更新日:2017年8月14日.全記事数:3,171件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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キス病にペニシリンは禁忌?


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キス病

キス病という名前を聞いたことがあるだろうか。

キスでうつる感染症。

伝染性単核球症、またはEBウイルス感染症とも言う。
EBウイルスの正式名称は、エプスタイン・バール・ウイルス。
EBウイルスは唾液に生息するため、唾液を介さない行為では感染しない。
つまりキスで感染する。思春期以降は唾液を介するディープキスによって伝染することがほとんどのためキス病と言われる。

感染する年齢によって症状の現れ方が異なり、乳幼児期では不顕性感染(病原菌に感染しても症状が現れない)が多く、思春期以降では感染者の約半数に症状がみられる。

EBウイルス感染症とアミノペニシリン

サワシリンの添付文書の禁忌に、

伝染性単核症の患者[発疹の発現頻度を高めるおそれがある。]

と書かれている。

サワシリンはキス病に禁忌である。
同様に、アモリン、オーグメンチン、クラバモックス、パセトシン、ビクシリン、ペングッド、ユナシンなどでも禁忌となっている。
つまりペニシリン系で禁忌なのです。
でもバイシリンGでは禁忌ではない。

キス病に禁忌なのは、ペニシリン系の中でも「アミノペニシリン」というグループに属する薬剤です。
バイシリンGはベンジルペニシリンというグループに属する。
アミノペニシリンに属するのが、アンピシリンやアモキシシリン。
ちなみに、ランサップやボノピオンなどのピロリ菌の除菌薬にもアモキシシリンが含まれているので、キス病には禁忌です。

でも、キス病にバイシリンGやセフェム系なら安心して使えるのかというと、似たような系統なので、避けるべきである。
しかし、キス病かどうかの鑑別診断というのは難しいので、そもそも論から言えば、安易な抗生物質の使用は避けるべきである。

ペニシリン系を飲んで薬疹が出たという人は、ただの風邪ではなく、キス病だったのかも知れない。
その場合、ペニシリンによる薬疹ではないので、服用可能かも知れないが、代替薬はあるので、あえて危険なトライはしない。

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