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検査値一覧
公開. 更新. 投稿者:服薬指導/薬歴/検査. タグ:薬剤一覧ポケットブック. この記事は約5分27秒で読めます.
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血圧
収縮期血圧 | 拡張期血圧 | ||
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正常血圧 | < 120 | かつ | < 80 |
正常高値血圧 | 120-129 | かつ | < 80 |
高値血圧 | 130-139 | または | 80-89 |
I 度高血圧 | 140-159 | または | 90-99 |
II 度高血圧 | 160-179 | または | 100-109 |
III 度高血圧 | ≧180 | または | ≧ 110 |
(孤立性)収縮期高血圧 | ≧140 | かつ | < 90 |
収縮期血圧 | 拡張期血圧 | ||
---|---|---|---|
正常血圧 | < 115 | かつ | < 75 |
正常高値血圧 | 115-124 | かつ | < 75 |
高値血圧 | 125-134 | または | 75-84 |
I 度高血圧 | 135-144 | または | 85-89 |
II 度高血圧 | 145-159 | または | 90-99 |
III 度高血圧 | ≧160 | または | ≧ 100 |
(孤立性)収縮期高血圧 | ≧135 | かつ | < 85 |
尿検査
項目 | 基準値 | 意義 | 高値で疑われる疾患 | 低値で疑われる疾患 |
---|---|---|---|---|
尿pH | 6.0前後 | 腎疾患、血液の酸・塩基平衡状態、結石、蛋白尿などの変化を知る指標です。 | 尿路ロ感染症 | 栄養不良、発熱、糖尿病 |
尿糖 | 陰性(-) | 高血糖状態、糸球体濾過率、尿細管の再吸収能の低下により異常値を呈します。 | 陽性:糖尿病、膵炎、甲状腺機能高進症、肝機能障害、妊娠など | - |
尿たんぱく | 陰性(-) | 腎臓病のスクリーニング検査です。 | 急性・慢性腎炎、ネフローゼ症候群、尿路系疾患、二次性腎疾患、妊娠中毒症 | - |
尿潜血 | 陰性(-) | 腎臓や尿路に炎症や疾患があると尿中に血液が混じります。 | 尿路結石、腎炎、腎臓癌、膀胱癌、激しい運動 | - |
尿ケトン体 | 陰性(-) | 糖の代謝異常があり、ケトン体が増加すると尿中に検出されます。 | 糖尿病、高熱疾患、絶食、下痢・嘔吐(脱水)など | - |
糞便検査
項目 | 基準値 | 高値で疑われる疾患 | 低値で疑われる疾患 |
---|---|---|---|
便潜血 | 陰性(-) | 食道静脈瘤、胃潰瘍、食道癌、急性胃粘膜病変、胃潰瘍、胃癌、十二指腸潰瘍、クローン病、ポリープ、潰瘍性大腸炎、大腸癌、痔、紫斑病、白血病 |
血球検査
項目 | 基準値 | 意義 | 高値で疑われる疾患 | 低値で疑われる疾患 |
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赤血球数 | 男性:440万~560万個/μL、女性:380万~520万個/μL | 赤血球は、肺でガス交換を経て身体のすみずみに酸素を運び、炭酸ガスを排出する役割をします。赤血球の中にヘモグロビンという色素が含まれており、これが酸素と結合します。血液中の、血球割合を診るのが、ヘマトクリットです。これら3つの数値から貧血の有無を分類する事が出来ます。 | 多血症(赤血球増加症)、運動後などの脱水 | 貧血、妊娠後期 |
ヘモグロビン値(Hb)(血色素濃度) | 男性:14~18g/dL、女性:11~15g/dL | 多血症(赤血球増加症)、運動後などの脱水 | 貧血、膠原病、感染症、妊娠後期 | |
