2019年3月19日更新.3,395記事.5,972,840文字.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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アイクルシグとグリベックの違いは?

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白血病治療薬

白血病と聞くと、「不治の病」とイメージしがちですが、今は良い薬がたくさん出ているので、治療可能な疾患となっている。

白血病(Leukemia)は腫瘍細胞の起源により骨髄性とリンパ性に分かれ、また進行状態によりそれぞれ急性と慢性に分かれます。
つまり、
急性骨髄性白血病(AML:acute myelogenous leukemia)
急性リンパ性白血病(ALL:acute lymphoid leukemia)
慢性骨髄性白血病(CML:Chronic myelogenous leukemia)
慢性リンパ性白血病(CLL:Chronic lymphocytic leukemia)
の4つの病態に大別されます。

以下に白血病治療薬の中の、分子標的治療薬(チロシンキナーゼ阻害薬)を挙げる。

医薬品名一般名適応症
アイクルシグ錠ポナチニブ前治療薬に抵抗性又は不耐容の慢性骨髄性白血病、再発又は難治性のフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病
グリベック錠イマチニブ慢性骨髄性白血病、KIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍、フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病、FIP1L1-PDGFRα陽性の下記疾患(好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病)
タシグナカプセルニロチニブ慢性期又は移行期の慢性骨髄性白血病
スプリセル錠ダサチニブ慢性骨髄性白血病、再発又は難治性のフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病
ボシュリフ錠ボスチニブ前治療薬に抵抗性又は不耐容の慢性骨髄性白血病
イムブルビカカプセルイブルチニブ再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)、再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫

これらの中で慢性骨髄性白血病に適応をもつチロシンキナーゼ阻害薬を世代分類すると、
第一世代:グリベック
第二世代:タシグナ、スプリセル、ボシュリフ
第三世代:アイクルシグ
となる。
ボシュリフが発売されたときには、ボシュリフが第三世代と呼ばれていたが、今は第二世代にまとめられている。
世代が進むほど強い薬という印象だが、臨床上は「強さ」というよりも「耐性」のほうが問題だろう。
新しい薬が出れば、今までの薬に耐性を持った白血病に対して、寛解の可能性ができるので期待が膨らむ。

イムブルビカは慢性リンパ性白血病に適応はあるが、BCR-ABL遺伝子をターゲットにしていないので仲間ではない。
チロシンキナーゼ阻害薬と書いてしまうと、イレッサ(ゲフィチニブ)、アレセンサ(アレクチニブ)、ザーコリ(クリゾチニブ)、ジオトリフ(アファチニブ)、タルセバ(エルロチニブ)、スーテント(スニチニブ)、ネクサバール(ソラフェニブ)、タイケルブ(ラパチニブ)などたくさんの薬が含まれてしまうので、BCR-ABLチロシンキナーゼ阻害薬と書かないとわかりづらい。

フィラデルフィア染色体

慢性骨髄性白血病の患者さんの95%以上でフィラデルフィア(Ph)染色体という異常な染色体が見つかっています。慢性骨髄性白血病が発症する原因は、この染色体上にあるBCR-ABL(ビーシーアールエイブル)遺伝子です。

人には46本の染色体がありますが、フィラデルフィア染色体はこのうち9番目の染色体と22番目の染色体が途中から切れて入れ替わってつながったものです。2つの染色体がつながる時、それぞれの染色体の切り口にあった、BCRという遺伝子とABLという遺伝子が1つになってBCR-ABL遺伝子という新しい遺伝子ができます。これが慢性骨髄性白血病の原因となる特殊な遺伝子です。

急性リンパ性白血病でもフィラデルフィア染色体がみられることがあります。約4人に1人(15~30%)の割合でみられます。
アイクルシグやグリベック、スプリセルは「フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病」にも適応がある。

慢性期、移行期、急性転化

慢性骨髄性白血病には慢性期、移行期、急性転化(急性期)の3つの病期があります。

医薬品名慢性期移行期急性転化期
グリベック錠
タシグナカプセル×
スプリセル錠
ボシュリフ錠〇(二次治療)〇(二次治療)〇(二次治療)
アイクルシグ錠〇(二次治療)〇(二次治療)〇(二次治療)

タシグナは急性期に適応がない。

通常、白血球は芽球と呼ばれる細胞が骨髄の中で分化(未熟な細胞が成熟した細胞になる)し、成熟した白血球となって末梢血に出ていきます。
急性期では、がん化した芽球が分化せずに無制限に増え、正常な成熟した白血球はつくられなくなってしまいます。

慢性期

白血球数は増加していますが、形態上分化はほぼ正常で、症状はほとんどないことが多いです。末梢血の芽球比率は2%以下で、しばしば好酸球や好塩基球が増加しています。治療をしないで放置すると早晩急性転化へと移行します。

移行期

慢性期から急性期へ移行する場合に徐々に進む場合と突然移行する場合があります。
前者の状態を移行期と呼び、薬に耐性が出てきはじめます。
治療に抵抗して白血球が増加し、脾臓が大きくなります。
血小板が治療抵抗性に増加(>100万/mm3)したり、また逆に抗がん剤の使用に関連しない血小板減少(<10万/mm3)が認められることがあります。
またこの時期には発熱や関節痛などの症状を伴うこともよく経験されます。

定義上は以下の条件が認められれば疑うこととなっています。
1.薬剤抵抗性に白血球増多(>1万/mm3)もしくは脾臓腫大。
2.持続する血小板増多(<100万/mm3)
3.持続する薬剤投与に関連しない血小板減少(<10万/mm3)
4.付加的な染色体異常
5.末梢血中の好塩基球比率が20%以上
6.骨髄もしくは末梢血中の骨髄芽球比率が10-19%

急性転化期

慢性期における治療に対して抵抗性を獲得し、白血球数や芽球の増加が著しくなります。
急性白血病としての特徴が出現し、感染や出血が頻度高く起こります。

定義上は以下の条件のいずれかを充たせば診断可能です。
■末梢血あるいは骨髄中の芽球比率が20%以上
■骨髄以外の場所で芽球が増え、腫瘤を形成

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バルプロ酸と併用禁忌の抗菌薬は?

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薬剤師

バルプロ酸と併用するとバルプロ酸の血中濃度が極めて低くなり、痙攣発作を誘発することがあるため、禁忌となっている抗菌薬はどれか。
A. ファロペネム(ファロム)
B. テビペネム(オラペネム)
C. エリスロマイシン(エリスロシン)
D. レボフロキサシン(クラビット)
E. アモキシシリン(サワシリン)

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