更新日:2016年12月21日.全記事数:3,131件.

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アリセプトで周辺症状悪化?


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アリセプトで興奮?

アリセプト(ドネペジル)で中核症状が改善しても、周辺症状が悪化することがあるという。

アリセプトの直接の作用によって起こる興奮だけでなく、意欲低下やうつ状態、アパシー(無気力・無関心)などの症状が治療によって改善した結果、周囲の反発を誘発し、それに対する反応としての興奮があり得る。
しかし、薬剤の直接作用による興奮と周囲に対する反応としての興奮とを区別することは、家族や介護者の言動から多少の推測はできても、実際のところ難しい。

ただ、ドネペジルはアルツハイマー型認知症治療薬の中でも、抑うつや感情鈍磨、無関心といったいわゆる陰性症状に対する効果が他剤よりも期待できる薬剤である。
興奮や攻撃性を抑える方向に作用しやすい薬剤よりも、結果的に興奮に至る頻度は高いかもしれない。

現在用いられている4つのアルツハイマー型認知症治療薬のいずれでも興奮が起こり得る。
中核症状治療薬であるアリセプト、レミニール、イクセロンパッチ、リバスタッチパッチは、興奮系の薬剤です。
周辺症状で陽性症状が出ている患者には、中核症状の進行を遅らせることばかり考えてはいけません。
中核症状を治せば周辺症状は消えるだろうと考えがちですが、そんな簡単なものではないのです。

陽性症状が出ている患者の家族や介護者は、興奮系の中核症状治療薬を処方されるとよけい介護が困難になります。
しかし、病気の進行を止めることが真の医療だと思っている医師は、中核症状が改善されないと医学の敗北だと考え、さじを投げてしまいかねない。
認知症の治療では、中核症状治療薬を高用量で処方して、知能検査の数値を上げることだけを目的にしてはいけない。

周辺症状を抑えて患者が穏やかになり、介護者が楽になることも治療の大切な目的です。
認知症の治療目的を考えた場合、家族や介護者の負担を軽くするということも大切な視点である。

アリセプトとメマリーの使い分けは?

コリン作用を増強させるコリンエステラーゼ阻害薬は、「患者を活発化させる薬」だ。
一方、NMDA受容体の過活動を抑えるメマンチンは「感情を安定化させる薬」に分類される。
おとなしいタイプの認知症にはコリンエステラーゼ阻害薬、易怒性など活発な症状を示す認知症にはメマンチンといった使い分けが行われる。

参考書籍:日経DI2014.3

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