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アミティーザの屯服はダメ?
公開. 更新. 投稿者:便秘/痔.この記事は約3分5秒で読めます.
6,144 ビュー. カテゴリ:アミティーザ便秘時服用?
最近、ちょこちょこアミティーザの屯服というのを見かける。
基本的に、そういう使い方はしない薬だと、勉強会では聞いた覚えがある。
1日2回朝夕食後という用法。
発売からしばらく経って、崩れてきたのだろうか。
添付文書上、明確に屯服的使い方が禁止されているわけではないので(明確に頓服が禁止されている薬なんて無いかな?)疑義照会せずにスルーしていますが。
便に水分を含ませて排便しやすくする、という点では酸化マグネシウムと作用機序的には似ているのかと思います。
マグミットの屯服で疑義照会するかと言われたら、しないでしょう。
添付文書の臨床成績の欄をみると、
初回投与開始24時間以内に自発排便があった患者は,プラセボ群30.6%(19/62例)及び本剤群58.1%(36/62例)であり,初回排便までの時間の中央値はプラセボ群約28.8時間及び本剤群約13.1時間であった。
とあるので、頓服的な使い方でも十分に効果発揮すると思われるが。いかに。
屯服してはいけない薬?
レセコンの仕様で、プルゼニドの屯服でも「添付文書に記載されている用法と違います」みたいに出てくる。
添付文書の用法で屯服使用が明確に記載されているものって少ないです。
薬剤師の知識と経験で、「この薬が屯服って変じゃね?」と思ったら疑義照会します。
個別指導でよく言われるのが、
・毎日飲んでる睡眠薬が屯服で処方されているケース
・屯服で痛い時だけ飲んでいる痛み止めが、毎日処方されているケース
の2つでしょうか。
ただ個別指導で、「この薬が屯服って変じゃね」的な指導は行われておらず、保険請求的には屯服で処方してはいけない薬、というのは少ないのだろう。
パキシルの屯服とか、疑義照会しますが、保険請求的には引っかからないのだろう。
アミティーザの使いどころ
アミティーザは、小腸粘膜上皮のクロライドイオンチャネルに作用して腸管内への水分分泌を促進し、便を軟らかくすることで排便を促す。
腸管内に水分を移行させて便を軟らかくするという作用は、酸化マグネシウムなどの浸透圧性下剤と類似しているが、血清電解質に影響を与えないため、比較的安全に長期投与できると考えられている。
アミティーザは、これまでの便秘治療薬で十分な効果が得られなかった患者や、腎機能が低下して酸化マグネシウムが禁忌となる患者、既存薬で腹痛の副作用が強い患者に使うのがよい。
1カプセル当たりの薬価が他の便秘治療薬より高額であるので、第一選択薬とはなりにくい。
アミティーザの作用機序
ルビプロストンの作用には、腸管の水分分泌を担う塩化物イオン(クロライドイオン)が関与している。
粘膜上皮細胞内の基底膜側にあるNa-K-2Cl共輸送体などを介して粘膜上皮細胞内に取り込まれたクロライドイオンは、小腸上皮頂端膜(腸管内腔側)に存在するタイプ2クロライドイオンチャネル(ClC-2)を介して腸管内腔に移動する。
それに伴い、ナトリウムイオンも受動的に腸管内腔に移動する結果、腸管内腔に水が分泌される。
ルビプロストンは、小腸上皮頂端膜に存在するClC-2を活性化することで、腸管の水分分泌を促進。
便を軟らかくして腸管内での輸送性を高め、排便を促進するのである。
アミティーザはプロスタグランジン系?
アミティーザの一般名は、ルビプロストン。
プロストン系の薬物らしい。
プロストン系といえば、イソプロピルウノプロストン。
緑内障治療薬のレスキュラ。
アミティーザとレスキュラは親戚なのね。
アミティーザの有効成分であるルビプロストンは、プロストンと総称される選択的かつ多様な生理活性を有する新しい機能性脂肪酸化合物の1つである。
プロストンはプロスタグランジン代謝物の類縁体ではあるが、医薬品として局所的に有効な作用を示しながら、プロスタグランジンが有する本来の多彩な全身作用をほぼ分離した化合物である。
プロストン化合物として最初の医薬品はイソプロピルウノプロストンであり、緑内障・高眼圧症治療用の点眼液として1994年に臨床に登場している。
アミティーザカプセル24μg 2カプセル
1日2回朝夕食後 30日分
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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1 件のコメント
1年くらい服用してますが最近効果が出ません。
最適な服用方法はありますか?