ヘマトクリット値(Ht,Hct) | 男性:42~45%、女性:38~42% | 赤血球増多症、運動後などの脱水 | 貧血 | |
白血球数(W,WBC) | 3,500~9,800/uL | 日内変動があり、朝が少なく夕方に多くなります。また、運動やストレス、入浴などでも一時的に増加することがあります。年齢によっても正常値は異なり、乳児期は1万~1.2万/μlと高値を示します。 | 細菌感染症、外傷、炎症性疾患、心筋梗塞、白血病 、骨髄増殖性疾患(妊娠、ステロイドの服用、喫煙でも高くなる) | ウイルス感染症の初期、再生不良性貧血 、薬剤の副作用 |
血小板数(plt、PLT) | 15万~40万/μL | 血小板は、出血した時に血栓を作って出血を止める働きがあります。血小板数が少ないと、血が止まりにくく、出血しやすくなります。 | 慢性貧血、骨髄機能亢進 | 白血病、再生不良性貧血、薬剤による骨髄抑制、特発性血小板減少性紫斑病 、DICなど |
■赤血球
赤血球の数が減ると貧血になりますが、貧血は全身疾患の一症状としてあらわれることがありますので、他疾患との鑑別診断のため種々の検査が行われます。
■血清鉄
体内にある鉄の量は約4gであり、その3分の2は赤血球中のヘモグロビンと結合しています。血液中の鉄が不足すると、ヘモグロビンの合成が低下して貧血になります。
■血色素(ヘモグロビン)量
ヘモグロビンは、赤血球の大部分を占める血色素で酸素の運搬をつかさどっています。男女ともヘモグロビン量が10g/dL以下の場合は明らかな貧血で種々の症状を呈します。
■ヘマトクリット
一定量の血液中にどのくらいの割合で赤血球が含まれているかをあらわす検査です。低いと血液が薄く貧血を示し、高ければ血液はドロドロとして流れにくくつまりやすくなります。
血液凝固能
項目 | 基準値 | 高値で疑われる疾患 | 低値で疑われる疾患 |
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プロトロンビン時間(PT) | 12~14秒 | 《延長》肝疾患、DIC(播種性血管内凝固症候群)、ビタミンK欠乏症、ワルファリン投与時、血液凝固因子欠損症 | |
(試薬、機器により異なる) | |||
トロンボテスト(TT) | 70~130% | - | |
(ワルファリンの治療効果判定のために行うことが多い) |
肝胆道機能検査
項目 | 基準値 | 意義 | 高値で疑われる疾患 | 低値で疑われる疾患 |
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血清総たんぱく(TP) | 6.5~8.0g/dL | 血清に含まれる蛋白質の総量です。栄養状態や全身状態の良否を判断する為のスクリーニング検査です。 | 多発性骨髄腫、マクログロブリン血症、肝硬変 | ネフローゼ症候群、栄養不良、消化吸収障害、肝硬変、癌 *妊娠・経口避妊薬の使用でも低くなる |
アルブミン(ALB,alb) | 3.7~5.2g/dL | アルブミンは血漿蛋白の中で最も多量の成分であり、重要な機能として血管内の水分の保持とカルシウム、ビリルビン、脂肪酸などの体内の化学物質に結合して運搬を行っています。アルブミンは肝臓で合成されているので栄養状態や肝障害の程度を判定するのに役立ちます。 | 多発性骨髄腫、マクログロブリン血症、脱水 | ネフローゼ症候群、栄養不良、消化吸収障害、慢性肝疾患、肝硬変、腎疾患、熱傷 |
総ビリルビン(TB) | 0.2~1.0mg/dL | 赤血球を分解し、体外に排出する過程で作られる物質です。肝機能に障害がある場合、胆道が閉塞している場合、赤血球が多量に壊れている場合などで高値となります。 | 慢性肝炎、肝硬変、肝臓癌、胆石症 、胆のう炎、膵癌など | - |
