更新日:2015年10月22日.全記事数:3,117件.

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NSAIDs潰瘍予防にムコスタは効果無し?


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NSAIDs潰瘍の予防に防御因子増強剤の意味は?

NSAIDsが処方される際に、胃粘膜防御因子増強剤がNSAIDs潰瘍を防ぐ目的で併用されることがあります。
ムコスタやセルベックスなどを使うことが多いでしょうか。
それが最近、防御因子増強剤のNSAIDs潰瘍を防ぐ予防効果は不十分だと言われ始めています。

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)による胃潰瘍など胃粘膜傷害を防ぐために、多くのケースで胃粘膜を保護する防御因子増強剤が併用されているが、奈良県立医科大学などの研究チームが日本人を対象に臨床試験を行った結果、予防効果は不十分であることが明らかになった。【NSAIDs潰瘍】防御因子増強剤の予防効果は不十分 薬事日報ウェブサイト

H2ブロッカーやPPIのほうが効果的だと。
でもNSAIDsを処方される全ての患者さんにH2ブロッカーやPPIを併用させていたら、保険財政的には苦しいかな。ジェネリックならそうでもないか。

NSAIDs潰瘍予防の適応のある薬にサイトテックというプロスタグランジン系の薬がありますが、妊婦に禁忌で、下痢の副作用も多く、あまり使われていません。

しかしムコスタの投与は胃潰瘍予防よりも小腸潰瘍予防に効果的なんじゃないかという話も。

レバミピドは胃炎や胃潰瘍の治療薬として知られ、その成分は角膜・結膜や消化管壁をはじめとする生体内の粘膜に存在するムチンを増加させ、粘膜を修復するとされる。黒河氏らは、レバミピドがNSAIDsによる小腸粘膜傷害を予防することが健常成人において確認されながら、実際の患者を対象とする検討が十分になされていないことに着目し、北海道の小腸研究会でNSAIDsと低用量アスピリンによる小腸粘膜傷害に対するレバミピドの改善効果を検討した。
胃潰瘍薬のレバミピドはNSAIDs起因性小腸粘膜傷害も改善する:日経メディカル

PPIは胃酸による殺菌効果を弱めるので、腸内細菌叢を乱し、小腸病変の悪化を招くことが示唆されていますが、ムコスタは小腸傷害を修復する効果があるという。

NSAIDsにPPIとムコスタって、やり過ぎ感がありますが、それなりの意図があったんですね。

胃の無い患者に対するNSAIDsのリスクは?

ロキソニンのQ&Aに以下のようなものがった。

Q.ロキソニン錠・細粒は胃を切除した患者さんへ投与してもよいですか?
A.実際にヒトで投与されたデータはありません。
なお、動物(ラット)による吸収部位を検討したところ、胃、十二指腸、空腸、回腸で一様に吸収されることが分かっています。しかし、動物実験にてNSAIDsの大量投与による小腸障害の報告もあるため、投与には注意が必要です。

胃が無ければ、当然胃潰瘍のリスクは無くなりますが、その先、十二指腸以降の小腸に潰瘍を起こすリスクが増える。

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