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薬情不要、手帳不要、薬袋不要?
公開. 更新. 投稿者:薬局業務/薬事関連法規.この記事は約3分4秒で読めます.
15,235 ビュー. カテゴリ:薬情不要、手帳不要、薬袋不要
「薬情も薬袋もいらない。説明もいらないので早くしてくれ。」と言われて困ることがあります。
どこの薬局にも1人は来るという、「説明書(薬情)いりません」という患者さん。
薬情以外にも、
「おくすり手帳いりません」
「薬袋いりません」
「説明いりません」
「薬剤師いりません」
「薬いりません」
と、色々注文というかクレームをつけてくる患者さんもいる。
ありがたいことです。
薬情、薬袋、お薬手帳などを「いりません」という患者さんの理由として、
「そう言えば安くなるって聞いたから」という理由と、単純に「ゴミになるからいらない」という理由の患者さんがいます。
血圧の薬など、毎回同じ薬を持って行っている患者さんは、確かに不要かも知れません。
2016年4月改定の段階では、これらの情報を不要と言ったところで、必ず安くなるとは限りません。
おくすり手帳に関しては逆に、持参しないほうが高くなります。
薬剤師には投薬時の情報提供義務があり、薬情や薬袋を患者に渡すことで、情報提供義務を果たしているともいえます。
これらの情報を患者に渡さないことができるのか?
結論から言えば、「薬情いりません」には「わかりました」であっさり捨てても構わない。「薬袋いりません」には「法的に決まっているので」と強引にでも持ち帰ってもらう必要がある。
薬情いりません
アの薬剤情報提供文書により行う薬剤に関する情報提供は、調剤を行った全ての薬剤の情報が一覧できるようなものとする。ただし、調剤した薬剤をやむを得ず複数の薬袋に入れ交付する場合は、薬袋ごとに一覧できる文書とすることができる。なお、薬剤情報提供文書については、処方内容が前回と同様の場合等においては、必ずしも指導の都度、患者に交付する必要はないが、患者の意向等を踏まえた上で交付の必要性を判断し、交付しない患者にあってはその理由を薬剤服用歴の記録に記載する。
前回と同じ薬の時など、必ずしも薬情を交付しなければならないわけではない。
「薬情いりません」といった希望を受けた際には、薬歴にその旨を記載し、交付しないという選択もある。
Q:薬剤服用歴管理指導料に係る業務の中で、調剤した薬剤に関する情報提供は実施したが、患者から「文書による交付は不要」との申し出が合った場合、その他の要件を満たしていれば、薬剤服用歴管理指導料を算定できるか。
A:患者への薬剤情報提供文書の交付は、服薬指導の一環として実施される情報提供の中に含まれている手段の一つである。患者からの特段の申し出があったために、結果として患者に薬剤情報提供文書を交付しなかった場合であっても、患者の医薬品の適正使用が確保されるよう、文書を用いた説明を行うなど調剤した医薬品に関する情報提供が適切に実施されていれば問題ない。
薬情を渡さなかったからといって、薬剤服用歴管理指導料を算定できないことはない。
おくすり手帳いりません
おくすり手帳に関しては、「いりません」と言われれば、高い調剤基本料を算定するだけ。
おくすり手帳の必要性については、十分説明しますが、納得されなければ、必ず交付しなければならないものではない。
薬袋いりません
一番困るケースがこの「薬袋いりません」という患者。
そう言うおばあちゃんに限って、薬を飲み間違えたりするから厄介だ。
薬剤師法第二五条 薬剤師は、販売又は授与の目的で調剤した薬剤の容器又は被包に、処方せんに記載された患者の氏名、用法、用量その他厚生労働省令で定める事項を記載しなければならない。
「法律で決まっているので」と言われれば、しぶしぶ持って帰るかと。
薬袋の再利用は可能か?
