更新日:2015年11月17日.全記事数:3,169件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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小児薬用量の計算方法


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小児薬用量について

一般に、成人への投与量を基にした小児への薬物投与量は、体表面積の小児/成人比から計算される。
これは以下のような理由による。

生体内の薬物濃度は、薬剤の投与量に比例し、分布容積に反比例する。
分布容積は、体内の細部外液量に相関するが、この細胞外液量は成長によって変化することが知られている。
具体的には、成人では細胞外液量が体重の20%以下だが、新生児では約40%を占め、成長と共にその割合は低下する。

この成長による細胞外液量の変化が、体表面稜の変化とほぼ一致する。
しかも体表面積は、心拍出量、糸球体濾過量、循環血液量などとも相関することから、小児薬用量の換算基準として使用されているのである。

ただ実際には、個々の患者の体表面積を測定することは困難であるため、体重や年齢を使って、体表面積の変化を近似する換算式(Augsbergerの式、Lenartの式など) や、換算表(von Harnackの換算表)が用いられる。
現在でも、成人にしか適応がない薬剤を小児に処方する場合や、至適血中濃度が狭い薬剤では、これらの式や表を使って個々に小児への投与量が決定されている。

小児用製剤が提供されている薬剤では、臨床試験で行った血中濃度測定などの結果から、小児への至適投与量の算出法が決められ、添付文書などに記されている。
具体的には、年齢で区分けされて用量が決められているか、体重lkg当たりの投与量が記されているかのどちらかで、抗菌薬では後者が中心である。
ただ、この体重1kg当たりで小児の投与量を計算する方法を使うと、学童期に入った小児などで、その投与量が成人量を超えてしまうことがある。

こうした投与量の逆転現象は、小児投与量の算出を、単純な体重換算で近似していることによって起きる。
だが、理論的には、細胞外液の絶対量で小児が成人を上回ることはないので、小児に成人量以上を投与する必要性はない。
また、体表面積やAugsbergerの式などで計算すれば、投与量の逆転は起きない。
実際、抗菌薬の中には、「一般感染症において、小児の1日投与量は成人の標準用量を上限とする」と添付文書に明記しているものもある。

参考書籍:日経DIクイズ

15歳以上が成人?

世間では成人年齢を20歳から18歳に引き下げるという議論がされていますが、医療の世界では15歳からは成人として扱います。

一般に売られている薬の説明にも、「成人(15才以上)」と書かれています。

はっきりとした法律上の定義は無く、色んな分野で12歳までとか18歳までとか違うようですが、「小児科は15歳まで」というのが一般的です。

小児の平均体重

おおよその目安として以下のように覚える。

0ヶ月 3kg
3ヶ月 6kg
6ヶ月 8kg
1歳 9kg
2歳 12kg
3歳 14kg
4歳 16kg
5歳 18kg
6歳 20kg

Augsberger式

小児薬用量={(年齢×4+20)/100}×成人量

Von Harnack表

未熟児・新生児 1/20~1/10
0.5歳 1/5
1歳 1/4
3歳 1/3
7.5歳 1/2
12歳 2/3

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