2024年12月2日更新.2,476記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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メチコバールとビタメジンの違いは?

メチルコバラミンとシアノコバラミンの違いは?

腰痛持ちの患者さんで医師から、「メチコバールとビタメジン、どっちがいい?」と聞かれたという人がいた。
迷うことなくビタメジンを選んだそうだが、「ビタメジンにはビタミンB12も入っているから、当然ビタメジンのほうが良いのよね?」と。

果たしてそうなのだろうか。

メチコバールの成分はメコバラミン、ビタミンB12です。

ビタメジンの成分は、ベンフォチアミン(ビタミンB1)、ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)、シアノコバラミン(ビタミンB12)です。
OTCでも、「目、肩、腰に」という謳い文句でアリナミンなど色々ありますが、B1、B6、B12が主成分のものが多いです。
アリナミン等に入っているビタミンB12もシアノコバラミン。
ナボリンシリーズはメコバラミン。

ビタミンB12には現在4種類知られており、シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、アデノシルコバラミン、メコバラミン(メチルコバラミン)がある。
このうちメコバラミンとアデノシルコバラミンが活性型ビタミンB12です。
活性型というのは、体内で作用する形なので、メコバラミンは代謝を受けずにすぐに生体内で働くことができる。
これに比べてシアノコバラミンは代謝を受けてから作用するので、その分体内で利用されにくいという面があります。
メコバラミンのほうがその点では優れているわけです。

しかし、シアノコバラミンのほうが安定している物質なので、変質しにくく、その分コストを安く製造することができる。

ビタミンB12単味で考えると、メチコバールのほうが優れていると考えられるかも知れません。
しかし、ビタメジンにはB1、B6も入っているので、複合的に考えると、わがんね。
「併用すりゃ良いじゃん」とか考えると保険で切られるのかな。

薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

1 件のコメント

  • ナボリンが有利では? のコメント
         

    はじめまして。
    私はエーザイの人間ではありません(笑)が、ナボリンの場合、ビタメジンと同等にB1とB6が配合されている事を鑑みると、ナボリンの方が有利に思えます。
    葉酸がどの程度関与するかは分かりませんが。

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