2018年12月18日更新.3,342記事.5,770,694文字.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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モーラステープのジェネリックは剥がれやすい?

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テープ剤の粘着力

モーラステープをジェネリックに変更したら、「やっぱりモーラステープに戻してほしい」という患者に出会ったこと多数。
「はがれやすい」という理由を私はよく耳にします。

インタビューフォームで粘着力について調べてみた。

【モーラステープ】
製剤の物性:粘着力:40g以上(プローブタック法)

【ケトプロフェンテープ「SN」】
製剤の物性:膏体面を上に向けて、粘着力試験器に装着し、斜面の上端よりスチールボールを転がすとき、膏体面で停止するスチールボールは No.5以上である。

【ケトプロフェンテープ「トーワ」】
製剤の物性:本品の膏体面を上に向けて、粘着力試験器に装着し、斜面の上端よりNo.1~No.9 のスチールボールを転がすとき、膏体面で停止するスチールボールはNo.5 以上である。なお、試験は25±2℃で行い、スチールボールはトルエンで洗浄し、乾燥したものを用いる。
粘着剤:メタクリル酸・アクリル酸n-ブチルコポリマー

【ケトプロフェンテープ「パテル」】
製剤の物性:粘着力試験(ボールタック試験)
本品のライナーを除き、傾斜角 30°の試験器の斜面上部から 10cm のところに粘着面を上に向けて置き、斜面の上部及び下部を適当な紙で覆い、中央に 5cm の粘着面を残して台上に固定する。斜面上部より、錆・脂肪等の付着していない清浄な粘着力試験用ボール(No.10、直径 7.9mm)を転がすとき、粘着力試験用ボールは粘着面で 30 秒以上停止する。

【ケトプロフェンテープ「三和」】
製剤の物性:粘着力試験:スチールボールを用いるコロガリタック試験を行うとき膏体面で停止するスチールボール No.5(直径9.5mm、重さ 3.5g)以上である。

【ケトプロフェンテープ「日医工」】
粘着剤:メタクリル酸・アクリル酸 n-ブチルコポリマー
粘着力試験 :<膏体面で停止するスチールボールは No.5 以上である>

【ケトプロフェンテープ「杏林」】
製剤の物性:粘着力試験: 本品の膏体面を上に向けて、粘着力試験器に装着し、斜面の上端より No.1~No.9 のスチールボールを転がすとき、膏体面で停止するスチールボールはNo.5(直径 9.5mm、質量 3.5g)以上である。 なお、試験は 25±2℃で行い、スチールボールはトルエンで洗浄し、乾燥したものを用いる。

【ケトプロフェンテープ「東光」】
製剤の物性:粘着力試験(ボールタック法): 清浄なスチールボール(No.4 以上)をころがすとき、スチールボールは粘着面で停止する。

【ケトプロフェンテープ「BMD」】
製剤の物性:粘着力試験:スチールボールを用いるコロガリタック試験を行うとき膏体面で停止するスチールボールは No.5(直径 9.5mm、重さ 3.5g)以上である。

【ケトプロフェンテープ「テイコク」】
製剤の物性:粘着力試験:医薬品製造販売指針(2015)記載の粘着力試験を行うとき、スチールボール(直径 9.5mm、重さ 3.5g)が粘着面で停止する。

モーラステープの粘着力試験法はプローブタック法、ジェネリックはボールタック試験法で試験されていた。
単純に比較は出来なさそうだ。

↓こちらの研究で実際比較して調べている。

製剤学的特性に基づいたジェネリック医薬品の選択および新規製剤学的評価法に関する研究
https://www.my-pharm.ac.jp/grad/dissertation/o_161_02.pdf

ピール剥離力測定結果より、先発品の 1.38N に対して約 1/3 の力で剥離する後発品が 5 製剤存在し、より軽い力で剥がすことが可能である一方で、剥がれやすいと考察された。また、これらの製剤は粘着剤としてメタクリル酸コポリマーを用いている共通点があった。

はがれやすい原因として、粘着剤のメタクリル酸コポリマーが犯人のようだ。

モーラステープ、ケトプロフェンテープ「パテル」、ケトプロフェンテープ「テイコク」以外は剥がれやすいということになる。

ただ、剥がれやすい=剥がしやすいことがデメリットばかりではない。
それだけ皮膚にダメージを与えにくいとも言える。
効かない薬は副作用も少ないということ。

初回からジェネリックを使用する患者であれば「こんなもんか」とはがれやすさは気にしないとしても、過去にモーラステープを使っていた患者でジェネリックに変更調剤するとなると、剥がれやすさを感じてしまうので、ケトプロフェンテープ「パテル」かケトプロフェンテープ「テイコク」を採用しておくのがモーラステープへ戻るリスクは少ないのだろう。

ケトプロフェンテープ30mg「サワイ」

ケトプロフェンテープ30mg「サワイ」という製品があるのを初めて知った。

モーラステープには20mgと40mgしか無いので、「あれ?」と思いましたが、これはモーラスパップ30mgのジェネリックということらしい。
しかし、モーラスパップ30mgが処方された患者にケトプロフェンテープ30mg「サワイ」を調剤するなどあり得ないだろう。医者からクレームが来そうだ。

だとすると、メーカーは処方元の医師にダイレクトに宣伝しているのだろうか?
処方せんに、ケトプロフェンテープ30mg「サワイ」と記載されてきたら、何かと間違えて調剤してしまいそうだ。
しかも1袋14枚入りというところも、他のテープ剤が7枚入りなので、過誤の温床となり得る。
個人的には嫌な薬だと感じる。

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