2024年11月4日更新.2,470記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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原則禁忌や慎重投与が無くなる?

添付文書が変わる?

2019年4月から、添付文書の記載事項が変わるようだ。

添付文書記載要領の改正について

まだ、案の段階なので、どうなるかはわからないが、現在のところの改定内容は以下の通り。

①「原則禁忌」の廃止

平成20~22年に実施した厚生労働科学研究での全国の医師及び薬剤師に対する添付文書に関する大 規模調査で「原則禁忌」の理解度を調査したところ,医師,薬剤師とも約半数が「原則禁忌は禁忌と同等」 と回答する一方,約半数が「原則禁忌は慎重投与・併用注意と同等」と答えるなど,同項の位置づけの 理解が人によりばらつきがある現状が明らかとなりました。このため,「原則禁忌」は廃止し,今後は「禁 忌」又は新設する「特定の背景を有する患者に関する注意」の「合併症・既往歴等のある患者」の項等 ((4)を参照)へ記載することとしました。

確かに、原則禁忌の位置づけの曖昧さはわかりづらい。
しかし、禁忌が増えるのも嫌だ。

②「慎重投与」の廃止

禁忌を除く特定の背景を有する患者への注意は新設する「特定の背景を有する患者に関する注意」の 項に集約することとしたので,「慎重投与」は廃止します。今後は,「特定の背景を有する患者に関する 注意」の項の下の「合併症・既往歴等のある患者」等の項に記載することとなります。ただし,内容に よっては「効能及び効果に関連する注意」,「用法及び用量に関連する注意」,「相互作用」等へ記載する 場合もあります。

慎重投与という項目も、他の項目とだぶって書かれていることも多いので、不要と判断されたようだ。

③「高齢者への投与」,「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」,「小児等への投与」の廃止

禁忌を除く特定の背景を有する患者への注意は新設する「特定の背景を有する患者に関する注意」の項に集約することとしたので,「高齢者への投与」,「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」,「小児等への投与」 は廃止します。今後は,新設する「特定の背景を有する患者に関する注意」の項の下の適切な項(「生殖能を有する者」,「妊婦」,「授乳婦」,「小児等」,「高齢者」の項)へ記載します。

ここは、以下の「特定の患者集団への投与」という項目に整理されただけ。

④「特定の患者集団への投与」の新設

禁忌を除く特定の背景を有する患者への注意を集約するため,「特定の患者集団への投与」を新設します。同項の下には「合併症・既往歴等のある患者」,「腎機能障害患者」,「肝機能障害患者」,「生殖能を有する者」,「妊婦」,「授乳婦」,「小児等」,「高齢者」の項を新設します 。

ここらへんは読みやすくなりそう。

⑤項目の通し番号の設定

「警告」以降の全ての項目に固定番号を「1.1」等の形で付与します。関連する項目がある場合は,相互に参照先として項目番号を記載します。また,改正記載要領で記載が定められている事項に該当がな い場合はその項目を欠番(項目番号及び項目名を省略)といたします。

ナンバリングされていると、情報も探しやすいですね。

せっかく読み慣れた添付文書が変わってしまうのは、ちょっと戸惑う、という人も。
私自身は、添付文書を読み慣れていないので、まったく戸惑うことはない(キパリ)
改定されたら真面目に読みます。

薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

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