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術前休薬期間一覧
公開. 更新. 投稿者:脳梗塞/血栓. タグ:薬剤一覧ポケットブック. この記事は約5分46秒で読めます.
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手術の前に中止する薬一覧
出血リスクの高まる薬は、手術前に中止する必要がある。
しかし、添付文書に中止する期間の明記されていない薬も多く、術前に中止する必要性についても執刀医により判断が異なることも多いので、その都度医師に確認してもらう必要はある。
分類 | 医薬品名 | 休薬期間 | 備考 | 添付文書の記載 | |
抗血小板薬 | COX阻害薬 | バイアスピリン、バファリン | 10~14日前に中止 | ・7日前「循環器疾患抗凝固・抗血小板療法に関するガイドライン」・3日前「消化器内視鏡ガイドライン」・抗血小板作用は不可逆的・作用は血小板の寿命と共に消失・7日前(低危険手技時は3日前)・半減期7~10日 | 慎重投与:手術,心臓カテーテル検査又は抜歯前1週間以内の患者[手術,心臓カテーテル検査又は抜歯時の失血量を増加させるおそれがある.] |
ADP受容体遮断薬 | パナルジン | 10~14日前に中止 | ・10~14日前「循環器疾患抗凝固・抗血小板療法に関するガイドライン」・5日前「消化器内視鏡ガイドライン」(アスピリン+チクロピジンでは7日前)・抗血小板作用は不可逆的・作用は血小板の寿命と共に消失・10~14日前(低危険手技時は5日前)・半減期10~14日 | 手術の場合には、出血を増強するおそれがあるので、10〜14日前に投与を中止すること。ただし、血小板機能の抑制作用が求められる場合を除く。 | |
プラビックス | 14日以上前に中止 | ・抗血小板作用は不可逆的・14日前・半減期10~14日 | 本剤による血小板凝集抑制が問題となるような手術の場合には、14日以上前に投与を中止することが望ましい。 | ||
ブリリンタ | 5日前に中止 | 本剤による血小板凝集抑制が問題となるような手術の場合には、5日以上前に投与を中止することが望ましい。 | |||
エパデール | 10~14日前に中止 | ・抗血小板作用は不可逆的・7日前・半減期7~10日 | |||
PDE阻害薬 | プレタール | 2~3日前に中止 | ・抗血小板作用は可逆的・半減期α相3時間/β相20時間・投与中止後48時間で血中から消失・3日前・半減期48時間 | ||
5-HT2受容体遮断薬 | アンプラーグ | 2日前に中止 | ・抗血小板作用は可逆的・投与中止後24時間で血中から消失・1日前・半減期4~6時間 | ||
ペルサンチン | 2日前に中止 | ・抗血小板作用は可逆的・1~2日前・半減期不明 | |||
プロレナール、オパルモン | 1~2日前に中止 | ・抗血小板作用は可逆的・1日前・半減期3時間 | |||
ロコルナール | 2日前に中止 | ・抗血小板作用は可逆的・投与中止後24時間で血中から消失 | |||
プロスタグランジン製剤 | ドルナー、プロサイリン | 2日前に中止 | ・抗血小板作用は可逆的・1日前・半減期6時間 | ||
ドメナン | 1日前に中止 | ||||
セロクラール | 2日前に中止 | ||||
コメリアン | 3日前に中止 | ・抗血小板作用は可逆的 | |||
コレキサミン | 1日前に中止 | ||||
ケタス | 3日前に中止 | ・抗血小板作用は可逆的・投与後60時間で血中から消失 | |||
抗凝固薬 | クマリン系薬 | ワーファリン | 5~7日前に中止 | ・3~5日前「循環器疾患抗凝固・抗血小板療法に関するガイドライン」・3~4日前「消化器内視鏡ガイドライン」・3~5日前(PT-INRやトロンボテストで確認)・半減期48~72時間 | |
