2019年3月22日更新.3,397記事.5,981,261文字.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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ノウリアストはアデノシンA2A受容体拮抗薬?

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アデノシンA2A受容体拮抗薬とは?

ノウリアストというパーキンソン病の薬が出ていました。

 厚労省と協和発酵キリンの担当者によると、パーキンソン病の治療で使用されるレボドパ含有製剤は服用を続けると、やがて効きにくくなり、パーキンソン病の運動障害などの症状が戻ってしまうウェアリングオフと呼ばれる現象が出現するが、ノウリアストはそれを改善する。
 アデノシンとドーパミンの2つの神経伝達物質のうち、パーキンソン病患者はドーパミンの神経伝達が弱まる一方で、アデノシンの神経伝達が強まった状態にある。ノウリアストはこのアデノシンの神経伝達をブロックすることで、両者の神経伝達のバランスを整える。新規作用機序のパーキンソン病薬の承認了承-第一部会 (医療介護CBニュース) – Yahoo!ニュース

パーキンソン病に使われる薬といえば、ドパミン系に働く薬が多かったですが、このノウリアスト(イストラデフィリン)ってやつは、アデノシンに働く薬らしい。

アデノシンとパーキンソン病の関係なんて初めて知りました。勉強不足なので。
コーヒーがパーキンソン病に効くという話もあります。

カフェインは、アデノシンに代わってアデノシン受容体に結合し、アデノシンの強すぎる作用を弱めてくれる。第61話 コーヒーで病気予防(その4)パーキンソン病 – 栄養成分ブレンドコーヒーの手引き

カフェインもアデノシンA2A受容体拮抗薬なのだそうだ。

ノウリアストの特徴は?

・ノウリアストは、既存のパーキンソン病治療薬と異なるアデノシンA2A受容体拮抗作用を有する非ドパミン系パーキンソン病治療薬である。

・「レボドパ含有製剤で治療中のパーキンソン病におけるWearing-off現象の改善」を効能・効果とし、レボドパ含有製剤と併用して使用する。

・他のパーキンソン病治療薬の併用を制限することなく、運動障害合併症を有するパーキンソン病患者のオフ時間を短縮し、さらにオン時間の運動症状の改善および苦痛に感じるジスキネジアのないオン状態の増加作用が期待されている。

・主にCYP1A1、CYP3A4およびCYP3A5で代謝され、CYP3A4/5およびP糖蛋白阻害作用を有するため併用薬剤には注意する必要がある。

ノウリアストの作用機序は?

イストラデフィリンは、アデノシンA2A受容体の選択的拮抗薬である。
この薬剤は、アデノシンA2A受容体にアデノシンが結合するのを阻害して中型有棘ニューロン(MSN) の過剰な興奮を抑制する。
また、ドパミン神経の変性脱落で異常を来した神経のシグナル伝達を正常な状態に近付け、運動症状を改善するとされている。

アデノシンA2A受容体は大脳基底核回路内の線条体と淡蒼球経路(間接経路)に発現する。
γアミノ酪酸(GABA)を放出するMSNで、ドパミンD2受容体とペアでMSNの興奮を調節している。
健康な人の脳では、ドパミンD2受容体がドパミンと結合してMSN の興奮を抑制し、GABA の過剰による運動の抑制が生じないように制御している。
しかしパーキンソン病患者では、ドパミン神経細胞の変性・脱落によりドパミンの放出が減少している。
そこへ、アデノシンがMSNのアデノシンA2A受容体へ結合すると、MSNの興奮が過剰になり、患者の運動機能低下につながってしまう。
イストラデフィリンはこれを阻害する薬剤であり、非ドパミン系の抗パーキンソン病薬に分類され、ドパミン系抗パーキンソン病薬との併用で相乗効果を示す。
また、ドパミン系とは別の経路で効果を示すことも期待されている。

イストラデフィリンの適応は、レボドパ含有製剤で治療中のパーキンソン病患者におけるウェアリング・オフ現象の改善である。
患者の1日当たりのオフ時間を短縮させる用量としては、1日1回、20mg 錠1 錠を経口投与する。
このほか、オン時の運動機能の改善を期待する場合には、40mgを1日1回経口投与する。
ただし臨床試験において、40mgを投与したとしても20mg を上回るオフ時間の短縮効果は認められていない。

参考書籍:日経DI2014.6、調剤と情報2013.12

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フェニトイン服用中に胃癌発覚し体重減少 対処法は?

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薬剤師

60歳男性。交通事故による外傷にてフェニトインを服用しながら外来通院をしていたが、定期検診で胃がんを指摘された。進行が速く急激に栄養状態も低下している。入院時に58kgあった体重が現在50kgに低下し、アルブミン値も4.4g/dLから2.7g/dLに低下した。フェニトインの血中濃度を測定したところ、以前は12.3mg/Lあったものが8mg/Lまで低下している。どのような対処が必要となるか。
A. 血中濃度が低下しておりフェニトインを増量する
B. 低アルブミンにより遊離型濃度が増えているので減量する
C. 血中濃度は低下しているが、低アルブミンにより遊離型の比率が上昇しているため、遊離型濃度は変わらないことから投与量はそのまま

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