AST(GOT) | 10 ~40 単位/ L | アミノ酸の代謝に関係している酵素です。肝臓、心臓、骨格筋、血球に多く含まれており、その組織に傷害が生じた場合、高値となります。 | 心筋梗塞、急性肝炎、筋肉疾患、慢性肝炎など | 尿毒症、糖尿病性ケトアシドーシス、脚気 |
ALT(GPT) | 5~40 単位/ L | アミノ酸の代謝に関係している酵素です。肝臓に多く含まれており、肝臓が障害された場合、高値となります。 | 急性肝炎、胆石症発作など | 尿毒症、糖尿病性ケトアシドーシス、脚気 |
アルカリフォスファターゼ(ALP) | 90 ~260 単位/ L *測定方法、基準値は検査施設によって範囲は異なる | 肝細胞癌で上昇します。肝炎や肝硬変でも軽~中等度上昇します。 | (黄疸あり)アルコール性肝炎、閉塞性黄疸、急性肝炎 (黄疸なし)転移性骨腫瘍、副甲状腺機能亢進症、慢性肝炎、肝硬変、骨折など | - |
γ-GTP | 男性:8~61単位/L、女性:5~24単位/L | アミノ酸の吸収に関係している酵素です。アルコール性肝障害では、γ-GTが特異的に上昇します。 | アルコール性肝炎、急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、胆道系疾患、ステロイドまたは抗てんかん薬を服用している場合 | - |
LDH(乳酸脱水素酵素) | 200~390単位/L | エネルギーの産生に関与している酵素です。心筋、腎、骨格筋、膵、脾、肝など多くの臓器、組織に分布しており、これらの臓器が損傷を受けると血清中のLD活性が上昇します。 | 肝疾患(急性肝炎、肝癌)、心疾患(心筋梗塞、うっ血性心不全)血液疾患(悪性貧血、白血病)筋肉疾患、悪性腫瘍(膵癌、大腸癌等)、間質性肺炎など | - |
LDHが高いとどうなる?
LDH(乳酸脱水素酵素)は解糖系の最終段階で乳酸をピルビン酸に変換する反応(乳酸+NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド、酸化型)⇄ピルビン酸+NADH(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド、還元型))を触媒する酵素で、ほとんどすべての細胞に存在します。
したがって、初診時の臓器・細胞障害のスクリーニング(どこかに何か異常がないか)として重用されています。
LDHには5つのアイソザイムがあり、それぞれの局在には比較的臓器特異性があるので、血中LDHが上昇している場合にはアイソザイム分析を行って、より詳細な情報を得る必要があります。
腎機能検査
項目 | 基準値 | 意義 | 高値で疑われる疾患 | 低値で疑われる疾患 |
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尿素窒素(BUN,UN) | 8~20mg/dL | 尿素に含まれる窒素の量です。尿素とは体内で蛋白質が分解される過程で最終的に産生される物質で、尿中に排出されます。腎機能が低下すると尿への排出量が減少する為、血中の尿素量が増加します。 | 急性腎炎、慢性腎炎、ネフローゼ症候群、腎盂腎炎、腎結石、腎腫瘍、脱水症、高熱、うっ血性心不全、尿路結石 | 尿崩症、肝不全、低蛋白食 |
クレアチニン(CRE,Crea) | 男性:0.7 ~ 1.2 mg/dL、女性:0.5 ~ 0.9 mg/dL | 筋肉で生成される物質で、毎日一定量尿中に排泄されます。腎機能が低下すると尿への排泄量が減少する為、血中クレアチニン量が増加します。 | 急性糸球体腎炎、慢性糸球体腎炎、急性腎不全、慢性腎不全、脱水症、火傷、うっ血性心不全 | 筋ジストロフィー、尿崩症、妊娠初期 |
クレアチニンクリアランス | 男性:90 ~ 120mL/min、女性:80 ~ 110mL/min | 妊娠、糖尿病の初期、激しい運動、高蛋白食 | 筋ジストロフィー、尿崩症、妊娠初期 |