経口直接Xa阻害薬 | イグザレルト | 24時間前に中止 | 本剤の投与中に手術や侵襲的処置を行う場合,臨床的に可能であれば本剤の投与後24時間以上経過した後に行うことが望ましい. | ||
エリキュース | 24時間前に中止(大手術では48時間前) | 待機的手術又は侵襲的手技を実施する患者では、患者の出血リスクと血栓リスクに応じて、本剤の投与を一時中止すること。出血に関して低リスク又は出血が限定的でコントロールが可能な手術・侵襲的手技を実施する場合は、前回投与から少なくとも24時間以上の間隔をあけることが望ましい。また、出血に関して中~高リスク又は臨床的に重要な出血を起こすおそれのある手術・侵襲的手技を実施する場合は、前回投与から少なくとも48時間以上の間隔をあけること。 | |||
リクシアナ | 24時間前に中止 | 本剤の投与中に手術や侵襲的処置を行う場合、本剤の投与後24時間以上経過した後に行うことが望ましい。 | |||
トロンビン直接阻害薬 | プラザキサ | 24時間前に中止(大手術では2日前) | 手術や侵襲的手技を実施する患者では、出血の危険性が増大するため危険性に応じて本剤の投与を一時中止すること。可能であれば、手術や侵襲的手技の24時間前までに投与中止すること。 |
血液の寿命
赤血球:120日
白血球(顆粒球):2週間
リンパ球(T細胞):おおむね4~6ヶ月
リンパ球(B細胞):2~3日
血小板:10日間程度
アスピリンの術前休薬期間
Q.アスピリン中止後の梗塞リスクは?
アスピリン中止後の梗塞リスクは? 日経DI掲載クイズ QUIZ 薬剤師さんなら簡単? ちょいむず?
A.10日以内に心筋梗塞、脳梗塞のリスクが高くなるとされています。安定狭心症においてアスピリン中止により心筋梗塞が10日以内に発症する危険性が報告されています。
また、脳梗塞発症についても7日~10日ほどで危険性が高くなるとされています。
この期間は血小板の寿命と一致します。
最近は、抜歯などの手術において抗血小板薬や抗凝固剤は中止しなくなってきており、
出血量の多い手術においてもアスピリンは手術7日前から中止し、術後6時間後に再投与することがあります。
ちなみにバイアスピリンは、「手術,心臓カテーテル検査又は抜歯前1週間以内の患者」に対し慎重投与となっている。
オパルモンの術前休薬期間
オパルモンなんて、大した抗血栓作用は無いだろうと思っていますが。しびれに使われる程度の薬だし。
でも術前には休薬したほうが良いのかな。
オパルモンを食後に投与した場合の半減期が約1時間であること、また大量投与した場合でも血小板凝集抑制作用の持続時間は3時間程度であること、リマプロストの血小板への結合は可逆的であることから、出血をそれほど伴わない手術の場合は半日、大きな手術でも1日前に休薬すれば手術時の出血に対する影響は小さいと推測されます。
出血リスクの低い内視鏡や抜糸などの場合、休薬なしで施行可能である。出血リスクの高い大手術の場合、1日休薬すれば出血リスクは増大しなかったとの報告があるため、手術前日から中止してもらえれば問題ない。
薬剤師ノート – 出血リスクの高い手術を行う場合のオパルモンの休薬期間の目安は? [オパルモン リマプロストアルファデクス 出血 休薬期間] – xpwiki
セロクラールの術前休薬期間
手術における出血リスクによって変わってくると思われ、明確に何日前から休薬するという基準はない。
医師の判断により休薬が必要な手術と判断される場合、休薬していただきたい。半減期などを考慮し1~2日間程度休薬してもらえれば問題ないと思われる。
薬剤師ノート – セロクラールは手術を行う際、休薬をしたほうが良いか? [セロクラール 酒石酸イフェンプロジル 周術期] – xpwiki
セロクラールの半減期 1.4時間
ロトリガの術前休止期間
ロトリガについても添付文書には術前休止期間は明記されていないが、EPA製剤の休薬の目安に準じるのであれば、7~10日を目安として休止する必要がある。
緊急手術のとき抗血栓薬はどうする?
