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高齢者は薬が効きやすい?
公開. 更新. 投稿者:服薬指導/薬歴/検査.この記事は約1分21秒で読めます.
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高齢者の薬物動態の特徴としては以下のようなものがある。
消化管機能 | ・胃酸分泌の低下 ・他の機能は比較的変化がない |
代謝 | ・肝血流、肝重量の低下 ・薬物代謝酵素の発現量の変化 |
腎機能 | ・腎血流量の変化に伴うクリアランス変化 |
分布 | ・脂肪の増加 ・水分の減少 |
高齢者は、加齢による恒常性維持機能(ホメオスターシス)の低下が避けられません。
そのため、一般に若年者に比べて、代謝・排泄機能の低下による薬物血中濃度の上昇を常に念頭に置く必要があります。
つまり、若年者よりも薬物作用が強く出現し、副作用が出やすい。
モルヒネ、ペンタゾシン、ワルファリンなどは、年齢に伴う感受性の増加による薬物作用の増強という形で加齢の影響を示す薬物もあるので、薬物動態の影響のみで考えられる問題ではありません。
また、トルブタミドは加齢により作用が減弱するものとして知られています。
高齢者は、腎臓からの排泄、肝臓からの代謝などが衰え、薬を体外に出す機能が落ちることで薬の効果が強くあらわれやすくなり、副作用も出やすいということだ。
高齢者・小児の薬用量
薬用量は、小児の場合は、多くの薬は体表面積に比例して投与量を決めれば、適切な薬用量に近い値が得られることがわかっています。
体表面積とは、その名のとおり、体の表面の面積のことで、身長と体重がわかれば特別なグラフから体表面積を推定することができます。
さらに、標準的な体格の子どもなら年齢から大体の体表面積が決まるので、年齢によって薬用量が決まります。
大人の薬用量から小児薬用量を割り出す換算式には、ヤング式、アウグスバーガー式など有名な式があります。
高齢者の場合は、体表面積は変わらなくても、諸臓器の機能低下により薬物の吸収、代謝、排泄はいずれも低下し、体組成も変化しています。
したがって、体重が同じであっても成人と高齢者では薬用量は当然異なり減量すべきですが、小児のように設定することはできません。
そこで、初回薬用量を少なくして、反応をみながら増量していくのが安全と思われます。
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