■血清尿素窒素
尿素は血液によって腎臓に運ばれ尿中に排泄されます。尿素窒素とは、この尿素に含まれる窒素分のことで腎機能が低下すると上昇しますが、腎機能が25%以下にならないと上がらないので軽度の腎機能障害の判定には適しません。
■血清クレアチニン
クレアチニンは筋肉運動のエネルギー源であるクレアチンの代謝産物です。したがって、血清クレアチニン濃度は筋肉での産生量と尿中への排泄量で決定されます。つまり、血清クレアチニン値の上昇は腎臓の排泄機能障害を示します。
尿酸代謝
項目 | 基準値 | 意義 | 高値で疑われる疾患 | 低値で疑われる疾患 |
---|---|---|---|---|
尿酸(UA) | 男性:4.0~7.0 mg/dL、女性:3.0~5.5 mg/dL | 核酸(プリン)が分解され最後に生成される物質で、尿中に排泄されます。プリンを多く含む食事をしたり、腎機能が低下している場合、血中の尿酸が増加します。痛風の原因となります。 | 高尿酸血症、痛風、慢性腎不全、 骨髄腫、白血病、薬剤性:サイアザイド系降圧利尿薬、ループ利尿薬の服用 | 2.0 mg/dL 未満:低尿酸血症、特発性腎性低尿酸血症、糖尿病、肝硬変、アスピリンの大量服用 |
■血清尿酸
血清尿酸の値が高くなるのは、①尿酸の生成が過剰になる場合、②尿酸の再吸収が増加する妊娠中毒症、③尿酸の排泄がうまくいかない腎炎などの腎機能障害時などの場合です。
脂質代謝
血液中にはコレステロール、トリグリセライド(中性脂肪)、リン脂質、遊離脂肪酸の4種類の脂質がありますが、実際に臨床上問題になるのはコレステロールが増加した場合、トリグリセライドが増加した場合、その両方が増加した場合です。
項目 | 基準値 | 意義 | 高値で疑われる疾患 | 低値で疑われる疾患 |
---|---|---|---|---|
総コレステロール(TC) | 120~220 mg/dL | 生体の主要脂質成分の一つで、各種ステロイドホルモンの原料としても重要な物質です。動脈硬化の危険性の予知に有用です。 | 脂肪食過剰摂取、高コレステロール血症、糖尿病、肥満、甲状腺機能低下症、ネフローゼ症候群、ステロイド剤投与、など | 家族性低コレステロール血症、甲状腺機能亢進症、 アジソン病、慢性肝炎、肝硬変、貧血、白血病、吸収不良症候群、など |
HDL-コレステロール(高比重リポ蛋白コレステロール) | (男性)40.0~71.5mg/dl、(女性)40.0~85.6mg/dl | いわゆる善玉コレステロールと言われているもので、動脈の内壁に付着したコレステロールを取り除き、動脈硬化を防ぐ働きがあります。 | - | 動脈硬化症、虚血性心疾患、高血圧症、糖尿病、肥満、喫煙、運動不足 |
LDL-コレステロール(低比重リポ蛋白コレステロール) | 70~139mg/dl | HDLコレステロールとは逆に動脈の内壁にコレステロールを取り込ませるいわゆる悪玉コレステロールです。持続的に高値の状態が続くと動脈硬化を引き起こします。 | ||
中性脂肪(TG) | 30~150 mg/dL | 脂肪の一種で、小さく分解されたのち、エネルギー源として利用されます。食事や飲酒の影響を強く受けるので検査前日の食事内容によっては、高値を示すことがあります。 | 高脂血症、過剰脂肪摂取、過剰糖質摂取、飲酒、糖尿病、動脈硬化症、肥満症、薬剤性など | 甲状腺機能亢進症、肝硬変、吸収不良症候群など |
■総コレステロール
コレステロールは血管の強化や維持に重要な役割を果たしますので、少なすぎるとさまざまな障害を起こしますが、多すぎると動脈硬化や心筋梗塞の原因になります。
■HDLコレステロール
HDLコレステロールは、血管内壁にへばりついて動脈硬化を引き起こすコレステロールを引き抜いて肝臓まで運ぶ、いわば血管内の掃除役です。喫煙は確実にHDLコレステロールを減らしますので基準値以下の人には心筋梗塞を予防する意味から禁煙を勧めましょう。
