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コルチゾールとコルチゾンの違いは?
公開. 更新. 投稿者:免疫/リウマチ.この記事は約1分15秒で読めます.
7,721 ビュー. カテゴリ:コルチゾールとコルチゾン
コルチゾール (cortisol) は副腎皮質ホルモンである糖質コルチコイドの一種であり、ヒドロコルチゾン (hydrocortisone) とも呼ばれる。コルチゾール – Wikipedia
コルチゾールはヒドロコルチゾンのこと。
ヒドロコルチゾンの医薬品名はコートリル錠。
オイラックスH、エキザルベにも入っています。
活性体であるホルモン・コルチゾールの前駆体であり、コルチゾン自体は不活性である。11-β-ステロイド脱水素酵素と呼ばれる酵素の働きによって、11位のケトン基がヒドロキシル化されることで活性化する。このため、コルチゾールはヒドロコルチゾンと呼ばれることもある。コルチゾン – Wikipedia
コルチゾンはヒドロコルチゾンになって活性化される。
逆にヒドロコルチゾンがコルチゾンになって不活性化される。
漢方薬のなかに含まれる甘草は、投与量が多くなると偽性アルドステロン症を発症し、低カリウム血症を呈する場合があります。
通常、腎尿細管では、コルチゾールは11β–hydroxysteroid dehydrogenase type 2(11βHSD2)によりコルチゾンへ不活性化されます。
コルチゾンは鉱質コルチコイド受容体(mineral corticoid receptor;MR)に結合できないので、アルドステロンが選択的にMRに結合しています。
甘草の成分であるグリチルリチン酸は11βHSD2 を可逆的に阻害します。
その結果、コルチゾールが細胞内に過剰に蓄積されてMR に結合するため、尿細管でのナトリウムの再吸収とカリウムの排泄が促進され、低カリウム血症が起こります。
これが偽性アルドステロン症です。
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2 件のコメント
もう卒業からウン十年経過しているため、ステロイドについての基礎知識が薄れております。
教えてください。
腎臓では「アルドステロンが選択的にMRに結合しています」とありますが、つまり「アルドステロンの作用が発揮されます」と理解してよろしいですか?
とあるメーカーのサイトに「11β‐HSD2は主に腎臓や胎盤に存在し、その部位でステロイドを不活化することで、ミネラルコルチコイド作用の発現や胎盤への移行を抑えている」と明記してあり、これについては「アルドステロン作用の発現を抑えている」=「アルドステロンの作用の発揮を抑えています」と読めてしまうのです。
私の解読のどこが間違っているのか、教えていただけないでしょうか?
素人並みの質問で恐縮ですが・・・
コメントありがとうございます。
腎臓では、アルドステロン(鉱質コルチコイド)が分泌されれば、アルドステロンの作用が発揮されますが、コルチゾール(糖質コルチコイド)が分泌されても11β‐HSD2で不活化されて、コルチゾールなどのステロイドのミネラルコルチコイド作用(アルドステロン作用)が抑えられるということでは無いでしょうか。
コルチゾールなどの糖質コルチコイドは、糖質コルチコイド作用だけでなく、鉱質コルチコイド作用も併せ持つという点が肝でしょうか。