストと骨密度
スプレキュアなどのGnRHアゴニストの添付文書には、
本剤及び他のGnRH誘導体製剤の長期投与により骨塩量の低下がみられることがあるので、GnRH誘導体製剤の6ヶ月を超える継続投与は原則として行わないこと。
と書かれている。
GnRHアゴニストは、偽閉経療法として使われる薬で、強制的に閉経後の状態にする。
閉経後はエストロゲンの分泌低下により、骨粗鬆症になりやすい。
女性ホルモンのエストロゲンは、骨を破壊する破骨細胞を減らすように作用して、骨量を保つ働きがある。
GnRHアゴニストをあんまり長く使うと、骨がもろくなるので注意。
医薬品名 | 添付文書の記載 |
---|---|
スプレキュア | GnRH誘導体製剤の6ヶ月を超える継続投与は原則として行わないこと。 |
ナサニール | 本剤の長期投与において、エストロゲン低下作用に基づく骨塩量の低下がみられるとの報告があるので、6ヵ月以上は投与しないことが望ましい。 |
レルミナ | エストロゲン低下作用に基づく骨塩量の低下がみられることがあるので、6ヵ月を超える投与は原則として行わないこと。6ヵ月を超える投与の安全性は確立していない。なお、やむを得ず長期にわたる投与や再投与が必要な場合には、可能な限り骨塩量の検査を行い慎重に投与すること。 |
スプレキュア、ナサニールといったGnRHアゴニストだけでなく、GnRHアンタゴニストのレルミナも6カ月までの投与となっている。
骨密度が4%程度低下するようだ。
服用中止により骨密度は再上昇するという話もあるが、低下したままという話もあり、骨折リスクには注意する必要がある。
GNRHアゴニスト
下垂体からのゴナドトロピンの分泌を抑制することによりエストロゲンを低下させ内膜症の増殖を抑制する。
GnRHアゴニストは胃で分解されるために非経口的な投与が必要であり、鼻腔噴霧、デポー注射、デポー埋め込みなどの剤形がある。
副作用として更年期様症状や骨密度低下が高頻度にみられるので6ヶ月以内の使用が原則である。
これらの低エストロゲンによる副作用を防ぐために少量のエストロゲンの併用(Add-back療法)や低用量長期投与が試みられている。
GnRHアゴニストは子宮内膜症の治療薬としては治療効果が高く、薬物療法の中心となっている。
点鼻剤と注射剤があり、一般的には注射剤のほうが治療効果が高い反面、副作用も強い傾向にある。
・GnRHアゴニストは初回投与後に一過性の高エストロゲン状態による不正出血や過多月経を伴うことがある。
投与4週目ごろにより低エストロゲン状態による更年期症状を認めることが多い。
長期投与すると骨量減少を認めるため6ヶ月の投与の後に、少なくとも6ヶ月の休薬期間が必要である。
・子宮粘膜下筋腫に対してGnRHアゴニストを使用すると、多量の性器出血を認めることがあるので注意が必要である。
下垂体GnRH受容体に選択的に作用する。
投与初期にはゴナドトロピン(卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモン)分泌能を亢進させるが、反復投与によりGnRH受容体量の低下を引き起こし、GnRH反応性を低下させ、最終的に卵巣からの性ホルモン分泌を抑制する。→子宮内膜症組織が萎縮する。
・投与初期にエストロゲン分泌が一過性に亢進し、症状が一時的に悪化することがあるが、通常、治療を継続することにより消失する。
・長期投与により骨塩量の低下がみられることがあるため、6ヶ月を超える継続投与は原則として行わない。
・低エストロゲン状態により、更年期障害様症状があらわれやすく、特にうつ症状には注意が必要である。
・妊娠状態が継続できず、流産をするおそれがあるため、妊婦または妊娠している可能性のある婦人は禁忌である。
・母乳中に移行するおそれがあるため、授乳婦は禁忌である。
・投与期間中はホルモン剤以外の方法で避妊させる。
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