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COPD患者は骨折しやすい?
公開. 更新. 投稿者:喘息/COPD/喫煙.この記事は約1分18秒で読めます.
1,885 ビュー. カテゴリ:COPDと骨折の関係
COPD患者が骨粗鬆症を併発しやすいという話を聞いた。
COPDでは全身性の炎症性変化が起こっており、炎症性サイトカインの産生が活発になっている。こうした炎症性サイトカインは肺胞を破壊する好中球やマクロファージを活性化させてしまうが、一方でマクロファージが破骨細胞へと分化することを促進し、骨破壊優位になるという機序が示されている。
呼吸機能の低下で運動不足になり骨粗鬆症が進みやすくなる。
それとともに骨粗鬆症が進むことで円背となり肺が圧迫されて呼吸容積が減少するという負のスパイラルに陥る。
また、COPD患者は、病気の悪化に伴い体重が減少することが知られています。
これは、換気障害により呼吸が荒くなり、呼吸運動に必要なエネルギーが増加するために起こります。
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呼吸機能の低下による運動不足やエネルギー効率の悪化などで、筋肉量の低下からサルコペニア、カルシウムやビタミンなど骨の栄養素の摂取量低下に陥る。また、COPD患者では肺の過膨脹が起こることから、食道や胃を圧迫しがちで、嚥下機能の低下も起こるという。
結局、COPDというのも、呼吸筋の低下という意味でサルコペニアの一種としてとらえると、フレイル的な、加齢による機能低下のサイクルの中の一病態と考えられる。
COPDの診断を受けたという人には、フレイル予防、介護予防の観点から介入すべきかもしれない。
ステロイドと骨粗鬆症
また、COPDに使われる吸入ステロイドの影響もあるだろう。
ステロイドの内服薬に比べれば、吸入ステロイドの骨粗鬆症リスクは少ないだろう。
しかし、長期の吸入ステロイド使用は骨粗鬆症のリスクファクターとなりうる。
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