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ゾコーバとラゲブリオの違い
公開. 更新. 投稿者:風邪/インフルエンザ. タグ:新型コロナ. この記事は約3分22秒で読めます.
9,414 ビュー. カテゴリ:ゾコーバ
ゾコーバとラゲブリオどっちがいい?
また新型コロナウイルス感染症治療薬が緊急承認された。
新型コロナ感染症治療薬の内服薬では、ラゲブリオ、パキロビッドに続いて3つ目となる。
医薬品名 | ゾコーバ錠125mg | ラゲブリオカプセル200mg | パキロビッドパック |
一般名 | エンシトレルビル | モルヌピラビル | ニルマトレルビル リトナビル |
用法 | 1日目は375mgを、2日目から5日目は125mgを1日1回 | 1回800mgを1日2回、5日間 | 1日2回、5日間 |
適応年齢 | 12歳以上の小児及び成人 | 18歳以上 | 成人及び12歳以上かつ体重40kg以上の小児 |
作用機序 | 3CLプロテアーゼ阻害薬 | RNAポリメラーゼ阻害薬 | 3CLプロテアーゼ阻害薬 |
基本的な情報の違いはありますが、大きな違いとして、ゾコーバは重症化リスク因子の有無にかかわらず投与可能であるという点がある。
新型コロナ感染症のガイドライン「COVID-19に対する薬物治療の考え方 第15版 – 日本感染症学会」には、ラゲブリオやパキロビッドの治療対象患者が「重症化因子を有する軽症~中等症Ⅰ」となっているのに対し、ゾコーバは「高熱または咳嗽・咽頭痛等の症状が強いもの」となっている。
ラゲブリオの添付文書に書かれている重症化リスク因子は、以下のものがある。
●61歳以上
●活動性のがん(免疫抑制又は高い死亡率を伴わないがんは除く)
●慢性腎臓病
●慢性閉塞性肺疾患
●肥満(BMI 30kg/m2以上)
●重篤な心疾患(心不全、冠動脈疾患又は心筋症)
●糖尿病
このハードルが無くなると考えると、治療対象者は格段に増える。
国はすでに100万人分のゾコーバを購入する契約をすでに塩野義製薬と結んでいるらしい。
ゾコーバはまだ薬価収載されているわけではないので、はっきりとした価格は不明であるが、ラゲブリオは薬価2357.8円/1カプセルで1人分40カプセル=94312円であることを考えると1人10万円近くの無料バラまきセールが行われていたわけである。
新型コロナ感染症はただの風邪ではない、のかも知れない。しかし、1人10万円近くの税金をかけて治療すべきものなのかは疑わしい。
ただし、ゾコーバを大量の患者に使って、データを蓄積して海外で安全性の高い新型コロナ治療薬として今後使われることになれば、日本経済にとっては意味のあることなのかもしれない。
しかし、薬局としてはラゲブリオの時ですら配達でいっぱいいっぱいになったのに、それを上回る配達患者が出たらもう生きていけません。しかも、雪シーズンの配達はしんどすぎる。
せめて、家族が薬局に取りに来てくれればよいのにと願うばかり。
ゾコーバの薬価
2023年3月ゾコーバ錠の薬価が1錠7407.4円、1治療で5万1851.8円とすることが承認された。
薬価は、類似薬効比較方式(I)で算定され、ラゲブリオカプセルとゾフルーザを基に、2剤の1治療薬価の平均値を本剤の薬価としたらしい。
つまりラゲブリオが1治療(2357.8円/cp×40cp)94312円で、ゾフルーザが1治療(2438.8円/20㎎錠×2錠)4877.6円だからその2つの平均ってこと?差がありすぎだろう。
それでもゾコーバ5万円は高いけどね。
てゆーかそれ以上に鬼畜なのが、1包装28錠(4人分)ってところだ。1箱買って1人分しか使わなかったら約15万円がデッドストックになるということだ。4~5年くらい期限があればまだいいけど、有効期限は2年。おそらく購入して1シーズンしかもたないだろう。
まさに薬局殺し。
ゾコーバの併用禁忌薬
またゾコーバには併用禁忌となっている薬が多い点も注意すべきところである。
ラゲブリオには併用禁忌はない。
ゾコーバの併用禁忌には以下のような薬がある。
ピモジド、キニジン硫酸塩水和物、ベプリジル塩酸塩水和物、チカグレロル、エプレレノン、エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン、エルゴメトリンマレイン酸塩、メチルエルゴメトリンマレイン酸塩、ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩、シンバスタチン、トリアゾラム、アナモレリン塩酸塩、イバブラジン塩酸塩、ベネトクラクス〔再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の用量漸増期〕、イブルチニブ、ブロナンセリン、ルラシドン塩酸塩、アゼルニジピン、アゼルニジピン・オルメサルタン メドキソミル、スボレキサント、タダラフィル(アドシルカ)、バルデナフィル塩酸塩水和物、ロミタピドメシル酸塩、リファブチン、フィネレノン、リバーロキサバン、リオシグアト、アパルタミド、カルバマゼピン、エンザルタミド、ミトタン、フェニトイン、ホスフェニトインナトリウム水和物、リファンピシン、セイヨウオトギリソウ(St.John’s Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
セララ、リポバス、ハルシオン、ロナセン、カルブロック、ベルソムラ、ミコブティン、イグザレルト、テグレトール、フェニトイン、リファンピシンなど多様な汎用されている薬が記載されているため、必ず添付文書をみて併用禁忌薬が無いかどうか確認する必要がある。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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