■トリグリセライド
日本人の場合、心筋梗塞の人のコレステロール値はそれほど高くなく、トリグリセライドが高い場合が多いといわれます。トリグリセライドは食事後に検査をすると高く出るし、前日の食べ過ぎや飲酒でも測定値が上昇します。また、副腎皮質ホルモン剤や経口避妊薬の使用でも高値になります。
糖代謝
血糖値が一定限度を超えた時に、ブドウ糖の分解や再吸収が追い付かず尿中にあふれ出します。尿糖が出ると空腹時の血糖値が測定され、さらに糖負荷試験が行われ、糖尿病の診断が確定します。そして、糖尿病治療中の血糖コントロールの判定の目安に用いられるのがグリコヘモグロビン値(HbA1c)です。
項目 | 基準値 | 意義 | 高値で疑われる疾患 | 低値で疑われる疾患 |
---|---|---|---|---|
空腹時血糖 | 60~110 mg/dL | 血液中のブドウ糖は、生命活動を維持するエネルギー源です。その為、一定の濃度に保たれ、その調節がうまくいかなくなるとバランスが崩れ、増減します。 | 糖尿病、アルドステロン症、褐色細胞腫、肝硬変、慢性膵炎、ステロイド剤の投与 | 血糖降下剤の過剰投与、副腎機能低下症、吸収不良症候群 |
HbA1c | 4.3~5.8(JDS)、4.6~6.2(NGSP) | ヘモグロビンの一部にグルコースが結合したもので、採血時から遡って1~3カ月間の血糖状態を表しています。 | 糖尿病 | 溶血性貧血 |
■空腹時血糖値
健康人の1日の血糖値は70~130mg/dLの間を変動しており、食事の前後では大きな差があります。空腹時血糖値は静脈血ですが、糖尿病の人が自己管理に用いる毛細血管の血糖値は動脈血なので、静脈血より10~20mg/dL高くなります。
■糖負荷試験
ブドウ糖75gをひと息で飲み、その1時間後と2時間後の血糖値を測定します。糖が体内に入ったとき、すぐに対処できるか?またどのくらいの時間かかるのかをみます。
■グリコヘモグロビン(HbA1c)
グリコヘモグロビンはヘモグロビンと、ブドウ糖が結合したものです。1度結合すると赤血球の寿命がつきる120日間はくっついていますので、グリコヘモグロビンは糖尿病の1~2か月間のコントロール状態を反映すると考えられています。
炎症反応
項目 | 基準値 | 意義 | 高値で疑われる疾患 | 低値で疑われる疾患 |
---|---|---|---|---|
赤血球沈降速度(赤沈、血沈、ESR) | 男性:1~10mm/時間 女性:3~15mm/時間 | 15mm以上:感染症、 悪性腫瘍 、心筋梗塞、貧血、妊娠後期 50mm以上: 慢性関節リウマチなどの膠原病、肺結核 100mm以上:多発性骨髄腫 | うっ血性心不全、DIC、赤血球増加症 | |
CRP(C反応性たんぱく) | 陰性または0.3mg/dL 以下(測定施設により異なる) | 炎症やストレスを受けて産生される急性期タンパクで、各種疾患の活動性の指標として有効な検査です。 | 高度(5+~6+):細菌感染症、結核、慢性関節リウマチ、敗血症、悪性腫瘍など、中等度(2+~4+):多発性動脈炎、悪性リンパ腫、クローン病、心筋梗塞、外科手術など、軽度(±~1+):ウイルス感染症、SLE、白血病、妊娠、貧血、気管支喘息など | - |
ASO(抗ストレプトリジンO) | 小児:250単位以下 成人:166単位以下 | 急性リウマチ熱、急性糸球体腎炎、猩紅熱、その他の溶連菌感染症 | - |
酵素
項目 | 基準値 | 意義 | 高値で疑われる疾患 | 低値で疑われる疾患 |
---|---|---|---|---|
クレアチンキナーゼ(CK,CPK) | 男性:58~348単位/L、女性:29~145単位/L | 筋肉や脳に多く存在する酵素で、エネルギーの産生に関与しています。骨格筋や心筋、脳が損傷を受けると血中活性が上昇します。 | 急性心筋梗塞、横紋筋融解症、筋ジストロフィー、多発性筋炎、甲状腺機能低下症、、脳出血、脳梗塞など | 甲状腺機能 |