最近は環境問題への関心が高まっており、患者が薬袋は不要であると申し出ることが多いようです。
法令上、薬袋を使用せずに薬剤を交付することは認められませんが、薬袋を再利用することについては、絶対に不可能とまでは言い切れないかもしれません。
ただし、再利用する場合でも、調剤年月日はもちろん、他の記載事項もその都度訂正しなければなりません。
再利用の結果、患者が薬剤を誤って使用することは絶対にあってはなりませんので、取り扱いについては十分検討の上、慎重に対応する必要があるでしょう。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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7 件のコメント
薬学管理料
いつも飲んで、医者からも説明を受けているクスリの説明が必要とでも?
たかがそれだけの説明で600円程度も貰えるんだから
説明したいよな。
ネットで幾らでもクスリの説明が出ている時代にね。
コメントありがとうございます。
必要ない人にとっては必要ありませんね。
必要な人には必要ですが。
はじめまして。検索からこちらに辿り着きました。
皮膚科で処方箋を出してもらい、近くの薬局で内服薬と塗り薬を調剤してもらったのですが、そこの薬局は透明なビニール袋(ジップロック系のものです)を薬袋として使用していました。そこに患者氏名、用法用量、調剤年月日が印字されたシールを貼り付けていました。しかし印字シールには薬局名と調剤した薬剤師の名前の記載がありません。調剤印もないです。これは規定(法律?)違反になるのでしょうか?また、シールが貼ってあったのは内服薬の薬袋(ビニール袋)のみで、塗り薬やローションなど複数ある外用薬はひとまとめに同じビニール袋に入っており、シールなどは貼ってありません。同封されていたのは外用薬のうち1種類の塗り薬の製薬会社による使用方法の用紙のみです。他にもらったものはお薬手帳(シール)と調剤明細書、領収証です。疑問に思ったので質問させていただきました。長文で拙い文章で申し訳ありませんが、お答えいただけましたら幸いです。よろしくお願いいたします。
コメントありがとうございます。
薬剤師法第25条及び薬剤師法施行規則第14条に、調剤された薬剤の容器又は被包に記載しなければならない事項として、①患者の氏名、②用法及び用量、③調剤年月日、④調剤した薬剤師氏名、⑤調剤した薬局の名称及び所在地とあるので、不備があるように思われますね。
何かしら理由があるのかも知れません。レジ袋の有料化とか関係してるのかも。
昨日コメントした者です。ご回答いただきありがとうございます。
そうですよね、何か理由があり、一概に違反であるとは言えないですよね。レジ袋の有料化との関係という考えが私は思い浮かばなかったのですが、具体的にどのようなことなのでしょうか。差し支えなければまたご回答をお願いしたいです。
コメントありがとうございます。
まあ、違法ではありますね。
ただ、その薬局で、薬袋への薬の入れ忘れが多かったため、透明な袋を使用して入れ忘れを防止する、とか、ミスを減らそうという取り組みの一部ではあるとは思います。紙よりもビニールのほうがコスト高そうですし。シールも貼らなきゃいけないし。
レジ袋有料化との関係は、紙の薬袋よりも大きくて大量の薬を入れられるビニール袋であれば、レジ袋の代わりになるのかなあ?とちょっと思っただけです。
もしかしたら、対応した薬剤師の怠慢でハンコを押し忘れたというだけかも知れませんね。
引き続きご回答いただきありがとうございます。
以前他の薬局でもジップロック系を使用しているところがあったので、薬袋が紙でなくビニール製であることには何も疑問を感じません。しかし記載すべきことがされていないというのはやはり問題なのですね。
こちらの薬局を利用するのは2回目だったのですが、前回はレジ袋を別途有料でしっかりいただきました。薬袋自体が大きいというわけではないのでレジ袋になるほどではなかったです。伝わりづらい文章で分かりづらくてすみません。
気になって見てみたのですが、前回分も薬局名や薬剤師の調剤印などありませんでした。日常的に省略している可能性が高い気がしています。