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クロタミトンでかゆくなる?
公開. 更新. 投稿者:痛み/鎮痛薬.この記事は約1分20秒で読めます.
2,319 ビュー. カテゴリ:痒み止め入りのモーラス?
モーラスパップの添加物を見てみると、「クロタミトン」という成分が見られる。
オイラックスクリームの成分で痒み止めの成分。
モーラステープには入っていない。モーラステープのジェネリックには入っているものもある。
なんだろう?貼り薬を貼ると痒くなるから、その痒み防止のため?
調べると、塗り薬や貼り薬に結構入っている。
アドフィードパップ
エストラーナテープ
セルタッチパップ
マイザークリーム
ロキソニンパップ
などにも含まれている。
クロタミトンは溶解補助剤として含まれている。
ただ、クロタミトンは接触性皮膚炎の原因物質としても有名です。
先発医薬品には添加されていなくても、後発医薬品に添加されているものもあり、先発医薬品から後発医薬品への切り替えには注意が必要です。
ジフルプレドナート(マイザー)やデキサメタゾン吉草酸エステル(ボアラ)では、 「軟膏」にはクロタミトンは添加されていませんが、 「クリーム」には添加されており、軟膏からクリームへの切り替えで接触皮膚炎が報告されています。
添加物は、主薬と同様に皮膚外用剤の大切な成分です。
服薬説明時においても知っておくべき添加物も多く、普段から添付文書でどのような添加物が配合されているのか確認しておく必要があります。
添加物の種類 | 使用目的 |
---|---|
溶解補助剤 | 難溶性医薬品との間に複合体を形成し、溶解度を増加する。 |
懸濁化剤 | 難溶性の固体医薬品を液中に均等に分散させたり、粒子の沈降凝集を防止する目的で使用する。 |
粘稠剤 | 液の粘土を増す目的で加える。 |
乳化剤 | 互いに混和しない2種類の液体において安定なエマルションを作らせる働きを持つ。 |
界面活性剤 | 2液相の界面に集まり、界面張力を低下させる目的で使用する。 |
安定化剤 | 主薬の化学的分解・物理的変化を抑制する目的で、液状製剤などに添加する。 |
保存剤 | 微生物による製剤の汚染・分解を阻止する。 |
緩衝剤 | 安定化や生理学的刺激を軽減するため、液のpHを一定範囲に保つ作用を有する。 |
クロタミトンと接触性皮膚炎
オイラックスクリームは鎮痒剤です。
オイラックスの成分クロタミトンが皮膚に軽い灼熱感を与えるため、競合的に掻痒感が消失すると考えられています。
しかし、クロタミトンは強い感作性物質であることが知られています。
オイラックスクリームでは、接触性皮膚炎を含む過敏症の副作用が5%以上の頻度で見られました。
クロタミトンで接触性皮膚炎を起こしたという症例報告も多いです。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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