血液をサラサラにする薬を飲んでいる患者が、そのまま手術を行えば、大量出血して失血死する危険性がある。
あらかじめ手術の予定がわかっている場合には、抗凝固薬や抗血小板薬を何日前から中止する、といった方法がとられる。
しかし、急に訪れる手術というのも多い。
そのようなときには、どういう方法がとられるのか。
①ワルファリン投与の中止。
ワルファリン投与時の注意について
②プロトロンビン活性が40%以下なら積極的に③④に移行する。
③ビタミンK2を10~20mgを緩徐に静注する。
④4~6時間以内に手術を予定されている場合、新鮮血や新鮮凍結血漿などの凝固因子を含む製剤を至急準備し投与する。
⑤大量出血があった場合、ビタミンK2や凝固因子を再投与する。
ワルファリンはビタミンK拮抗薬なので、ビタミンKを入れて、抗凝固作用を消失させる方法がとられる。
しかし、新規抗凝固薬のトロンビン阻害薬やファクターXa阻害薬には、拮抗薬が存在しないため、対応が難しくなる。
アスピリンなどの抗血小板薬にも拮抗薬は存在しない。
輸血で対応するしかない。
抗血小板薬の場合は、血小板輸血。
胃カメラを行うとき抗血栓薬は中止?
内視鏡処置を行う際の出血リスクを軽減するという観点から、日本消化器内視鏡学会は2005年に「内視鏡治療時の抗凝固薬、抗血小板薬使用に関する指針」を発表しました。
同指針では、アスピリンは3日間、チクロピジンは5日間、ワルファリンは3~4日間の休薬期間を提唱しました。
ただ、最近では、一時的な休薬による心血管イベントや血栓塞栓症の発生リスクがむしろ問題視されるようになったほか、内視鏡を行う医師の技術レベルが上がり、出血が起こりにくいという実態も明らかになっています。
そこで、同学会は12年7月に、日本循環器学会や日本糖尿病学会など6学会合同で、これまでの指針の改訂版として、「抗血栓薬服用者に対する消化器内視鏡診療ガイドライン」を発表しました。
新しいガイドラインでは、出血のリスクによって、「観察」「生検」「出血低危険度」「出血高危険度」の4段階に分け、抗血栓薬の種類別に、休薬の必要性や再開時期などをまとめています。
中でも注目すべきなのは、抗血栓薬を1剤服用している場合、生検や低危険度の処置であれば、休薬せずに施行してもよいとした点です。
歯を抜くとき中止する薬は?
低用量アスピリンやワルファリンなどの抗血小板薬、抗凝固薬の服用は、常に出血の危険性を伴うため、抜歯や内視鏡治療、手術などの出血を伴う処置を行う時には、休薬などの出血に対する対応が必要とされます。
抗凝固薬の休薬については、薬剤の中止により血栓形成のリスクと、手術などによる出血のリスクとの相対的な関係で決定されます。
従来は、出血の危険性が重視され、休薬の措置がとられることが圧倒的に多かったのですが、むしろ休薬による血栓形成の危険性の方が問題となること、継続投与下でも適切な止血処置を行えば出血のトラブルはみられないことなどが指摘され、なるべく薬剤を継続しながら、出血を伴う処置を行おうとする傾向が強くなっています。
国内のガイドラインでは、抗凝血薬の休薬には慎重な姿勢が示されていますが、実際には、このような考え方が、一般開業医、歯科医の共通認識となるには至っていません。
抗凝血薬服用中の患者の抜歯や手術については、循環器や神経内科を専門とする医師のアドバイスを受けることが望ましいです。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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