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イフェクサーはSNRIにもSSRIにもなる?
公開. 更新. 投稿者:うつ病.この記事は約2分57秒で読めます.
3,342 ビュー. カテゴリ:イフェクサー(ベンラファキシン)
セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)として、トレドミン、サインバルタに続く3成分目となるベンラファキシン塩酸塩(イフェクサー)が、2015年12月8日に発売されました。
1日1回経口投与の徐放性カプセル製剤で、うつ病・うつ状態を適応とします。
ベンラファキシンは、1997年にスイスで承認されて以来、90カ国以上で使用されている薬剤です。
SNRIに分類されるベンラファキシンですが、低用量ではセロトニンの再取り込みを主に阻害し、高用量ではノルアドレナリンの再取り込み阻害作用が強まるという特徴がある。
低用量(150mg/日未満)ではセロトニン作動性神経にのみ作用するが、中等量(150mg/日以上 300mg/日以下)ではセロトニン作動系およびノルアドレナリン作動系にも作用する。高用量(300mg/日超)ではドーパミン作動性伝達にも影響を与える。
薬理学的に、低用量では選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)様に働き、高用量でSNRIとして働く。
抗うつ薬は、単剤処方を基本とし、最初に投与した抗うつ薬で効果不十分の場合は、他剤への切り替えが行われる。
SSRIで効果不十分な場合は、他のSSRIもしくはSNRIに切り替えるのか一般的だ。
ただし、薬剤の切り替えには2~3週間が必要。ベンラファキシンであれば、増量するだけで薬剤を切り替えるのと同様の効果が期待でき、切り替えに要する時間を節約できるかもしれない。
現在、各国の診療ガイドラインでは、抗うつ薬の投与は、中等度以上のうつ病患者で推奨されている。
こうした現状からベンラファキシンは、比較的重度で、薬剤の増量が必要と予想される患者に投与されるだろう。
海外では、パニック障害などの不安障害への適応もある。
なお、他のSNRIでは、癌痛への適応拡大が進められているものの、ベンラファキシンにおいて販売元のファイザーは、疹痛への適応拡大の予定はないとしている。
SNRIの違い
トレドミン(ミルナシプラン)、サインバルタ(デュロキセチン)はセロトニンとノルアドレナリンの再取り込み阻害作用の強さはほぼ同程度。イフェクサー(ベンラファキシン)は、低用量ではセロトニン再取り込み阻害作用が強くなり、高用量ではノルアドレナリン再取り込み阻害作用が強くなる。
サインバルタは肝代謝、トレドミンは腎排泄に加えて一部肝代謝、イフェクサーは主に肝代謝だが3割程度は腎排泄が寄与している。
トレドミンとイフェクサーの適応症は「うつ病・うつ状態」のみ。
サインバルタの適応症は「うつ病・うつ状態」に加えて「糖尿病性神経障害・線維筋痛症・慢性腰痛症・変形性関節症に伴う疼痛」がある。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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