2026年2月20日更新.2,756記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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副鼻腔炎で頭痛?よくある副鼻腔炎の随伴症状

よくある副鼻腔炎の随伴症状とは?「鼻の病気」で終わらない意外な不調の正体

「鼻水と鼻づまりだけの病気だと思っていた」
「まさか頭痛や歯痛まで関係あるとは思わなかった」

副鼻腔炎(いわゆる蓄膿症)について、このように感じている人は少なくありません。

実は副鼻腔炎は、単なる“鼻の病気”ではなく、顔・頭・のど・耳・全身にまで影響を及ぼす病気です。そのため、鼻症状以外にもさまざまな「随伴症状(付随して起こる症状)」が現れます。

・副鼻腔炎とはどんな病気か
・なぜ随伴症状が多いのか
・頭痛以外に多い症状
・鼻炎との違い
・受診すべきサイン

について、わかりやすく解説していきます。

副鼻腔炎とは?なぜ症状が広がりやすいのか

副鼻腔とは、鼻のまわりにある「空洞」のことです。

主に次の4つがあります。
・前頭洞(おでこ)
・上顎洞(ほほの奥)
・篩骨洞(目の内側)
・蝶形骨洞(頭の奥)

これらは、目・歯・脳・耳・のどと非常に近い位置にあります。

そのため、副鼻腔に炎症が起こると、

→周囲の臓器や神経に影響が及びやすい

という特徴があります。

これが、副鼻腔炎で随伴症状が多くなる最大の理由です。

副鼻腔炎の随伴症状が多い理由

副鼻腔炎で症状が広がる背景には、次の3つがあります。

① 炎症が長引きやすい
副鼻腔は構造が複雑で、膿がたまりやすい場所です。炎症が慢性化しやすく、周囲にも影響します。

② 神経が密集している
顔や頭部には多くの神経が走っています。炎症刺激が神経に伝わり、痛みや違和感を生みます。

③ 排出がうまくいかない
鼻づまりにより分泌物が排出されず、のどや耳へ流れ込みます。

これらが重なり、症状が「鼻だけにとどまらない」状態になります。

よくある随伴症状①:後鼻漏(こうびろう)

副鼻腔炎で最も多い随伴症状が、後鼻漏です。

後鼻漏とは?
鼻水が前に出ず、のどへ流れ落ちる状態を指します。

主な症状
・のどに違和感がある
・痰がからむ
・咳が続く
・のどがイガイガする
・口臭が出る

特に慢性副鼻腔炎では、後鼻漏が長期間続くことも珍しくありません。

よくある随伴症状②:顔・歯・ほほの痛み

「虫歯かと思って歯医者に行ったら異常なしだった」

このようなケースは、実際によくあります。

なぜ歯が痛くなるのか?
上顎洞は上の奥歯の神経に近接しています。そのため、炎症が歯の痛みとして感じられるのです。

特徴
・上の奥歯がズキズキする
・片側だけ痛いことが多い
・噛むと違和感がある

鼻症状と歯痛が同時にある場合は、副鼻腔炎を疑う必要があります。

よくある随伴症状③:嗅覚障害(においがわからない)

副鼻腔炎では、においが感じにくくなることも多く見られます。

主な症状
・食べ物の味が薄い
・においを感じない
・ガスや焦げ臭さに気づきにくい

鼻の奥の粘膜が腫れ、嗅神経に刺激が届きにくくなることが原因です。

慢性化すると、回復に時間がかかる場合もあります。

よくある随伴症状④:倦怠感・だるさ

意外と多いのが、全身のだるさです。

なぜだるくなるのか?
・慢性的な炎症
・軽い感染状態
・睡眠不足(鼻づまり)

これらが重なり、

→「ずっと風邪っぽい状態」

になります。

本人は副鼻腔炎と気づかず、「体調不良が続く」と感じていることもあります。

よくある随伴症状⑤:集中力低下・頭がぼーっとする

副鼻腔炎の人からは、次のような訴えも多く聞かれます。

・頭が重い
・集中できない
・仕事や勉強に身が入らない
・思考が鈍る感じ

鼻づまりによる軽い酸素不足や、慢性炎症の影響が関係しています。

よくある随伴症状⑥:耳づまり・耳の違和感

鼻と耳は、耳管という管でつながっています。

副鼻腔炎で鼻の奥が腫れると、耳管の働きも悪くなります。

主な症状
・耳が詰まった感じ
・聞こえにくい
・耳鳴り
・圧迫感

特に子どもでは、中耳炎を併発することもあります。

よくある随伴症状⑦:微熱・発熱

急性副鼻腔炎では、発熱を伴うことがあります。

特徴
・37〜38℃程度の微熱
・長引く発熱
・風邪が治らない感じ

「熱が下がらない風邪」は、副鼻腔炎が隠れている場合があります。

よくある随伴症状⑧:口臭・苦味・不快感

膿や分泌物がたまると、口腔内環境にも影響します。

主な症状
・口臭が強くなる
・口が苦い
・ねばつき感

本人より、周囲が先に気づくケースもあります。

鼻炎との違いがわかる比較

副鼻腔炎と鼻炎は混同されがちですが、随伴症状の多さに違いがあります。

項目鼻炎副鼻腔炎
鼻水・鼻づまり
頭痛
後鼻漏
歯痛
倦怠感
嗅覚低下
発熱

→「鼻以外の症状が多い」のが副鼻腔炎の特徴です。

随伴症状が多いときは要注意

次のような場合は、早めに耳鼻科受診がおすすめです。

受診目安
・症状が2〜3週間以上続く
・頭痛・歯痛・後鼻漏が重なる
・においが戻らない
・市販薬が効かない
・だるさが強い

これらは慢性化・重症化のサインでもあります。

医療現場でよくあるケース

実際の現場では、次のような流れがよくあります。

・頭痛で受診 → 副鼻腔炎
・歯痛で歯科 → 異常なし → 耳鼻科
・倦怠感で内科 → 実は蓄膿

副鼻腔炎は「症状が分散する病気」なのです。

まとめ:副鼻腔炎は「全身に影響する病気」

最後に、この記事のポイントを整理します。

✔ 副鼻腔炎は随伴症状が非常に多い
✔ 後鼻漏・歯痛・嗅覚低下が代表的
✔ だるさ・集中力低下も多い
✔ 鼻だけの病気ではない
✔ 長引く場合は受診が重要

副鼻腔炎は、放置すると生活の質を大きく下げる病気です。

「鼻の病気だから我慢すればいい」と考えず、
体からのサインとして正しく受け止めることが、早期改善への近道になります。

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