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妊婦に禁忌の塗り薬
公開. 更新. 投稿者:妊娠/授乳.この記事は約2分19秒で読めます.
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妊婦に使っちゃいけない塗り薬ってあるの?
妊婦に処方する塗り薬に関しては、その影響を医療関係者のみならず、本人も要注意するであろう。
しかし、塗り薬が胎児に影響するとは思わず、妊娠前に処方された薬を使ってしまうということも考えられる。
妊婦に禁忌とされている塗り薬には以下のようなものがある。
医薬品名 | 禁忌 |
---|---|
エピデュオゲル | 妊婦又は妊娠している可能性のある女性 |
セクターゲル3% | 妊娠後期の女性 |
セクターゲル3% | 妊娠後期の女性 |
セクターローション3% | 妊娠後期の女性 |
ディフェリンゲル0.1% | 妊婦又は妊娠している可能性のある女性 |
プロスタンディン軟膏0.003% | 妊婦又は妊娠している可能性のある女性 |
以前はプロトピック軟膏も妊婦に禁忌であったが、現在は禁忌とはなっていない。
妊婦に禁忌の薬に対して、現在「妊娠中ではありませんか?」という確認は当然必要であるが、「妊娠した場合は使ってはいけません」とか「余った薬は捨ててください」といった将来妊娠したときのリスクも考慮した指導が必要である。
妊婦にプロトピックは禁忌じゃない?
プロトピック軟膏は妊婦に禁忌、でした。
が、平成30年7月10日付厚生労働省医薬・生活衛生局医薬安全対策課長通知(薬生安通知)により、禁忌からは削除され、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合に妊婦にも投与することが可能となりました。
禁忌でなくなったのは、プロトピック軟膏のみならず、プログラフやネオーラルなどの免疫抑制剤も妊婦に禁忌ではなくなりました。
厚労省医薬・生活衛生局は7月10日、免疫抑制剤タクロリムス水和物、シクロスポリン、アザチオプリンについて、禁忌としていた妊婦への投与ができるように添付文書を改訂することを日本製薬団体連合会に通知で指示した。これら薬剤は、自己免疫疾患の治療や臓器移植後の拒絶反応の抑制に用いるが、患者が妊婦の場合、投与できないとされていたため治療の継続が課題となっていた。今回の禁忌の解除で、医師が処方可能と判断すれば、妊娠後も治療を継続できるようになる。
同省の資料によると、動物試験で催奇形性が報告されているが、国立成育医療センター「妊婦と薬情報センター」が行った海外疫学研究では、服用した妊婦で胎児の先天奇形の発生率が有意に上昇したという報告はなく、欧米など6か国の添付文書では基本的に禁忌とされていない。そこで今回、日本でもこれら薬剤の添付文書の禁忌から妊婦を削除し、「治療上有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する」に記載を改めることにした。
改訂対象は、タクロリムス水和物の経口剤、注射剤、点眼剤、軟膏剤、アザチオプリンの錠剤、シクロスポリンの経口剤、注射剤。
厚労省 免疫抑制剤3剤、妊婦の使用可能に 添付文書改訂指示 妊娠後の治療継続に道 | 国内ニュース | ニュース | ミクスOnline
若い女性でこれらの薬を服用している患者もいるが、治療継続できるというわけだ。
このような治療上有用性の高い薬は、明確な催奇形性率の上昇が無ければ、専門の医師の元では使用可能とすべきだろう。
授乳婦に対しても禁忌ではありませんが、「母乳中へ移行する可能性があるので使用中の授乳は避けさせること。」と記載されているので、授乳中の使用は禁止されている。
妊婦に禁忌じゃなくなったのなら、授乳婦にも使って良いような気もしますが。プロトピック軟膏程度なら。
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