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レパーサはスタチンと併用しなきゃダメ?
公開. 更新. 投稿者:脂質異常症.この記事は約2分12秒で読めます.
4,043 ビュー. カテゴリ:PCSK9阻害薬
レパーサ(エボロクマブ)やプラルエント(アリロクマブ)といったPCSK9阻害薬についての勉強。
家族性高コレステロール血症のみに使えるものだと思っていましたが、普通の高コレステロール血症にも適応があるのですね。
レパーサの適応は以下の通り。
家族性高コレステロール血症、高コレステロール血症
ただし、以下のいずれも満たす場合に限る。
・心血管イベントの発現リスクが高い
・HMG-CoA還元酵素阻害剤で効果不十分、又はHMG-CoA還元酵素阻害剤による治療が適さない
以前は、「スタチンと併用すること」と「用法・用量に関連する使用上の注意」に記載されていました。
しかしスタチンによる治療が適さない患者もいることから、単剤でも投与できるようになりました。
ただ「HMG-CoA還元酵素阻害剤による治療が適さない場合を除き、HMG-CoA還元酵素阻害剤と併用すること。」と記載されているので、基本的にはスタチンと併用です。
レパーサ皮下注140mgペン
レパーサには皮下注ペンと、オートミニドーザーという面白いデバイスがあるが、まず皮下注ペンの添付文書からみていく。
詳しい使い方は、メーカーホームページで。
レパーサ®を処方された患者さんとその家族の方へ (repatha-pts.jp)
保管方法をみると、「冷蔵庫で箱のまま保管」と書かれている。
箱から出して渡さないようにしましょう。
また、適用上の注意に「投与前30分程度、遮光した状態で室温に戻してから投与すること。」とあるので、使用する30分程度前に冷蔵庫から出しておく必要がある。
レパーサ皮下注420mgオートミニドーザー
レパーサの皮下注ペンが140㎎なのに対し、オートミニドーザーは420㎎である。3倍。
レパーサ皮下注ペンの用法をみると、「140mgを2週間に1回又は420mgを4週間に1回」となっており、オートミニドーザーの用量だと4週間に1回でよい、楽にはなる。
レパーサ皮下注ペンを3本一度に使うという方法もあるかも知れないが、コストが高くなってしなうので、それならオートミニドーザーを使うだろう。
オートミニドーザーも皮下注ペンと同じように「箱のまま保管」する必要がある。
適用上の注意には「投与前45分程度、遮光した状態で室温に戻してから投与すること。」とあり、皮下注ペンの30分よりも長めである。冷えやすいのかな。
使い方については、1度動画をみたほうがよいだろう。
LDLコレステロールは低すぎてもいい?
レパーサはコレステロールを60%くらい下げると言われているので、逆にコレステロールが低くなりすぎやしないか心配になる。
Q&A 薬でLDLコレステロールが49に低下 低すぎて問題はないか? | NHK健康チャンネル
今の医療の認識では、LDLコレステロールは下げ過ぎても問題ないという認識のようだ。
総コレステロールや、HDLコレステロールが低くなると問題なので、それらの検査値は注意してみる必要はある。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。