更新日:2016年12月21日.全記事数:3,169件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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花粉症で喘息悪化?


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鼻炎と咳

アレルギー性鼻炎による咳嗽は比較的多いです。

水様鼻汁を伴ったり、吸入ステロイドが無効である場合、アレルギー性鼻炎による咳嗽を考慮します。

花粉症シーズンにのどが痛くなる、みたいな人もいますね。

花粉症が喘息を引き起こす?

花粉抗原の直径は20~30μmであり、より粒径が小さなハウスダストやダニとは違って、吸気とともに吸入された花粉は鼻粘膜で吸着される。

このため、下気道まで到達して気管支喘息を引き起こす頻度は少ないと考えられている。

鼻粘膜で捕捉された花粉粒子からは抗原が溶出する。

その抗原が肥満細胞表面のIgE抗体に結合すると抗原抗体反応が生じ、肥満細胞からヒスタミンやロイコトリエンなどの化学伝達物質が放出される。

そして、これらの化学伝達物質が鼻粘膜を刺激することにより、鼻粘膜の過敏性が増幅され、くしゃみや鼻水、鼻閉などの症状が起こるのである(即時相反応)。

一方、抗原曝露後、鼻粘膜にはさまざまな炎症細胞が浸潤してくるため、アレルギー炎症が進行すると同時に鼻粘膜の反応性も亢進する。

特に、好酸球が産生するペプチドロイコトリエンによって鼻粘膜が腫脹し、鼻閉症状などが慢性化する(遅発相反応)。

飛散する花粉量が多いと、鼻粘膜に吸着し溶出する抗原の量も増え、抗原は鼻粘膜上皮の線毛運動により咽頭粘膜にまで運ばれる。

咽頭粘膜でもアレルギー反応は起こるので、咽頭の掻痒感や空咳などの症状も出現する。

参考書籍:日経DI2008.1

花粉症で喘息悪化?

花粉の季節に服薬再点検を ぜんそく患者 – MSN産経ニュース

 花粉症シーズンの春は気管支ぜんそくの発作も増える時期だ。ぜんそく患者の多くはアレルギー性鼻炎も合併しており、専門家は「薬とうまく付き合いながら乗り切ることが大事」と指摘。特にぜんそく治療薬の服用を怠っていた人は、これを再開のきっかけにしてほしいという。
 帝京大の大田健教授(呼吸器・アレルギー学)が平成21年にぜんそく患者2万6680人を対象に調査したところ、アレルギー性鼻炎を合併していた人は全体の67.3%に上った。
 今季はスギやヒノキの花粉飛散量も多くの地域で平年を上回ると予想されており、ぜんそく患者は室内外で厳しい環境にさらされることになる。大田教授は「この時期は花粉がぜんそく発作の誘因になったり、花粉症で鼻の調子が崩れて、ぜんそくまで悪化したりする。花粉症にも薬で対処し、快適に過ごしてほしい」と勧める。
 呼吸をするとゼーゼーと音が出たり、抗生物質をのんでもせきが2週間以上治らなかったりしたら受診のタイミングだ。ぜんそく症状をコントロールする吸入ステロイド薬の服用を早く始め、きちんと続ければ、健康な人と同様の生活を維持できる。

春と秋はアレルギーの季節。

鼻水がのどを伝って気管支のほうへ落ち、炎症を引き起こす。

喘息の吸入剤に加えて、抗アレルギー剤の服用。

結構、高額になります。

花粉は気道に到達するか

花粉の飛散時期に喘息が悪化する原因として、様々な機序が考えられている。

中でも近年、スギ花粉の表面に付着している微粒子(オービクル)が剥がれて下気道に侵入し、喘息を誘発するという機序が注目されている。

スギ花粉は直径約30μmと大きいため、大半は吸入しても上気道で捕捉される。

そのため、スギ花粉そのものは末梢起動には到達しにくいが、オービクルは直径約1~数μmと極めて小さいため、下気道に到達し得ると考えられている。

このほか、間接的な要因として、鼻閉によって口呼吸となるため、花粉のほかダニなどの環境抗原が下気道に侵入しやすくなると考えられている。

さらに、鼻局所でのアレルギー性の炎症により、ケミカルメディエーターが産生・放出され、その一部が下気道に到達して気流制限を引き起こすこと、スギ花粉への曝露に伴い全身性サイトカインの産生が亢進し、血流を介して気道への好酸球浸潤を増強すること、なども示唆されている。

参考書籍:日経DI2013.3

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