アミラーゼ(AMY) | 40~126単位/L | デンプンを分解する酵素で、唾液腺と膵臓で作られます。膵臓の病気で高値になります。 | ||
コリンエステラーゼ(ChE) | (男性)242~495単位/L、(女性)200~495単位/L | 肝臓の障害されている程度がわかります。したがって、慢性肝炎や肝硬変などの慢性の肝臓病の経過をみていくうえで、とても重要な検査となっています。 |
ミネラル
項目 | 基準値 | 意義 | 高値で疑われる疾患 | 低値で疑われる疾患 |
---|---|---|---|---|
Na(ナトリウム) | 136~147mEq/L | 生体内の水の中にイオンの形で存在し、生体の恒常性(バランス)の維持に重要な役割を果たしています。 | ||
K(カリウム) | 3.5~5.0mEq/L | |||
Cl(クロール) | 95~110mEq/L | |||
Ca(カルシウム) | 8.0~10.0mg/dl | 成人の生体には約1kgのCa存在していますが、血液中には約1%程度の存在です。しかし、Caは血液の凝固や神経の興奮など、生命活動において重要な役割を果たします。 | ||
Fe(鉄) | (男性)60~180μg/dl、(女性)40~160μg/dl | 生体内では鉄は2/3が赤血球内のヘモグロビンとして存在し、残りは蛋白質と結合して血清中にあります。貧血の種類の鑑別等に用います。 |
■血清カルシウム
カルシウムは骨、ミネラルの主要な構成成分であるとともに、神経・筋の興奮性血液凝固、細胞膜機能、酵素の活性化、ホルモン分泌などの生体の重要な生理機能を担っています。また、カルシウムの高値は骨代謝の変化・破壊、Caの吸収亢進、排泄低下を示し、低値は副甲状腺ホルモン、VD欠乏等を示します。
骨
■骨密度
骨粗鬆症で最も重要な検査は骨量の測定、つまり骨密度です。骨量は骨吸収と骨形成により絶えず再構成が繰り返されています。骨量の測定法は超音波法、骨単純X線検査(MD法)や、二重エネルギーX線吸収法(DEXA法)、QCT法などがありますが、測定機器や測り方によって変わるため、同じ施設で継続して診察を受ける必要があります。
甲状腺機能検査値
血液中の甲状腺ホルモンはほとんどがTBP(甲状腺ホルモン結合タンパク)と結合しますが、生理活性があるのはTBPと結合していないFT₃、FT₄になります。したがって臨床では疾患を調べてるために甲状腺ホルモンFT₃、FT₄などの測定が行われます。
TSH上昇、FT₃上昇、FT₄上昇:TSHの分泌が亢進し、甲状腺ホルモン合成分泌亢進している状態で、TSH産生下垂体腫瘍、甲状腺ホルモン不応症などが疾患として考えられる。
TSH低下、FT₃低下、FT₄低下:TSHの分泌が低下し、甲状腺ホルモン合成分泌低下している状態で、中枢性甲状腺機能低下症などが疾患として考えられる。
TSH低下、FT₃上昇、FT₄上昇:甲状腺ホルモン分泌亢進し、FT₃上昇、FT₄上昇し、ネガティブフィードバックがおこり、TSH分泌低下している状態で、バセドウ病、機能性結節、破壊性甲状腺炎などが疾患として考えられる。
TSH上昇、FT₃低下、FT₄低下:甲状腺ホルモン分泌低下し、FT₃低下、FT₄低下し、TSH分泌上昇している状態で、慢性甲状腺炎、橋本病などが疾患として考えられる。
TSH変化なし、FT₃上昇、FT₄上昇:下垂体での甲状腺ホルモン作用の障害により、ネガディブフィードバック欠如した状態で、甲状腺ホルモン受容体異常などにより甲状腺ホルモン作用が障害された病態と考えられる。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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