2018年10月23日更新.3,351記事.5,706,842文字.

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尿路結石が自然に排出される確率

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尿路結石は自然に出る?

尿路結石のある患者に、コスパノンやらウロカルンが処方される。

薬を使わずに自然に出るのを待つという患者もいる。

尿路結石症診療ガイドライン
には、以下のように書かれている。

尿管結石の多くは自然排石が可能である。
侵襲的治療による合併症やQOL低下を避けるためにも、治療によるコストを軽減するためにも、自然排石を期待することを第1に考慮すべきである。また、この際には薬物療法を加えることも選択肢となる。

結石の大きさ

自然排石を予測する因子として、最も重要なものは結石の大きさである。

尿管結石の自然排石率
1mm以下:87%
2−4mm : 76%
5ー7mm :60%
8mm以上 :39%

10mmより大きい結石の自然排石を観察した研究は少なく、有効性や安全性は不明である。
問題点として、結石の大きさの測定方法は標準化されていない。KUB(腎尿管膀胱単純撮影)による結石の長径を用いた研究が多いが、CTによる評価を推奨する意見もある。

結石の存在部位

結石の存在部位については、遠位部ほど自然排石率が高いという研究が多く、システマティックレビューによれば近位:12~22%、遠位:45~71%と報告された。
しかし、部位には影響されないとする意見もある。

その他の自然排石予測因子として、CT評価で結石陥頓の徴候がないことなどが報告されている。
自然排石率の左右差や男女差については一定の見解がない。
また、結石成分による自然排石率の違いに関しても有意な差は指摘されていない。

結石の自然排石までの日数

長径10mm以下の尿管結石の約2/3は、症状発現後4週以内に自然排石される。
尿管結石の自然排石までの平均日数は、2mm以下で8.2日、2~4mmで12.2日、4mm以上で22.1日と報告された。
1か月以上自然排石されない尿管結石については、腎機能障害や感染併発の危険を回避するために、積極的な結石除去治療の介入を考慮すべきである。

尿管結石の自然排石を促進する薬

尿管結石の自然排石を期待できる薬剤には、α1遮断薬あるいは、カルシウム拮抗薬があり、10mm以下の結石では自然排石率が増加することが報告されている。
症状がコントロールできている患者に対しては第1選択となり得る。
ただし、尿管結石排石促進としての保険適用はない。

最も多くのエビデンスがあるのがα1遮断薬であるタムスロシンである。
タムスロシンはカルシウム拮抗薬であるニフェジピンとの比較試験においても、同等かそれ以上の有効性が示されている。

ウラジロガシエキス(ウロカルン)や漢方薬(猪苓湯)などは尿管結石排石促進作用に対してよく用いられてきたが、エビデンスレベルの高い報告はない。
しかし、その効果を否定するものではない。

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