2024年11月20日更新.2,474記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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防腐剤フリーの緑内障点眼薬は?

タプロスミニと防腐剤

タプロスの1回使い捨て製剤にタプロスミニがある。

タプロスミニは、タプロスと同じプロスタグランジンF2α誘導体の治療薬。タプロスと同等の眼圧下降作用を持つが、防腐剤を含まない1回使い捨て無菌ディスポーザブルタイプ容器入りの点眼剤となる。1日1滴、1日1回点眼する。

緑内障は慢性疾患で長期にわたる。このため、ベンザルコニウム塩化物(BAK)などの防腐剤にアレルギーを示す患者や重度の角結膜上皮障害のある患者には、BAKなどの防腐剤を全く含有しない製剤が求められている。
ただ、防腐剤を含まないと2~8度の冷蔵保存が必要となる。

ヒアレインミニみたいなイメージなんですが、防腐剤を含んでいなくても、密封状態にあるので冷所でなくても問題ないような気もするんですが。
なんだか使いにくいな。

デュオトラバやトラバタンズは、防腐剤としてベンザルコニウム塩化物(BAC)を含有しませんが、ホウ酸などは含むので、タプロスミニはこれらよりも安心して使える。

しかし、保険適用(給付上)の注意として、

タプロスミニ点眼液0.0015%は、以下の患者に使用した場合に限り算定するものであること。
1. ベンザルコニウム塩化物に対し過敏症の患者又はその疑いのある患者
2. 角膜上皮障害を有する患者

と書かれているので、使用できる患者はかなり制限される。

コソプトミニ

コソプトにも防腐剤フリーのコソプトミニという製品が存在する。
タプロスミニとの違いは室温保存となっている点。
ほか、保険適応上の制限などは同様のもの。

トラバタンズ点眼液には防腐剤が入っていない?

緑内障に使われる目薬でトラバタンズ点眼液にも防腐剤が入っていないと言われましたが、防腐剤として使われる塩化ベンザルコニウムが入っていないだけのようです。

化粧品の防腐剤フリーと同じですね。

1回使い切りタイプでなければ、防腐剤が入っていないわけがない。

トラバタンズ点眼液は、防腐剤としてベンザルコニウム塩化物(BAC)を含有せず、ホウ酸/ソルビトール(緩衝剤)存在下で塩化亜鉛が保存効果を示すことを利用したイオン緩衝系防腐剤を使用している。

トラバタンズ点眼液は塩化ベンザルコニウムが入っていないので、目に優しいと言われています。しかし、目が充血する副作用が多いです。

目に優しいのに目が充血という矛盾した結果になります。

点眼後6時間くらいで充血のピークが来て 点眼後12時間くらいまで続くので、夕食時くらいに点眼すれば、寝ている間に充血が治まるのでいいです。

アイファガンと亜塩素酸ナトリウム

点眼薬には開封後の点眼容器中に細菌やカビの繁殖を防ぐために防腐剤が添加されている。
多くの点眼液には、塩化ベンザルコニウムが防腐剤として添加されており、強力な細菌増殖抑制効果を示すが、細菌の細胞膜だけでなく、角膜の細胞膜にも作用するため、長期間の連用により角膜上皮障害を引き起こすことが大きな問題となっている。

ブリモニジン点眼液は防腐剤として亜塩素酸ナトリウムを用いており、塩化ベンザルコニウムと比較して長期連用時の角膜障害への影響が配慮されている。

薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

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