2024年11月20日更新.2,474記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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ビソプロロールとカルベジロールの違い

ビソプロロールの供給不足

薬剤師

ビソプロロールとカルベジロールはどっちがいい?

ジェネリック医薬品のみならず、先発医薬品も出荷調整で入手困難の状況ですが、この状況まだまだ続きそうです。

ビソプロロール錠0.625㎎の出荷調整による供給不足に対し、日本心不全学会がカルベジロールへの切り替えも含めた提言を公表している。

心不全診療に関わる医療機関の皆様へ

ビソプロロールカルベジロール
選択性β1選択性(β1:β2=75:1)αβ(β:非選択性)
陰性変力作用ビソプロロール>カルベジロール
β1選択性およびinverse agonism作用の相違による
陰性変時作用ビソプロロール>カルベジロール
気管支喘息慎重投与禁忌
重度末梢循環障害禁忌慎重投与
排泄腎排泄:中等度以上の腎機能障害で血中濃度上昇あり胆汁排泄型
腎機能障害の影響が少ない
最大用量5mg/日20mg/日
用量対比0.625mg/日2.5mg/日
半減期(健康成人)8.6時間(5mg単回投与)7.72時間(20mg単回投与)

ビソプロロール錠0.625㎎をカルベジロールに切り替えるときは、カルベジロール錠2.5㎎になる。

陰性変力作用と陰性変時作用はビソプロロールのほうが強い。

βブロッカーは、心臓を適度に休めることで心機能を保護する作用がありますが、心筋の収縮力を落とす作用(陰性変力作用)と心拍数を減らす作用(性変時作用)の2つの作用があります。

頻脈性の心房細動等の頻脈性不整脈に対してはレートコントロール目的で使われますが、ビソプロロールのほうが心臓(β 1)選択性が高く、レート抑制効果が強いので使用頻度が多いです。

そのようなことも含め、変更が妥当かどうか、医師と相談し、判断する必要があります。

薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

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