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ワーファリンから他の抗凝固薬への切り替え方法
公開. 更新. 投稿者:脳梗塞/血栓.この記事は約5分49秒で読めます.
6,557 ビュー. カテゴリ:ワーファリンからプラザキサへの切り替え
ワルファリンからダビガトランに切り替える際は、ワルファリンを中止してINR(国際標準比)が2.0未満になったことを確認してからダビガトランの投与を開始する。
プラザキサの添付文書には、
ビタミンK拮抗薬(ワルファリン)から本剤へ切り替える際には、ビタミンK拮抗薬を投与中止し、PT-INRが2.0未満になれば投与可能である。
PT-INRが2.0未満になれば投与可能。
納豆を食べたいので、ワーファリンからプラザキサに切り替えるという人もいるかと思うが、ワルファリンは48~72時間作用が持続するため、ワルファリンの中止後であっても、納豆を摂取すると薬効の消失が早まると考えられる。
ワーファリンからイグザレルトへの切り替え
イグザレルトの添付文書には、
ワルファリンから本剤に切り替える必要がある場合は,ワルファリンの投与を中止した後,PT-INR等,血液凝固能検査を実施し,治療域の下限以下になったことを確認した後,可及的速やかに本剤の投与を開始すること.
治療域の下限以下になってからイグザレルトの投与。
治療域の下限とはどのくらいだろう。
ワルファリンの有効性と安全性を確保するためには、凝固能の指標であるPT-INR(プロトロンビン時間・国際標準化比)を比較的狭い治療域、すなわち70歳未満では2.0~3.0、70歳以上では1.6~2.6に維持するよう推奨していますが、これが容易ではありません。心房細動における抗凝固療法の動向 -リスク評価と治療薬の選択- グローバル・ディスカッション 心房細動と脳梗塞 抗凝固療法の最前線
心房細動における抗凝固療法の動向 -リスク評価と治療薬の選択- グローバル・ディスカッション 心房細動と脳梗塞 抗凝固療法の最前線
70歳未満では2.0~3.0だから、イグザレルトの場合もPT-INRが2.0未満になれば投与可能とみていいかな。
イグザレルトからワーファリンに切り替えるときも、
本剤からワルファリンへの切り替え時において抗凝固作用が不十分になる可能性が示唆されているので,抗凝固作用が維持されるよう注意し,PT-INR等,血液凝固能検査の値が治療域の下限を超えるまでは,ワルファリンと本剤を併用すること.
治療域の下限を超えるまではイグザレルトとワーファリンの併用。
しかし実際切り替えるときに、厳密にモニタリングしているのかどうか不明。
プラサキサと腎障害
日本ベーリンガーインゲルハイムは6月17日、抗凝固薬・プラザキサカプセル75mg、110mg(一般名:ダビガトランエテキシラート)の市販後調査中に腎障害を有する高齢の患者において、重篤な出血性の副作用が報告されたことを受け、「適正使用のお願い」を発行した。投与患者を含めた同剤の適正使用を促すのが目的で、同日付で医薬品医療機器総合機構(PMDA)のHP上に掲載された。
プラザキサカプセル 腎障害を有する高齢者への使用で“適正使用のお願い” 国内ニュース ニュース ミクスOnline
同剤は、「非弁膜性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制」を適応に持つ。投与対象となる心房細動患者は、一般的に腎機能が低下する高齢者が大半を占める。一方で、同剤は85%が尿中に排泄される腎排泄型の薬剤であることから、腎機能低下例では、投与に際し、注意を払うことが求められていた。
適正使用のお願い”では、▽使用前に必ず患者の腎機能を確認する▽透析患者を含む高度の腎障害(クレアチニンクリアランス30mL/min未満)のある患者は、禁忌のため投与しない――ことを求めた。中等度の腎障害(クレアチニンクリアランス30~50mL/min)のある患者や、高齢者では、110mg1日2回投与を考慮し、投与する際には慎重投与を求めた。特に高齢者では出血の危険性が高いことも注意喚起した。
◎重篤な副作用 ワルファリンからの切り替え症例で多く 患者状態の十分な観察を
重篤な副作用が報告された症例では、「ワルファリンから本剤への切り替え症例が多く認められている」とした上で、ワルファリンからの切り替えの際には患者の状態等を十分観察し、慎重に投与することを求めた。
特に重篤な出血性の副作用は、投与開始早期(約1週間以内)に多いため、この間は特に注意を求めている。
一方、患者に対しては出血が続くなどの症状がみられた場合に、直ちに主治医に連絡するよう指導することも求めた。
うちの薬局ではもうほとんど1回110mg。
納豆が食べたいからプラザキサに切り替えるというケースは多いのかな。
ワーファリンでコントロールできてれば変えないほうが良いのかも。
プラザキサは忍容性も高く、定期的なモニタリングも不要ということで、使いやすいイメージでしたが、切り替え時にはやっぱり注意しなければなりませんね。
警告が出る前に、注意を促した形か。
ワーファリンからFXa阻害薬への切り替え
納豆を食べたいからワーファリンをやめて、イグザレルトなどの経口FXa阻害薬に変更するという患者はけっこういる。
金額的にFXa阻害薬は高いので、基本的にワーファリンで安定していればワーファリンでよいのだが、納豆を食べたいというわがままもQOLということだろう。
切り替えのタイミングは、処方された次の日から、ということが多い。
本当にそれでよいのだろうか。
リクシアナの添付文書には、以下のように書かれている。
ワルファリンから本剤に切り替える場合は、ワルファリンの投与を中止した後、PT-INR等、血液凝固能検査を実施し、治療域の下限以下になったことを確認した後、可及的速やかに本剤の投与を開始すること。
イグザレルトも同じような記載がみられる。
ただ、エリキュースは以下のような具体的な数値の記載もみられる。
ビタミンK拮抗剤(ワルファリン)から本剤へ切り替える際には、ビタミンK拮抗剤の投与を中止し、PT-INRが非弁膜症性心房細動患者では2.0未満、静脈血栓塞栓症患者では治療域の下限未満となってから本剤の投与を開始すること。
治療域の下限とは具体的にいくつなのか?
心房細動治療(薬物)ガイドライン(2008年改訂版)では,ワルファリンの至適治療域として70歳未満ではPT-INR 2.0〜3.0,70歳以上では1.6〜2.6が推奨されている。
つまり、70歳未満ではPT-INRが2以下、70歳以上では1.6以下になってから、経口FXa阻害薬の投与を開始するというやり方が正しい。
処方された当日のPT-INRが比較的低い状態なら、翌日から経口FXa阻害薬を服用してもよいのかも知れないが、PT-INRの数値次第では、再受診して服用開始のタイミングをみる必要がある。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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