記事
低血糖予防にαグルコシダーゼ阻害薬?
公開. 更新. 投稿者:糖尿病.この記事は約1分30秒で読めます.
3,775 ビュー. カテゴリ:ダンピング症候群予防にαグルコシダーゼ阻害薬
反応性低血糖症という糖質摂取後に急激に血糖が上昇しその後血糖が急激に下降する病気があります。
その急激な血糖値の下降に対して、インスリン分泌が相対的に多くなり低血糖症状を呈します。
あまりなじみのない病名ですが、現代人の多くが潜在的にこの症状を抱えている可能性があるという。
正常な人の血糖値は、だいたい70〜120mg/dlの間にあります。
食事をしたあとに一時的にゆるやかに上昇するものの、インスリンというホルモンが適切に分泌されることで、血糖値は正常値内に維持されます。
ですが、反応性低血糖症の人の場合、食事のあと、まず血糖値が急激に上昇します。
そしてそれに反応する形で、今度はインスリンが以上に大量に分泌されます。
その結果、急上昇した血糖値が今度は急激に降下して、もとの血糖値を大幅に下回り、70mg/dlを下回ってしまうのです。
胃を切除したあとのダンピング症候群も同じものです。
この低血糖を防ぐには、糖質摂取後の過血糖を抑える必要があるため、食後過血糖改善薬のαグルコシダーゼ阻害薬(ベイスン、グルコバイ、セイブル)が処方されます。
低血糖を起こす患者に、糖尿用の薬を使う、なんてタブーな気がしますが、αグルコシダーゼ阻害薬は糖の吸収をなだらかにするだけで、体内に吸収される糖質の量は変わらないので、低血糖になる恐れは無い。
胃が無いと食後過血糖になる?
胃を切除すると、食べたものが胃にたまらず、腸に食べ物がすぐに流れ込んでしまい、腸が急激に糖分を吸収してしまいます。
一時的に高血糖になった後に、それを是正しようとして膵臓からインスリンが過剰に分泌されます。
そのため、食後2~3時間で低血糖による冷汗、悪心、めまい、手の震えなどの症状が出現します。
このような症状をダンピング症候群といいます。
ダンピング症候群に対しても、αグルコシダーゼ阻害薬が予防的に処方されます。
ダンピング症候群の予防に、食後の急激な低血糖を防ぐため、食後2時間後に飴玉などで、糖分を摂取するのも効果的という。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。