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緑内障治療薬の一覧
公開. 更新. 投稿者:緑内障/白内障.この記事は約3分4秒で読めます.
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緑内障治療薬の一覧
分類 | 商品名 | 一般名 | ||
房水流出促進薬 | 交感神経刺激薬(αβ受容体刺激薬、アドレナリン作動薬) | ピバレフリン | ジピベフリン塩酸塩 | |
ROCK阻害薬 | グラナテック | リパスジル塩酸塩水和物 | ||
交感神経遮断薬 | α1遮断薬 | デタントール | ブナゾシン塩酸塩 | |
副交感神経作動薬 | コリン作動薬 | サンピロ | ピロカルピン | |
コリンエステラーゼ阻害薬 | ウブレチド | ジスチグミン | ||
プロスタグランジン関連薬 | レスキュラ | イソプロピルウノプロストン | ||
キサラタン | ラタノプロスト | |||
トラバタンズ | トラボプロスト | |||
タプロス | タフルプロスト | |||
ルミガン | ビマトプロスト | |||
選択的EP₂受容体作動薬 | エイベリス | オミデネパグイソプロピル | ||
房水産生抑制薬 | 交感神経遮断薬 | α2刺激薬 | アイオピジンUD | アプラクロニジン塩酸塩 |
アイファガン | ブリモニジン酒石酸塩 | |||
β遮断薬(非選択的β受容体遮断薬) | チモプトール/リズモン | チモロールマレイン酸塩 | ||
チモプトールXE/リズモンTG | チモロールマレイン酸塩持続性製剤 | |||
ミケラン/ミケランLA | カルテオロール塩酸塩 | |||
ミロル | レボブノロール塩酸塩 | |||
β遮断薬(選択的β1受容体遮断薬) | ベトプティック/ベトプティックエス | ベタキソロール塩酸塩 | ||
β遮断薬(αβ受容体遮断薬) | ハイパジール/ニプラノール | ニプラジロール | ||
炭酸脱水酵素阻害薬 | トルソプト | ドルゾラミド塩酸塩 | ||
エイゾプト | ブリンゾラミド | |||
配合剤 | PG関連薬+β遮断薬 | ザラカム(GE:ラタチモ) | ラタノプロスト+チモロールマレイン酸塩 | |
ミケルナ | カルテオロール塩酸塩+ラタノプロスト | |||
デュオトラバ(GE:トラチモ) | トラボプロスト+チモロールマレイン酸塩 | |||
タプコム | タフルプロスト+チモロールマレイン酸塩 | |||
β遮断薬+炭酸脱水酵素阻害薬 | コソプト(GE:ドルモロール) | ドルゾラミド塩酸塩+チモロールマレイン酸塩 | ||
アゾルガ | ブリンゾラミド+チモロールマレイン酸塩 | |||
β遮断薬+α₂作動薬 | アイベータ | ブリモニジン酒石酸塩+チモロールマレイン酸塩 |
緑内障治療薬の分類
眼圧の下降幅が大きいのはプロスタグランジン関連薬とβ遮断薬で、第一選択薬となることが多い。
疾患の進行リスクが高い患者には、全身疾患のないことを確認した上でβ遮断薬を処方する。
仕事で忙しい世代には、点眼回数の少ない薬剤を選ぶ。
主な眼圧下降の作用機序
β遮断薬:房水産生抑制
αβ遮断薬:房水産生抑制+ぶどう膜強膜流出促進
α1遮断薬:ぶどう膜強膜流出促進
α2作動薬:房水産生抑制、ぶどう膜強膜流出促進
プロスタグランジン関連薬:ぶどう膜強膜流出促進
イオンチャンネル作動薬:ぶどう膜強膜流出促進
炭酸脱水酵素阻害薬:房水産生抑制
副交感神経刺激薬:線維柱帯流出促進
交感神経刺激薬:線維柱帯流出促進
Rhoキナーゼ阻害薬:線維柱帯流出促進
プロスタグランジン関連薬
この薬は体内の生理的な物質(プロスタグランジン)の誘導体で、房水の流出を促進させ、眼圧を下げ、緑内障における視野の悪化を抑える目薬です。
強い眼圧下降効果があり、全身的な副作用が比較的少ない。
プロスタグランジン関連薬は、全身の副作用が少ないものの、局所の副作用が多い。
充血や角膜障害の他に、睫毛多毛、眼瞼・虹彩への色素沈着(メラニンの増加)などが挙げられる。
点眼薬によっては、上眼瞼溝深化、眼瞼皮膚の硬化などの Prostaglandin Associated Periorbitopathy(PAP) を起こすことがあるため、若年者、特に女性から拒否されることがある。
β遮断薬
この薬は交感神経のβ受容体を遮断して房水の産生を抑えて眼圧を下げ、緑内障における視野の悪化を抑える目薬です。
全身的に吸収されることによる、循環器系や呼吸器系の副作用に注意が必要となる。
交感神経は日中に優位となるため、長時間作用型の薬剤(ミケランLA、チモプトールXE、リズモンTG)は、通常朝に点眼する。
ベトプティックはβ1選択性が高いため、非選択性薬剤と比較して、喘息患者などに使用しやすい。
α1遮断薬
この薬は交感神経のα1受容体を遮断して房水の流出を促進させて眼圧を下げ、緑内障における視野の悪化を抑える目薬です。
全身性副作用が比較的少ないとされており、高齢者にも使用しやすい。
αβ遮断薬
この薬は交感神経のαβ受容体を遮断して房水の産生を抑え(β遮断作用)たり房水の流出を促進(α遮断作用)させて眼圧を下げ、緑内障における視野の悪化を抑える目薬です。
全身的に吸収されることによる、循環器系や呼吸器系の副作用に注意が必要となる。
交感神経刺激薬(α2受容体選択性刺激薬)
この薬は交感神経のα2受容体を刺激して房水産生を抑えたり房水の流出を促進させて眼圧を下げ、緑内障における視野の悪化を抑える目薬です。
α2選択性があり、α1刺激による循環器などへの影響が少ない。
交感神経刺激薬(受容体非選択性刺激薬)
この薬は交感神経を刺激して房水産生を抑えたり房水の流出を促進させて眼圧を下げ、緑内障における視野の悪化を抑える目薬です。
散瞳作用があるため、隅角が狭窄・閉塞している症例には使用しない。
副交感神経作動薬
コリン作動薬のサンピロと、コリンエステラーゼ阻害薬のウブレチドがある。
この薬は副交感神経を刺激してひとみを小さくし房水の流出を促進させて眼圧を下げ緑内障における視野の悪化を抑える。
緑内障発作に対し、縮瞳薬として使用する。
縮瞳や調節麻痺により暗黒感や近視化などがあらわれることがあり、日常生活上の注意を要する。
炭酸脱水酵素阻害薬
この薬は目の毛様体に存在する炭酸脱水酵素を特異的に阻害して、房水産生を抑え眼圧を下げ、緑内障における視野の悪化を抑える目薬です。
毛様体内で房水産生に関与する炭酸脱水酵素を阻害する。
単剤での眼圧下降効果は、β遮断薬などに劣るが、副作用が比較的少ない。
腎臓から排泄される薬剤であるため、重度の腎機能障害のある症例には使用しない。
Rhoキナーゼ阻害薬
Rhoキナーゼを阻害し、主に主経路からの房水流出を促進する。
Rhoキナーゼは、平滑筋細胞の収縮や、各種細胞の形態制御などに関連するシグナル伝達物質であり、眼においては毛様体筋、線維柱帯などに発現しています。
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